ついに出産!(双子妊娠ストーリーNo.29)
突然の手術決定までの経緯はNo.28で紹介しました。今日は出産の様子を大公開です!
いよいよ時間となり、夫に「絶対大丈夫だよ」と励ましてもらいベッドに横たわった私は手術室に向かいました。となりの部屋への移動にもかかわらず移動距離がとっても長く思われ、もう妊婦でなくなるんだなぁと天井をぼんやり眺めながら思ったことを覚えています。
1.手術室到着~子ども誕生
手術室は想像以上にライトが眩しく目を細めたくなるほど。到着すると次々に機械を装着され、執刀医は麻酔の準備を開始し、患者のケアをする看護師さんに隣にいるから何かあれば声をかけてと言われました。その間、小児科医やもう一人産婦人科医が到着し準備を進めてました。急遽の帝王切開なのに素晴らしい連携プレイ!!
ちなみに局所麻酔で下半身だけ感覚がなくなるのは約10年前の膝の手術で経験済みだったのですが、やはり痛いのは嫌な私。麻酔注入後、執刀医がメスを脚に当てたり、トントンと軽くたたいたりして感覚があるのか確かめるのですが、私は「ああー、まだ感覚ありますー、刺激されている感じがありますー、まだ麻酔十分でないと思いますー」としばらくあがいてました。
そのうち先生がしびれを切らして「はいっ、もう大丈夫!始めましょう!」とおっしゃり手術開始。私が部屋に入って15分後には開始。
帝王切開はお腹を切って取り出すだけなので始まってしまうととても早く、開始5分ほどで次に子宮を切れば赤ちゃんが出てきますよーと言われました。いよいよかぁと思って待っていると、
「グフェッ!!、おぎゃ―――――!!!」
という元気な声が聞こえてきました。肺の中の水分を出したのか、第一声はむせてて少し笑えました。続いて1分もたたずに
「おぎゃ――――!、おぎゃ―――――!」
と二人目も無事誕生。1分差で男の子二人が誕生した瞬間でした。
私は手術中の出来事はしっかり記憶しておきたかったので音楽はかけないでと伝えていたのですが私と同世代の先生の配慮か趣味か、ずっとミスチルのアルバムがかかってました。
誕生前に「tommorow never knows」
誕生の瞬間に「しるし」
縫合している間に赤ちゃんの声を聴きながら「hanabi」
が流れていました。音楽の演出効果もあり、無事に終わったんだ、役目を果たしたんだと安堵と感動の涙が頬をつたいました。
2.誕生~手術室退出まで
赤ちゃんが取り出されると手術室内はかなりの大騒ぎに!!
赤ちゃんの声が鳴り響く中、産婦人科医2名が私のお腹を縫合し、手術担当看護師が機材などの片付けを、患者担当看護師が私の状態を見守りながら片付けを進め、小児科医師2名が赤ちゃんに処置を施し、赤ちゃん担当の助産師や看護師2名がそれをサポートする。
あたりを見回すと最大計12名ほどのスタッフが手術室内にいました。夜22時過ぎているというのに、医療器材がそろった病院で、電気や水のインフラも整っていて、しっかりとした人員体制で出産できる我が身にただただ感謝しかありませんでした。
感傷にひたっていると、応急処置を終えた赤ちゃんがやってきました。
とっても小さい、とにかく小さい。
でもこれは想定の範囲内。事前情報なくとっても驚いたのは体温低下を防ぐために全身サランラップで包まれていたこと。なのでわが子の第一印象は
「ラップ・・・・(-_-;)」
でした。そしてとってもあたたかくて、触り続けたら壊れてしまうのではと思うくらい薄く白い肌だったことを覚えてます。30秒くらい見させてもらい写真もとってもらったところで、2人は診察や治療を受けるためNICUへ。
子宮やお腹の縫合はとても機械的な作業でサクサクと進んでいき、先生たちも緊張がほぐれたのかおしゃべりしながら手を動かしていました。機械や資材の片づけ、床の掃除まで私が退室するころにはおおむね終了していました。次の出産がいつ来るかもわからないので当たり前といえば当たり前ですが、あまりの手際の良さに感動しました。
3.強く感じたこと
(1)カラダって神秘的!自分のカラダがあることに感謝!
ずっしりと大きな胎盤が視界に入ったので重さを尋ねるとその場で測ってくれて812gありました。へその緒も2本ともしっかりと太いことを確認。妊娠前半から双子のうち1人の体重が少なく心配されていましたが、胎盤やへその緒が問題ではなく、妊娠初期にへその緒が胎盤についた位置がたまたま端の方で血液や栄養をもらいづらいことが原因だったのではとのことでした。
約8ヶ月赤ちゃんに血液と栄養を送り続けた胎盤とへその緒に感謝、
2人の命をはぐくみ続けた私のカラダに感謝、
このカラダを生み出してくれた両親、私の祖先、光・水・大地、すべての自然の恵みに感謝
(2)私たちに差し伸べられた手に感謝!
病棟スタッフを加えれば総勢20名近くの方が私や子どもを助けてくれました。もし私たちが医療施設がなく、医療機器や医療スタッフが十分でない国や地域にいたらどうなっていたでしょう?3人全員が助かっていたでしょうか?全く違う結果になっていたことだって十分考えられます。
安全・安心な環境で出産できる幸運と
私たちに差し伸べられた手があったからこその命であることに感謝
いくつもの奇跡×奇跡×奇跡×奇跡×奇跡‥‥
があっての私たちであることは決して忘れません。
子どもたちにもずっと伝えていきたいです。