ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム のはなし
Noteの記事を書くのは1年ぶり。
2023年5月に発売されて早一年半、満を持して(?)、ゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダム(以下、TotK)のことを書きます。
昨年MyGOTY 2023に選んだからには、エピソード的UXを書き残しておかなくては…。
とはいえ、このTotKというゲームの素晴らしい点は挙げていけばキリが無く、この一年半いろんな人の口から語られているので、自分なりにTotKの素晴らしかったポイントをいくつかピックアップして書いてみます。
一応、自分のNoteには「ティアキンのこと」というメモが残っており、そこにはプレイ直後に感じたことが3,000字くらい書きなぐってあったので、それも参考にしつつ。
「ゼルダをさがして」というシナリオ
前作ブレスオブザワイルド(以下、BotW)と比較して、大きくパワーアップしたと感じたのは、シナリオとその見せ方。
プロローグで始まったメインチャレンジがエピローグで終わる、というのはBotWとTotKで共通している様式美。前作BotWは「ガノン討伐」、そしてTotKは「ゼルダをさがして」がメインチャレンジになっている。
BotWは「オープンワールドのハイラルの大地」そのものとのインタラクションが新鮮で素晴らしい体験だった。気になる場所に行けば何かがある。リンクを通して、ハイラルという土地を遊び尽くしていた感じ。
一方、今作TotKをクリアしてしばらくたった今、TotKを遊んだ体験を思い返す(エピソード的UX)と、「ゼルダをさがして」というシナリオの記憶が強く残っている。ハイラルに散りばめられた龍の泪の記憶を通して、少しずつ明らかになるゼルダの居場所。
自分は205時間かけて、大体のことはやりつくしてからクリアした。コログはキリがないので諦めたけど、他の見つけたチャレンジはすべてクリアしたし、祠もコンプリートした。
寄り道はたくさんしたけれど「ゼルダを見つけたい」という気持ちが常に真中にあり、ゼルダを見つけた後は「ゼルダをなんとか救いたい」そんな気持ちがどんどん膨らむようなシナリオだった。
1つのゲームを構成する要素はたくさんあるけれど、自分はやっぱりゲームの「シナリオ」も、かなり重要だと考えているんだなぁ…という気づきもあったかな。
ラストの空中ダイビングのアクション
自分にとってのTotKのハイライトは、ラスボスの撃破後、プレイヤーが最後にできるアクション、空中ダイビングからのゼルダのキャッチのシーン。
少し話が逸れますが、RPGやアクションゲームに”QTE(クイックタイムイベント)”というシステムがある。イベント中のムービーやカットシーンなどで、ボタンやスティックを倒す方向が画面上に表示され、制限時間内に正確に入力すれば先に進める、というやつです。
このQTE、作り手側としては長いムービーやカットシーンを退屈なものにしたくないという狙いがあるんだと思いますが…個人的には、やたらとボタンを連打させられるなど”品の無い雑なQTE”は、マイナスな体験になることも多い印象です。「映像作品じゃなくてゲームにしたい」のは分かるけど、いきなりAボタンを連打させられたりするのは、ちょっと好きじゃない。
その点、TotKのラストのダイビングキャッチは、素晴らしかった。
演出を効かせまくったドラマチックなムービーシーンにすることもできるのに、「ゼルダをさがして」という目的の為に旅をしてきたプレイヤーに、あのダイビング操作をやらせてくれたのが、本当にうれしくて感動した。
コントローラーを通して作品とインタラクションすることができる、ゲームの良さを改めて認識した感じ。ワンダと巨像の「最後の一撃は、切ない」に通じるものがある。
そのほかの良かったポイント
手と手を握るというモチーフがいろんなところに使われているのも良かった。エンディングでも強調されてたけどエモくてイイ。シド王子は両手で握ってくるのは解釈一致ってやつ。
時の賢者の「モドレコ」能力のストーリーの絡み方も良かった。
ストーリーの細かい部分で分かっていないところもあるんだけど、プロローグでゼルダが過去に飛ぶことで、未来が改変したのかな?急に空島が現れたみたいだし…。
もともとゼルダのいない封印戦争があって、オープニングでゼルダが過去に飛ばされることでゼルダが封印戦争にいた世界線が生まれて、リンクが空島で目が覚めた時にはその世界線になってた、という感じ?BotWでは大変な思いをしながらもちょっと影の薄かったゼルダが、今作では存在感のある重要キャラになっていたのも良かった。
龍の泪のイベント後、白龍が何も言わずに飛んでいく切なさはたまらなかった。長い時代をゼルダは何を考えて飛んでいたのか…勝手に想像して勝手に悲しくなる。白龍の頭、撫でさせて欲しいかった。目は怖いけど、瞬きはかわいい。ゼルダシリーズではアクションのキモになるアイテムや能力について。
今作のアクションはそれぞれチート級に強力。
ウルトラハンド、スクラビルド、トーレルーフ…どの能力をもってしても、その能力だけでアクションゲームが一本作れるくらいの能力だと思う。だけど空と地底にまで広がった広大なハイラルのオープンワールドを隅々まで探索するにあたっては、ちょうどいい万能感だった。馬やパラセールだけだとちょっと荷が重い。ラストバトルも良かった。賢者も交えた集団戦、ガノンとのタイマン、そして龍vs龍の大怪獣バトル…全部やらせてくれた。空中ダイビングのアクションは、空(と地底)というフィールドの広がりと共に拡張された今作の目玉だと思うけれど、それが使われるボス戦はラストバトルもフリザゲイラ戦も両方好き。特にフリザゲイラ戦はBGMも相まって燃えた。
キリが無いけど…とりあえずこんな感じでしょうか。
1年以上経って改めて振り返っても、やっぱり名作、少なくともここ数年で一番好きなゲームになりました。
久しぶりにゲームについて文章を書きましたが…やっぱりゲームのことを想いながら何か形に残すのは良いですね。自分のゲーム体験を俯瞰して、ゲームとの思い出も深まるというか…今後もちょこちょこ書きたいと思います。
今回は以上です。ありがとうございました!