絵画を愛する者は死を愛す: ガエタン・ピコン『素晴らしき時の震え』
言葉には、彫刻には、陶芸には、そして絵画には堰きとめられた時間が内在する.時間を愛する者は死を愛する.そうであるならば、絵画を愛する者は死を愛す.
『素晴らしき時の震え』 『イカロスの墜落』の記事において、ガエタン・ピコンは作品に内在する流動的な時間について考察している点を指摘した.その言説は同書の出版の1年前に手がけられた『Admirable tremblement du temps』(éditeur d’art suisse Skira, 1970)――邦訳『素晴らしき