AOE2 ローマ帝国民に告ぐ

 ローマ、リリースから1年たつけど、どう使ったらいいのか未だにわからない。

ちょっとエリートな農民
鬼バフ歩兵+スコーピオン

ちょっとローマについて考えてみるか。


テクノロジー

〈歩兵〉
・補給ギャンベゾン鎧3が不足
農民歩兵ボーナスとの調整要因。ローマ歩兵は戦車のようなものか。

〈弓〉
・弓懸パルティアン重石弓小手が不足
石弓はだいぶ弱いが、弓騎兵なら可能性は…ないか…

〈馬〉
・ハサー近衛騎士が不足
鎧3あるからそれなりの活躍は期待できる。コミタテンセス入れば生産速度とチャージ攻撃のある重騎士が蹂躙する。

〈包囲兵器〉
・破城投石機が不足。火薬ユニットは全滅(ドロモンはある)
十分な品揃え。期待はできる。


主力ユニット

まずはローマの強いユニットを確認していこう。

百人隊長Centurion

 騎士と比較するとこんな感じ。ほぼ上位存在。

〈百人隊長-騎士の差〉
・HP+10、-5
・攻撃+3、+1
・防御+0/1、+1/0
・攻撃間隔+0.1s、0s
・生産コスト F+15、G+10
・生産時間-6s
・UPコスト F-600、G-150
・UP時間-130s

資源3000、城主フルアップ同士
百人隊長18体vs騎士22体
かろうじて百人隊長が勝つ

 これだけで勝つには内政力も城の数も足らなさそう。


 追加効果。10マス(ELで12マス)の範囲の剣士に攻撃速度+20%と移動速度+10%(+15%)付与。

10マスといったら塔+矢羽根矢じりの範囲
こんなに広い

資源3000に換算すると、剣士35体+百人隊長1体分。これで他のユニットと戦うと、スリンガーやバトエレ以外なら勝てる。コミタテンセスがチート。
(ユニットテスト詳細は最後に)


スコーピオン

 コスト安い、弾道学適応可、攻撃速度上昇は世界一の強さ。弾道学の力で痒いところにも手が届く。

 私のテストプレイRomans vs Romansでは10体ぐらいのスコーピオンで少数の騎士や百人隊長を溶かし、1,2台の投石すら相打ちにしている。Viperさえもケルトのスコーピオンに苦戦する。スコーピオン弱いという幻想は捨てた方が良い。(ユニットテストの詳細は最後に)


剣士

 領主城主で防御力が+1ずつ余計に入る。鎧3やギャンベゾンはないが、軍団兵Legionは"HP75, 防御2/2"を備えているから帝王でも防御力のアドバンテージを持っている。ローマの軍兵スタートはお家芸と言っても過言ではないが、その場合鉄工所を早期に立てる必要はある。

 補給がない、帝王テクで通常より+50%速く生産できる点から、ローマの剣士生産は食料負担が大きい。農民ボーナスをもってすら負担が生じる。しかしそれを埋め合わせ出来る程のスペックがローマ剣士にはあり、戦車のごとく蹂躙ができるだろう。




戦略方針

 ボーナス見る限り、かなり防御的なプレイが適しているように見える。

  • 町の人の資源収集、建造、補修の速度がそれぞれ+5%

  • 歩兵ユニットの
    ・鉄工所の鎧用テクノロジーの効果2倍
    ・剣士は百人隊長によって
     ・攻撃速度+20%(2s→1.6s)
     ・移動速度+10, 15%(武者修行込みで0.99→1.089, 1.1385)
    ・帝王テクで
     ・歩兵、百人隊長の生産速度+50%(騎士も+50%)
     ・+5のチャージ攻撃

  • スコーピオンの
    ・最小射程が2から1に減少する
    ・生産コスト(金)75→30
    ・弾道学が適応される
    ・城主テクで攻撃速度+33%(3s→2.25s)

  • ガレー船の
    ・防御力+1/+1(ドロモンも)
    ・城主テクで攻撃力+2


 農民の資源効率だけ見れば「内政いいな」で終わるが、建造補修速度も合わせてみると「街づくりがしやすいボーナス」と捉えられる。5%速く自陣を構築できると考えれば、防御プレイに一役買ってくれることだろう。

 さらに剣士やスコーピオンは移動速度の関係から自陣付近に兵を集めやすいユニットである。剣士は生産速度が速く、スコーピオンは弓に強く、どちらも防御的なプレイの強力な助っ人になりうる。城建てて百人隊長も揃えばまさに鬼に金棒。防御からの攻めに転ずることができる。


 試しに上記リプレイのように防御的なプレイをやってみた。多少雑ではあるが、確かにローマの強さを感じた。3TCに爺スコで守りつつ、城建てて遠投、さらにスコピ軍団兵で押せ押せ。柔軟性は必要だが、基本方針はこれでいいのでは?


 ひとつ厄介なのは砲撃手やスリンガー、大砲だろう。馬は使えるから騎士や騎兵で対処するのがひとつの手だろうか。スコピ軍団兵の物量ごり押しもあり?



まとめ

 ローマは防御的に立ち回れ




Tips~『ドイツ国民に告ぐ』~

 『ドイツ国民に告ぐ』とは、ナポレオン支配下のドイツにて1808年にフィヒテが執筆した代表的な文献である。

 長らく諸邦分裂状態にあった神聖ローマ帝国は三十年戦争後の1648年ウェストファリア条約で事実上消滅、1806年のナポレオン侵攻でとどめが刺されナポレオン支配下のライン同盟に、東のプロイセン王国も領土の半分を失ったうえでナポレオンの影響下に入った。
 そんなドイツの危機的状況を見て、フィヒテは国家単位での教育の重要性を説いた。国は占領され、領邦分裂のために国民意識もなく、ドイツ人は道義心すらない利己主義に陥っていた。ドイツを再生するには領邦を超えた"ドイツ人"として皆が等しく教育を受け、"ドイツ人"として国民がひとつになるべきだ、そう彼は考えた。
 この彼の主張はドイツ人に大きな影響を与え、他国との連携の元ナポレオン体制は崩壊。その後もドイツ統一、ドイツ改革の運動は続き、ビスマルクらの活躍で1871年についにドイツ統一、ドイツ帝国が誕生する。

 イギリスやフランスには一歩遅れたが、こうしてドイツは国民国家として成立し、のちに大日本帝国の手本にもなる。『ドイツ国民に告ぐ』はドイツの生みの親とも言えるかもしれない。






検証:剣士35体+百人隊長1体の性能

城主

歩兵

vs長剣剣士
vs長槍兵
vs重装イーグルウォリア

弓兵

vs石弓射手
vs精鋭散兵
vs弓騎兵
vs象弓騎兵
vsスリンガー

騎兵

vs騎兵
vs騎士
vsらくだ騎兵
vsバトエレ
vsステップランサー

包囲兵器

vsスコーピオン
vs投石機

帝王

vs近衛剣士
vs矛槍兵
vsELイーグルウォリア
vs重石弓射手
vs精鋭散兵
vs弓騎兵
vs精鋭象弓騎兵
vsスリンガー
vs砲撃手
vsハサー
vs近衛騎士
vs重装らくだ騎兵
vsELバトエレ
vsELステップランサー
vsヘビースコーピオン
vs破城投石機


検証:城主スコーピオンの性能

vs長剣剣士
vs長槍兵
vs重装イーグルウォリア
vs石弓射手
vs精鋭散兵
vs弓騎兵
vs象弓騎兵
vs騎兵
vs騎士
vsらくだ騎兵
vsバトエレ
vsステップランサー