紫陽花、そして北京の蝶。
梅雨入り後も、蒸し暑く晴れたり曇ったりのモヤッとする日が続いていますが、紫陽花たちだけは、瑞々しく生を謳歌しているように見える、今日この頃です。
私はキャリコン資格で仕事をすることもあり、
求人・求職などの業界の今の動向もある程度は把握しておきたいので、独立後もいくつかの求人サイトに登録しているのですが、
最近、その放置状態のアカあてに、スカウトメールがチラホラ来るようになり、いよいよ、コロナが落ち着きはじめ、再び求人・採用動向が盛り返してきたのを感じます。
元々、コロナ前は人材不足基調で、特定技能を創設し外国人をも積極的に受け入れ始めた状況でしたし、これから、良い人材、中でもポストコロナ時代に適応する「未来的」人材は、これまで以上に争奪戦になるのだろうなと予想しています。
そんな中、先日、何度もメールが来るので、それならば一度話をきいてみようと、あるメーカーの人事採用担当と話をしました。
その担当者が開口一番に言うには、弊社(メーカー)は〇〇(土地の名前)に本社があり、まずもってそこで勤務する(つまり引越す)ことが前提条件となりますが、大丈夫ですか?と。
(というのも、どうもその点が引っかかって応募者がなかなかいないようなのです…)
それで、リモートワークは無いのでしょうか?とたずねると、
最近、コロナが落ち着いたためリモートワークを止め、全員出社に戻しました、と言われるのです。
理由をきくと、メーカーはモノづくりの現場が中心なのに、彼らだけが出社しないといけないのはおかしい。だから、事務も企画も職種問わず全員が「現場」に合わせるべき、という考えに基づいていると、キッパリと仰る。
もちろん、どんな条件でどんな人を採用するかは、その会社の理念や社風、業態にも関わること。個別にとやかく言うつもりはありません。
それでも、やや考え方が旧態依然としすぎじゃないか?採用側の目線でしか考えていないが、人材不足が進行する中、このままでは優秀な若い人など全く採れなくなるんじゃないか?…と、他人ごとながら心配になりました。
(ちなみに、この感想はお伝えしました。大きなお世話ですけどw)
リモートが全てとは言いませんが、求職者側により多くの選択肢や裁量、機会を与える形に変わっていかないと、今後の人財確保(況や定着)は益々困難になりそうだ、ということを、
人事をはじめ経営層が早急に気づき、20年余り続いた「買い手市場」意識から頭を切り替えていかないと、ポストコロナ時代の企業は「人的資本」領域では生き残れないかもしれません。(機械化できることならそれでも良いでしょう)
ですから、いま「古い」組織で我慢して働いている人や、転職先を探している人、未来に創る若い人達に伝えたいのは、
自分の心に蓋をせず、長いものに巻かれずに、自分が望む生き方・働き方を言葉にし、それに向けて自分ができる小さなことからやっていこうよ、ということです。
もちろん、そのためには、自分自身を常に磨き、成長させなければいけませんが、自分の心に従うことなら「苦」にはならないでしょう。
あなたが少し動くと、周りに小さな波紋が起き、それがさざ波のように段々と遠くへ拡がっていく。そして、いつか周りの環境や社会を変える大きなうねりとなるかもしれません。
「北京の蝶」になろう。
今月は以上です。