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春眠

こんにちは。おはなこです。今日も徒然なるままに、気になった漢詩をあげたいと思います。


今日の季節

二十四節気ですと「立春」。七十二候では「魚氷を上る(うおこおりをいずる)」だそう。空気や植物だけでなく、水の中にも春が訪れるとのこと。
最近、我が家に小さな金魚をお迎えしました。金魚たちも水の中で春を感じているのでしょうか。

春になるとなんだかわくわく、そわそわ。一向に落ち着きません。
小さな娘の歯も生え変わり始め、小さなお雛さまをそっと部屋の片隅に鎮座させました。よく見たら男雛と女雛の位置を間違えてました。早速おっちょこちょいです。柔らかな日差しに誘われて、冬よりもじっとしてられなくなります。そうかと思えば、のんびりとしたお昼寝もたっぷり必要です。

怠け者の私にとっては、より怠けてしまうような、せわしいような、とても困った季節がやってきました。

春の金魚

春暁

春眠不覚暁 (春眠暁を覚えず)
処処聞啼鳥 (処処啼鳥を聞く)
夜来風雨声 (夜来風雨の声)
花落知多少 (花落つること知んぬ多少ぞ)

春暁 孟浩然

こんな季節に、そっと心に思い浮かんだのは「春暁」でした。学校で習う誰しもが知っている漢詩ですね。調べてみると、孟浩然さんは689年〜740年に生きたとされる方で、当時、王維さんや李白さんといった漢詩の作者たちとも交流があったようです。

また、漢詩の解説を読んでいると、こんな見方もできるようです。

当時の詩人の多くは官僚で、宮仕えの身ですから、朝は暗いうちに宮中にしなければなりませんでしたが、この詩を詠んだ孟浩然は、科挙(旧中国で行われていた官吏登用のための資格試験)に落ち、しばらくの間(40歳前後まで)各地を放浪したり、隠棲の生活を送っていたりした、いわば「高士(世俗を離れて生活している高潔な人物のこと)」でした。それゆえこの詩は、世俗とは異なる別世界に生きる高士の世界を詠じたもの、とも解釈できます。

基礎からわかる 漢詩の読み方・楽しみ方 読解のルールと味わうコツ45
鷲野正明

「高士」とはどんな人たちなのでしょう。世俗から離れて生活する、隠遁するということだと思いますが、なかなか簡単なことじゃないように思います。また、彼にとって、春の眠りがどんな意味をもたらしていたのか、思いを馳せてみると、なんだか少し切ないような面持ちも浮かんでくるように思いました。

春夜

春宵一刻値千金(しゅんしょういっこく あたいせんきん)
花有清香月有陰(はなにせいこうあり つきにかげあり)
歌管楼台声細細(かかんろうだい こえさいさい)
鞦韆院落夜沈沈(しゅんせんいんらく よるしんしん)

春夜 蘇軾

他にも春の漢詩を見つけました。蘇軾の「春夜」と言う漢詩です。

春の夜のひとときには格別の価値がある、といったことでしょうか。美しい月と春特有の空気を感じると大変うっとりします。ベランダからそっと半身を出して夜風に当たると、少しだけ春の季節を感じることができる気がします。重なっている漢字のリズムが大変心地よい漢詩でした。

サイクル

1300年前と同じように、春夏秋冬のサイクルが巡っているようです。変わったこともたくさんあるだろうけれども、変わらないこともたくさんあるのでしょう。昨日と少しどこか変わる今日の自分にわくわくしながら、この春も存分に楽しめるといいなと思います。

春らしく、菜の花のおひたしでも作りながら。
ゆったりすごして、ぐっすり寝て。
しばらく、そんな日々を過ごせたらいいなと思いました。

今日もAIアシスタントと一緒に書きました。素敵な1週間になりますように。

もうすぐお浸しになる菜の花
もうすぐお浸しになる菜の花

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