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産地に出向く。産地で学ぶ。

その日はびっくりするほどの晴天でした。

この会社に勤め、仕入れをするようになってから、初めての産地見学。
前回の記事で記載したスタッフを誘い、千葉へ出向いた。

たまたまSNSに
「この期間でしたら、見学できます。」
と記載があったのを拝見し、連絡をとったのがきっかけだ。

伺ったのは、千葉県富浦にある
カーネーション農家『精華園』
代表の岩田さんが、案内してくれた。

とても気さくな方で、ゴルフと女性好き(自分で話してました)の農家さん。

早速ハウス内を案内してくれた。

最初はゼラニューム。

一面緑でハウスの中は甘い香りでした。

実は岩田さん、カーネーション以外に、ゼラニュームを生産されており、このゼラニュームが抜群に良く、私は良く利用させてもらっていた。
その生産現場が見れるのはとても嬉しかった。

使用感や品質、水さがりなど、店頭に届いてから花屋として感じることを話させてもらうと。
「あれがよかったな」
「あぁしたからか」
など、嬉しそうだった。

きっとたくさんのことを試し、学び、そして研究されて、生産されてるんだと思わされた。

話が弾みすぎて、ゼラニュームのハウスで30分くらい話しただろうか。
「カーネーションも見ましょうか」
と岩田さんが次を案内してくれた。

話が弾み過ぎて、危うくゼラニュームで終わるところだった。

開花する前で蕾が多かったが、圧巻でした。

ハウスに入ると
「1ヶ月ぶりに入った。」と岩田さん。

えっ?!とびっくりしながら話を聞いてると、
今はほとんどコンピュータによる環境制御をしており、パートさんたちが芽かきする時に中に入るくらいで自分はほとんど入らないそうだ。

日本の生産現場は、世界から見るととても遅れているらしく、岩田さんはコンピュータによる環境制御を積極的に取り入れていく方針のようだ。
もちろん取り入れるのには莫大な費用がかかる。

でも取り入れることにより、
今、問題となってる人手不足や賃金問題など軽減されるのも事実。

カーネーション農家さんは、業界でトップを争う?ほどの労働時間で、他を生産してる農家さんにはとても驚かれるようだ。

それを解消するために、働き方も色々見直してるとのこと。

農家さんたちがとても大変なことはわかっていたが、話を聞いて改めてその大変さを思い知らされた。

いつも思うが、農家さんたちの方がたくさんのことを考え、勉強し、研究し、そして実施している。
どうしたら売れるの。どうしたら消費者が喜んでくれるのか。
我々花屋が本来やるべきことを、農家さんたちの方がたくさん考えているのだ。

私たちは産地に行って何を学びたいのだろうか。
ただ産地を見学したいから。
産地に行けば贔屓にしてくれるから。
花屋としてのレベルが上がるから。

本当にそんなんでいいのだろうか。

今の世の中の情勢をお互いに把握し、消費者が何を求め、農家さんが何にこだわって作ってるのか。花を作るということはなんなのか。

農家さんの思いと、消費者の想いを繋げるのが我々の仕事。
それを考えれば必然と答えが出てくるのではないだろうか。

農家さんたちが毎日休まず、過酷な環境変化の中で、一つでも多く楽しんでもらおうと努力している。

その神聖な場所に出向く事で、我々はたくさんのことを学ばなければならない。
農家さんに教えることはない。
むしろもっともっと勉強してからくるべきだ。

仕事の姿勢。花の扱い。消費者がどうしたら最後まで楽しんでもらえるのか。

産地に出向いて、何も考えず学んでこようと浅はかな考えだった私。
今回の見学を通し、私はもっと勉強しようと思わされた。

花の事を学ぶ前に、もっと違うことに気付かされ学ぶ機会となった今回の産地見学。

次出向く時はもっと違った視点で出向ける自分になるために、今回痛感したことを店頭でしっかりと実施していきたい。


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