サスケ
あたしの産んだ三つ子のうち、ずっとあたしと同じ巣穴で暮らしていたのがサスケ。
他の子たちが別の巣穴に行ってからは、ママとムスメとあたしとサスケの4にんぐらし。
ちびっちゃかったサスケはぐんぐん大きくなって、あたしより大きくなった。
そのうちムスメが迷子になってなかなか戻らなくなって、ママとサスケと3にんぐらし。
そのころはよく、3にんでイソーロー(その時はまだイソーローじゃない)をナワバリのはじっこまで連れてった。
ナワバリの見張りはサスケにまかせて、あたしはのんびりマダム生活のはずだったんだけど…
ある日、サスケが眠ったまま起きなくなった。ママのごはんも食べないし、おさんぽにも行かない。ムスメが帰ってきても起きなくて、どこかに連れて行かれてもどってこない。
おさんぽはママとふたりになった。
このままだと大事なナワバリが、よそ者にとられちゃう!!
しかたない。
サスケが帰ってくるまで、あたしが見回りしなくちゃ。
イソーローがもどってくるようになったから、イソーローをおさんぽに連れて行かないといけないしね。
たくさん歩けないけど、ママもムスメもサスケもイソーローも帰ってくる大事なおうちだからね。
大好きなおうちのために、小梅おばーちゃんはまだがんばるよ。
……
……
あ!
”えへへ、オレ、ここにおるで“
いた!