Clubhouseが流行る理由を考えてみた。
”目”ではなく、”耳”に特化する。これが持つ可能性とは?
はじめに
やっている人も増えていると思われるClubhouse。音声配信専用のSNSアプリで、文字はプロフィール欄以外には全く利用できず、本当に声のみで成り立つアプリです。
最近人気になり、これからの時代は”目”ではなく、”耳”が重要視されてくるということも聞いたことがあるので、まさにそれがアプリとして具現化したものなのかなと思いました。とは言ってもなぜここまで話題になったのか私には少し疑問でした。電話のサービスであればラインを始めとして多くのアプリで代用がききますし、従来のラジオのようなものと似た感覚があったので、今頃ラジオに似たアプリであるならば画期性に欠けます。
SNSアプリはどんどんと発展するにつれ、文字や写真や動画といった視覚的要素において発展が進んできていましたし、音声というとどうしてもそうした文字や動画画像のおまけのような感覚で見てしまっています。どうしてこのタイミングで音声に特化したアプリに人気の火が付いたのでしょうか。
そこで私自身が使用して感じたことに踏まえて何人かのインフルエンサーの方々がこの疑問についての答えだと思ったことを述べていたので、それらをまとめてみたいと思います。
①招待制
これはクラブハウスを利用した誰もが驚いた部分だと思いますし、この点においては画期的だと明らかに思えます。
ましてやこのアプリは英語版しかないため、日本人ユーザーの方々はそうした点も含めて困惑していた気がします。
この招待制にはアプリの価値を高める意図があるのだろうと感じました。もしかしたら他の意図があるかもしれませんが、アプリユーザーが二人までしかアプリ入手の権限を持てず、そこに招待してもらい入れたというのは一種の希少価値を見出すことが出来ます。さらに多くの人はその希少価値をSNSで拡散することにより、クラブハウスの認知度も価値も急速に高まっていけたのだと思います。
②相互性+音声特化
音声特化という点は時代遅れのように見えたのですが、ここには今SNSで問題の解決につながる仕組みがあると言われています。それは文字による誹謗中傷です。多くのSNSインフルエンサーの方はこれに悩まされていますが、これが音声特化によってかなり減ります。さらに名前もニックネーム等ではなく、本名にするというルールも誹謗中傷のリスク削減に繋がっているのだと思います。本名や音声という匿名性を下げられてしまうと誹謗中傷が言えなくなってしまうというのもSNSユーザーの無責任さが露呈していると感じますね(笑)
さらにラジオのように一方通行なものではなく、あくまでSpeakerが許可すれば話せるという点で誰でも語れるという部分はSNSの相互性の良さを残しているなと感じました。
③コミュニティーの拡大
これはあるスポーツ選手が言っていたのですが、分野問わず誰でも話に参加・視聴ができるという点です。一番このアプリの特徴と言っても過言ではない気がしますが、芸能人の方々の会話に普通では会話しないような方が入ってきたり、専門的会話の中に素人の方も視聴することが出来たりすることはコミュニティーの拡大に繋がります。
本当に誰がどの目的で会話するのかに決まりも暗黙の認識もないので、真面目な会話や日常会話も同じプラットホームで行われるのでSpeakerの方々からしても予想外の外部の参加により刺激のある会話展開も生まれれると思います。このアプリをきっかけに初めて話せるという環境を作られるというのはとても貴重ですし素敵だと感じます。
今まで他分野の人がある分野の話を聞くって結構ハードルが高かったと思うんです。参加するには費用が掛かる場合もあるし、今はオンライン開催が主流になっていますが場所移動でもハードルが上がります。さらにわざわざ席に座って静かな空間で講演を聞くというのも相当興味がなければきついですよね。それをどこでも他のことをしながらでも耳だけ注意して気軽にあるコミュニティーに参加できます。もちろんつまらないと思ったらいつでも退出できます。
「じゃあアプリで話しましょうよ」なんて会話を提供する側もいろんな方々が話題に限らず気軽に利用できるので話題も豊富だと思います。
まとめ
最近SNSアプリって素人目で見ると飽和していて、どのアプリもさほど機能に差がないように見えます。正確に言えば画期的な機能を取り付けたアプリが誕生すると他のアプリがその機能を段々と自分達用に装備していきます。インスタでいえばストーリー、TikTokは短時間動画などなど。
クラブハウスも一見とんだ大差なく他のSNSライブでも併用が出来てしまうように見えますが、大きく上げて上記の機能によって他のアプリとの差別化をしているのだなと感じました。
ただその差別化に気づいてもらうためにもまずアプリを入れてもらうという段階で招待制という仕組みを取り入れたのは本当にビジネスだなと思いました。
そして音声は視覚より奪われるものが少ないなというのが使っていて感じた印象です。それこそ音楽を聴く感覚で家事をしながら、運転をしながらなど何かの作業と併用しながらでも邪魔にもならずに耳は使えます。
この点においてはむしろ目より耳を需要として受け取ってもらえる時間や場所は圧倒的に多いし、工夫次第で可能性は広いのだと理解しました。
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