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異分野の研究者から学んだ、研究を開始する前に一番大切な視点
私の専門は、
集団の病気の予防を目的とした「パブリックヘルス(公衆衛生学)」で、
疫学という統計学を使って分析する学問をベースをとしつつ、
対象は、女性や若い世代の生活習慣と健康、
そしてテクノロジーを活用した行動変容・習慣化
も守備範囲です。
そんな私は先日、新規研究の構想を大御所先生に相談しました。
すると、
「っで?政策的インプリケーションは?」
とのご指摘。
「えっ?政策?」
しばし言葉に詰まってしまいました。
なぜなら、公衆衛生学的視点で研究テーマの意義、妥当性は十分検討していたつもりだったものの、政策的にどうか?という視点は全くなかったから。
しかも提案した研究テーマは、政策に直結するというよりは、企業のサービスやコンテンツ創出や個人の行動変容につながることを想定した内容だったから。
大御所先生のご専門は経済学。しかも医療政策分野の経済学。
それならばこの指摘も納得できます。
そのとき、
ああー専門分野の違いって、言葉や国籍の違いくらい
全く違うものだなぁと思ったのでした。
そして、研究に着手する前に、
どこの、誰に向かって、どんな効果を期待して
その研究を発表するつもりなのかを明らかにする
大切さを学んだのでした。
ついつい
どうやってデータとるのか?
今あるデータをどうやって調理して論文かするか?
ということに目が行きがち。
でも研究のポジショニングを明らかにした上で着手しないと、論理展開も投稿先もブレブレになって、単なる紙切れになっちゃうのかもしれませんね。