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完全V睡マニュアル:Quest3で毎日熟睡しているVR睡眠環境をさらす('24/8追記)

[2024/1/21] Quest3の改造と、V睡時に使うソフトの内容を追加
[2024/4/3] 赤外線ライトの設置場所についての解説を追加
[2024/6/4] 抱き枕と接眼部カバーの情報を追加
[2024/7/14] ヘッドストラップの改造の情報を追加
[2024/8/30] Quest3軽量化、睡眠ツールについての情報を追加

おはようございます(昼)
VRChatを初めてはや1ヶ月半。かつては「誰がわざわざこんなんやるんだよ」と思っていたV睡ことVR睡眠にハマった。
いうまでもないがVR睡眠とは、わざわざVRヘッドセットを被ったまま横になり、オンライン上のVRChatのワールドで寝るという当代最先端の奇行である。

V睡をする理由は割と人それぞれのようで、多いのは人といっしょに寝ることで落ち着くという意見。「MPは回復するが体力は回復しない」といわれるように、普通に寝たほうがいいのは分かってるんだけどーという人が多いらしい。
まあヘッドセットなんて明らかに邪魔なもの着けてるんだから当然である。

ただ、自分は普通に寝るよりV睡する方が良いと感じている。もちろんヘッドセットは邪魔だが、それ以上に寝付きがいい。前まではベッドに入ってから、うとうとして眠りにつくまで1時間以上かかることがザラだったが、V睡だと10-15分で寝落ちする。同じことを言ってるフレンドも数名観測している。
スマホやYoutubeを見ない(物理的に見られない)というのが一番の理由な気はするが、人と軽く喋ってリラックスしてベッドに入れること、睡眠ワールドのチルな空気感や薄暗さ、控えめなBGMが「寝ろ」と全感覚に訴えてくるのも大きいと思う。

そうはいっても眠り浅いんでしょ?と思われるかもだが、スマートウォッチで見るかぎりバッチリ快眠。アラームが鳴るまで爆睡。深い睡眠も概ね目安となる1時間以上で、寝覚めも普通に寝た時と変わらない。ならV睡するわな。

ただ素人にはおすすめできない。もとい、環境やギアの向き不向きは確実にあり、不適な環境だとこりゃ絶対疲れるなと思う。
そういうわけで、同じようなことを試みる奇特なご友人のために、V睡が1500時間を超えた自分の快眠環境を共有しようと思った次第である。


①ヘッドセット(ハードウェア編)

いうまでもなく一番大事。自分はMeta Quest3を愛用してる。こいつはかなりV睡に向いてる。

なんといっても重要なのは軽さ。仰向けになると重量がモロに頬骨~額にかかるので、100gも違えば別物だろう。500gと重くも軽くもないQuest3だが、700g超のVive ProやValve Indexとは雲泥の差がある。ただ正直これはもっと軽くなって欲しい。
あと重心の位置(顔からどれだけ遠いか)も大きい。寝る時はヘッドストラップを緩めるので、軽く寝返りを打って顔が横を向いた時、重心が遠いとモーメントでヘッドセットがズレやすく不快。パンケーキレンズで本体が薄いQuest3はここが快適。Quest2と寝比べるとよく分かる。

インサイドアウト(ベースステーション不要)なのも重要だと思う。寝る時はとにかく心労を減らしたいので、寝返りや布団の位置次第でトラッキングが飛ぶストレスは抱えたくない。やはりQuestだ。

ただ、Quest3でも吊るしだと不満な点はある。なので4点ほど簡単な改造を入れた。①充電コネクタ ②レンズ ③接眼部カバー ④ストラップ

①Quest3はケーブルの接続が横向きなので、そのままだと左に寝返りを打ったら壊れる。なのでこういうL字アダプタでケーブルを後ろ方向に逃がしてやる。下が枕ならこれで十分。

L字コネクタ+充電ケーブルの通し方。ヘッドスラップ内側を回すとコネクタを痛めにくい
横向けに寝た時の様子。意外とコネクタに負荷はかからないので寝返りもうてる(1年近く使っているが故障なし)

②また自分はメガネが手放せないのでQuest3用の度付きレンズを入れた。メガネをかけてHMDを被るのも、メガネを付けたまま寝るのも御免だからだ。下手すればレンズが傷つく。その点、純正もサードパーティ品も充実しているQuestはありがたい。

(レンズの度数/乱視度数(CYL)/中心軸(AXIS)は、メガネを作った店に問い合わせれば教えてもらえることが多い)

③の接眼部カバーはVRCoverを使っている。純正クッションよりも面圧が分散し、肌触り、通気性も良くなって寝心地がよい。

AMVRなど装着感の良い互換フェイスクッションに交換することも検討したが、毎日つけて寝る関係上、汗や皮脂汚れなどが気になるので、外して洗濯できることが決め手となりカバーをチョイス。
VRCover29ドルと高めのフェイスクッション一式と同じ値段がするが、最初から2セット付属のため気軽に交換して使えるのが嬉しい。肌に直に触れる部分だし、寝心地に直接関わる部分なので、ここはこだわってもいい部分だと思う。

('24/6追記) 結局、後日AMVRのフェイスクッションも買ってVR COVERと併用している。このフェイスクッションは通気口によるムレ・くもり改善(風呂上がりなどははっきり差が分かる)に加え、高さ調整があるのが大きい。特に額側、頬骨側が別個に調整できるので、額だけあたりが強い、あるいは逆という人には結構ハマると思う。

また夏場はやはり接眼部が蒸れて少しかゆくなってくる。気になる人には不織布のフェイスマスクがお勧め。不織布が挟まるので蒸れにくく、また擦れないので肌が弱い人にも適する。鼻の部分が鬱陶しいので、ここだけハサミで切るか、二つ折りにして使うといい感じ。VRCOVERちょっと高い、洗濯面倒くさい…という人にもおすすめ。

④そして最後にストラップ。純正のペラっとしたヘッドバンドは案外寝やすいが、普段のつけ心地を考えるとエリートストラップが欲しい。ただそれでは寝る時に邪魔で仕方ないし、毎度取り替えるのも面倒。
考えた結果、ストラップを二つ組み合わせて解決した。一番試行錯誤した部分なのでぜひ参考にしてほしい。

一つはフリップアップ式のハードなストラップ。もう一つはソフトなヘッドバンド

体を起こしている時や動きの大きいゲームをする時は、上写真のようにハードストラップをメインで使う。これでホールド感良好。
そして横になる時は、で、睡眠時は頭の後ろの邪魔なやつ、もといハードストラップを頭頂側へ逃がす。代わってソフトなヘッドバンドが、下写真のようにやんわり固定を維持する。

こうすると後頭部にはヘッドバンドしかないので、非常に快適にゴロ寝できる。固定はそこまでキツくないが、その分疲れないし、睡眠時なら十分。

ケーブルを紐の輪の中を通すと暴れない

ヘッドバンドの固定は、ダイソーの手芸コーナーで売っている金具付きの紐を2本つなぐとちょうどよい。紐部分がちょうどヘッドストラップの関節部に食い込んで固定されるし、金具で脱着もできる。
使っているハードストラップはこれ。

ヘッドバンドは色々試した結果、ナイキのこのキッズ向けヘッドバンドがベストなサイズ感。コットン地で触り心地、通気性もいい。

YipuVRのヘッドストラップ込で5000円以下でお手軽にできるV睡用MODなので、ぜひ試してみてほしい。
これは確実にQOLが上がる。…まあ要は普通に寝る状態に少し近づいただけだが。V睡はつくづく業が深い。

なおストラップとして評判がいいBOBOVRのヘッドストラップでの同様のカスタムがこちらの記事で紹介されているので、ユーザの人は参考に。

('24/7追記) YipuVRのヘッドストラップは、頭の上に前後方向の補助ベルトがある。が、これがあまり効かない上、寝る時も微妙に邪魔。
これを左右方向に90度回してみると、フィット感がよくなった。根本は↑でも書いた、ヘッドバンド固定用のリングストラップに通してやればOK。ぜひお試しあれ。

さて、V睡で地味に困るのが充電の問題。Quest3は充電器の相性次第で給電が追いつかず、ケーブルを繋いでいても充電が減りV睡中に落ちてしまうことがある。
これを避けるには大前提として、両側Type-Cのケーブルでの接続が必須。片側Type-Aでは10Wが上限で足りないので、PowerDelivery (PD)規格対応のType-Cケーブルがいる。長さも枕元から伸ばすにしても最低2m、できれば3mほしい。ケーブルも柔らかい方が楽。
またケーブルだけでなく、給電側の機器もPD対応かつ、ロス込みで30W程度の出力がほしい。さらに相性問題が起きにくいPPS規格対応のもの…とゴチャゴチャ言われてもわからんと思うので、とりあえず自分が問題なく使えている機器を貼っておく。


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※以下旧バージョンのストラップMODを参考に。
固定は↑よりもいいが、額に圧がかかるのがマイナス。ただしQuest3本体に固定するので組み合わせるストラップを選ばない。
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やり方;細めのスポーツヘアバンドをQuestに固定し、後頭部へ回す。固定力は弱いが、寝るだけならこれで十分。

寝てるとこんな感じ。
ヘッドバンドは上側ストラップの根本に固定


①'ヘッドセット(ハードウェアの軽量化?編)

さて、ヘッドセットが重いと固定をしっかりせねばならない。すると締付けやムレで装着感が悪化する。つまり快適化にあたり最大の対策は軽量化である。
ただ電子機器を改造して軽くするなど素人にはムリ…なので、ここでとんでもない力技での軽量化を紹介する。

上から吊る。

聞いて驚け見て笑え

Quest3はフロントヘビーなのが欠点だが、災い転じて福となす、おかげで本体を釣り上げてやるだけで劇的に装着感が軽くなる。使うのはVR機器のケーブルを吊るためのリール

これを2本使って引き上げると、実測600gのQuest3が200gまで軽くなる。これはまさに革命
Quest3側の受けは、上面部の純正ストラップのベルトの通しを使う。KIWI designのリールはベルトがちょうどここに通せる。ただし自分は取り外しが面倒なので、切って使える面ファスナーを通してカラビナを引っ掛けている。

最大の問題は、このリールを部屋のどこに引っ掛けるか?
自分はちょうどベッドが窓際なので、カーテンレールにこんなアングル材をタイラップで固定し、その先にS字フックを引っ掛けてリールをぶら下げている。ここは住環境によるので、個々人で試行錯誤が必要。
リールの動きが軽くなる&変な方向に引っ張られないように、できるだけ自分のホームポジションの直上にリールがくるのが望ましい(1敗)

設置は面倒だが、効果は絶大。今までずれないように締付けて固定していたヘッドセットが、ヘッドストラップをユルユルにしても安定する。すると締め付けによる疲労感もムレもなくなるので、素晴らしく快適になる。丸一日つけて過ごせるレベル。

いや、そうはいっても絶対邪魔でしょ…と思うだろうが、これで1ヶ月ほど過ごしているがまったく違和感がない。夜もヘッドセットを装着したまま寝返りをうってグッスリ寝ている。騙されたと思ってやってみてほしい。
だいたい、PC作業をしている間は動き回らないし、頭上を何かが通ったりもしない。そして釣っているケーブルも、ヘッドセットを被っている限りは見えないから存在すら意識しないのだ。

とはいえこれは比較的ハードルの高いMOD(?)なので、どうしても軽くしたい人だけ試してほしい。実際1年くらいはこれナシで寝てたので。


②ヘッドセット(使い方編)

ヘッドセットの使い方にも色々便利なノウハウがある。

まず無線化は必須。充電ケーブルだけで面倒なのに、邪魔なのを何本も生やしていては寝るものも寝られない。定番のVirtual Desktopで無線化するのが吉。万が一ケーブルが外れた時も、VRChatが落ちたりしないのも嬉しい。

次にヘッドセットの輝度を落とすこと。ワールドの照明を落とすのも重要だが、画面が明るくてはやはり寝づらい。Quest系だと左下のクイックメニューから輝度を調整できる(これはQuest以外でも後述のOyasumiVRで可)。ついでに音量も調整。

左下クイックメニュー⇒右上の明るさから調整

コントローラーも置いてしまう。やはりQuestにはハンドトラッキングの機能がある。VRChat内だと移動はできないが手は動くので、人に手をふったり、XSoverlayで時間を確認する程度はできる。
コントローラーを静置する、ないしジェスチャーコントロールをオンにする、あるいは電源を切ればOK。自分はQuest Proコンなので充電ドックに戻す。充電切れの心配もなく一石二鳥。

最後にパススルーの活用。ここはQuest3の本領発揮になる。
ちょっとお手洗いに目が覚めた時や、喉が渇いた時などは本体の側面をポンポンと2回叩く。これでパススルーになり外が見える。充電ケーブルを外し、頭頂部のヘッドレストを下ろし通常モードになったら、ベッドから起きて用を済ませる。
たまにトラッキングが飛んだり、ワールド内で瞬間移動したりするが、ともかくヘッドセットを外す必要はない。


③寝具

睡眠なんだからここが一番重要に決まってる。というかV睡関係なく全人類はいい寝具を使え。
「VR-HMDは寝具」とかうそぶいて10万使いながら、肝心の枕やマットレスが安物ってのはどういう了見だ。

は個人差があるが、一般論として顔にヘッドセットがあるV睡は首・肩のサポートがある枕の方が向いてると思われる。

後頭部のヘッドストラップを逃がすために穴あき枕やビーズクッションを使うハックもあるらしいが、自分の環境だと後ろはヘアバンドのみなので枕の選択肢は広いし、寝心地も当然こっちのが上だろう。

そしてぜひ買っておきたいのが抱き枕
これがあると、横向きに寝る時、ヘッドセットの重みを預けて寝ることができる。HMDがズレない上、仰向けに寝ている時のように顔にHMDの重みがかからない。これが楽。

こういう普通の抱き枕でもいいが、個人的にマジでおすすめなのがこのりぶはあとの抱き枕、柴犬のコタロウ。この鼻がQuestの重みを預けて寝るのにちょうどいい高さ。そして肌触りと抱き心地がめちゃくちゃいい。人と添い寝している時に使うと最高の一言。

いい寝具は腐らないので、VIVEトラッカーだのHaritoraXだの買う前にまずはいい枕と抱き枕を買ってほしい

あと必須ではないがいいマットレス。腰が痛い人、そして側臥位(横向き)で寝る時に肩が痛くなる人はぜひ試してほしい。
今使ってるZinusのコイルマットレスは寝心地も通気性もよく、通販専門で安いのでお勧め。せんべい布団は20代も後半になるとデバフがヤバいからさっさといいのを買え。大丈夫、Haritoraより安いんだから。

…なお個人的にはV睡はベッドで寝れる環境を整えるのが推奨だけれど、たまーにするだけだし…という人は、PCの近くにこういう折りたたみベッドを設置する手もある。
キャンプ用品ながら、想像以上に寝心地が良いし体も冷えない。収納すればコンパクト。ケーブルや住環境の制約から、床や椅子で無理やりV睡してる民は検討してみてはいかが。


④ソフトウェアの使いこなし

寝るに当たってフルトラは使わない。HaritoraXワイヤレスはあるが、あんな邪魔なもの着けてゆっくり寝られるかい。さらにデカい重い上に、トラッキングが飛ぶので布団が使えないらしいVIVEトラッカーなどLighthouse系もムリ。よってインサイドアウト3点トラッキングを前提に、睡眠ギミックをアバターに導入して寝ている。

3点トラッキング向けの睡眠ギミックは色々あるが、比較についてはこちらの記事がとても良くまとまっている。

おすすめの選び方は、
・無料で済ませたい⇒ ごろ寝システム
・Quest単機 or デスクトップ ⇒ VRC睡眠システム
・お手軽&多機能 ⇒ 可愛いポーズツール
・一番いいのを頼む ⇒ RBS SuiminSytem 2(らずべりー式)可愛いポーズツール

自分は当然「一番いいの」に決まってる。RBSは姿勢に合わせて寝返りを打てるので寝姿が自然なのがよく、コライダーのない場所でも使える。様々な姿勢が取れる可愛いポーズツールと併用OKがアナウンスされている上、どちらもModular Avatar対応で導入も簡単。この組み合わせは隙がない。

この辺のツールの使い方ノウハウは、こちらの記事も参考に。

調整は手間取るが、何回かやれば慣れる。OVR Advanced Settingsを使うと微調整がしやすいのでおすすめ。導入はこの記事を参考に。

そういうわけで、結局寝る時に身に着けているのはヘッドセットのみということになる。

アバター次第だが、表情固定して目を閉じられるギミックもあると嬉しい。目がかっ開いてると、傍から見ていて落ち着かないので。

またアバターギミックとは別につおすすめなのが「OyasumiVR」。
入眠を自動で検知して各種設定を自動に変更してくれるソフトで、マイクの自動ミュートやリクイン承認の自動化、そして画面の輝度変更といった便利な機能が沢山搭載されている。

自分は入眠前に手動で画面輝度を落とすのと、PCの電源(節電)設定に使っている。VRChatの中からオーバーレイで起動できるので便利。入れておいて損はない。節電設定と効果についてはこちらの記事をどうぞ。

なお、ワールドの明度を落とす機能は一部のワールドにも置かれている。どれくらい変わるか、見かけたら試してみるといい。

ポストプロセスでワールドの明度を下げるスライダー
ヨドコロちゃんハプティックコントローラー

最後に、これは個人差があるかもだが「自分の寝姿がミラーで見えるようにして寝る」のがおすすめ。
VRというのは催眠に近いところがあるので、「鏡の向こうの自分が寝ている」様子が目に入ってくると、自然と眠くなってくる。なので目を閉じ、横になった姿勢で、すやすや寝ている…というポーズを作ることが、自分にとってはV睡の大事なポイント。
ベッドミラーがワールドにあるなら積極的に使う。無い所でも、VRChatの標準機能である「Personal Mirror」を使えばOK。これでどこでもスヤスヤだろう。


⑤その他もろもろ

大前提として、ちゃんとベッドで寝ること。これが一番重要なポイント。V睡が疲れる理由の大半はベッドで寝てないから。
Virtual Desktopで無線化できれば、PCから離れて寝るのはさほど難しくないので、V睡が合わないって人はまずベッドで寝る環境を構築しよう。なお自分はPCルームと寝室が少し遠いが、PCから寝室に有線LANを引き、そこにWi-Fiアクセスポイントを置いてVDを繋いでいる。
(通信ポイントが近いほうが通信が安定する。VDがラグい、画質が悪い人は通信の問題であることが多い)

また部屋はキチンと暗くした方が当然寝やすいので、暗くてもインサイドアウトのトラッキングが飛ばなくなる赤外線ライトを部屋に設置する。

この赤外線ライトの設置位置についても試行錯誤した結果、なるべく視界外に設置するのが一番トラッキング精度が良いというのが結論。自分が普段HMDを被っている時向いている方向に対して、背後&上方向に設置するのがベスト。
(ライトの位置を図の①視界前方向 ②視界横方向 ③視界後ろ方向 の3パターン試した結果、トラッキング精度が良かったのは右のパターン③だった)

(QuestなどのHMDは、赤外線で周囲の様子を見て、今どう動いているかを判断している。なので暗闇でも赤外線があればトラッキングできるわけだが、人間が電球を直接見ると目がくらむのと同じで、明かりを直接見てしまうとかえって周りが見えにくい。そういう理屈だと思う)

部屋のレイアウトにもよるが、カーテンレールなどに設置するとかなり都合がいい。また画鋲に引っ掛けて固定するのもアリ。


最後にオマケとして、Virtual Desktop環境を使ったPCのリモート操作を紹介する。
Mouse without bordersというソフトを使うと、あるPCから別のPCへLAN経由でキータイプやマウス操作を転送できる。つまりサブのノートPCが手元にあればメインPCを遠隔操作できる。ディスプレイは言うまでもなく今被っているそれだ。実は今この記事もこのリモート環境でQuest3を着けたまま書いてる

さすがに時代遅れだがキーボードは抜群にいいThinkpad X220

VRChatをやっている時でも、左メニューボタンダブルクリックで瞬時にデスクトップ環境になるので、QOLが爆上がりする。是非試してほしい。
この辺の使いこなしはまた別記事に書いたので参考にどうぞ。


まとめ

完全V睡マニュアルなんて大層なタイトルだが、一言でいえば普通にベッドで寝るのとなるべく近い環境にしろ。外せる物は外せ。あといい寝具を買え。である。
ならまずその頭の変なのを外せ、という指摘はごもっともだが聞かなかったことにする。

諸々見ていくと、やはりQuest3はV睡に向いている機種だと思う。
面倒が少ないインサイドアウトのトラッキングな点。比較的軽量でコンパクトな点、パススルーやハンドトラッキング、メニュー周りの機能性。VDで無線化可能。なによりメジャー機種なので、ヘッドストラップなどアフターマーケットのパーツが充実している点。
これより良さそうなのだと、VIVE XR ELITEMeganeX、Bigscreen Beyondあたりになるが、前者は重いし後2者はコントローラーにベースステーションが必要。そも、どれも価格が8万円弱のQuest3の倍以上する。
予算無制限で選べと言われても、結局自分はQuest3を買う気がする。

ただ最後に念押しでいうが、基本VR睡眠するよりは普通に寝たほうがいい。自分は環境が整っているので大丈夫なだけで、VRヘッドセットを被って寝るのはデバフ前提。寝心地の良い環境でないなら、頻度はほどほどにしないと体に悪い。酒や煙草と一緒。
ただまあ、こういうテクノ奇行の面白みとか、起きた時にフレンドの「おはよ~」という書き置きで心が温かくなることとか、家よりも旅先の方がよく寝れるみたいなタイプの人は、試してみてもいいのかもしれない。
用法用量を守ってよいV睡ライフを。

以上!


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P.S. 毎週木曜日24時~27時にV睡ができる睡眠バー『Baby's Breath』というイベントを開催しています。興味がある方はぜひXのフォローグループSBBB.0289へ参加いただければ。
V睡について聞いてみたいことがあれば気軽に聞いて下さい。

VRChat:ハルジオンf

では、どこかの睡眠ワールドでご一緒しましょう

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