バーテンダー論語⑥
16~18巻まで。
言葉にならない言葉を探す。それが大人への第一歩なのかもしれませんね。(東山)
でも大人の世界では正しさよりもっと大事な物もあります。他にも口にすると照れるので普段は胸に秘め時々バーのカウンターで取り出して見つめるようなもの。絶望しない魂、信じる強さ、誰かを必要とする謙虚さ、必要とされる喜び、優しさと思いやり、友情と励まし、そして決して金額や地位では証明出来ない誇り。(東山)
なぜ人は仕事をするのか。それはいろいろな大人の心を探すため…私はそう思いたいですね(東山)
敗北という言葉になぜ『北』という字が使われるか知っているだろうか。『北』の字は左右二人が背を向ける形に由来し背を向けて逃げるという意味がある。敗北とはただ負けるという意味ではない。負けたうえに逃げるのだ。だから逃げる方向はどうしても『北』でなければならなかった(佐々倉溜)
人生の選択に善悪なんてありません。ただ…逃げないのは確かに苦しい。でも振り返ってみるとその苦しさが魂を磨いてきた気がしますね(矢崎)
男と女の愛を蒸留すると最後の最後に何が残ると思う?…"覚悟"共に人生を戦って行こうという覚悟じゃ。どんな男と女でも好きだ嫌いだで一緒に暮らせるのは5年か10年。本当の愛情はここから生まれるー男も女も時間に耐えて変化する。互いの心が移り混じり合って本当の愛情が生まれるんじゃ(久米)
…明日もし世界が滅びるとしたら、今日やりたい事は何か考えろ(和久井彰)
今日は死ぬのにもってこいの日だ。生きているものすべてが、わたしと呼吸を合わせている。すべての声が、わたしの中で合唱している。すべての美が、わたしの目の中で休もうとしてやって来た。あらゆる悪い考えはわたしから立ち去っていった。今日は死ぬのにもってこいの日だ。わたしの土地は、わたしを静かに取り巻いている。わたしの畑はもう耕されることはない。わたしの家は、笑い声に満ちている。子どもたちは、うちに帰ってきた。そう、今日は死ぬのにもってこいの日だ。ナンシー・ウッド著『今日は死ぬのにもってこいの日』より引用
痛みは誰かの痛みを癒すことでしか、悲しみは誰かの悲しみを癒すことでしか忘れられないんじゃ(来島)
大人になるとは自分の都合だけで自分の考えだけでは生きられないと知ることだ。人にはいろんな事情がある。夢や理想なんて他人にとってはどうでもいいもの。6歳の子どもでも頭では分かる。でも60歳になっても心は納得しない(和久井)
ふりむくな ふりむくな うしろには夢がない(寺山修司)
頑固はテメーに自信がねぇ。だから殻に閉じ込もって人の言葉に耳を貸せねぇ弱虫。信念は人の言葉に耳を傾けつつ自分の道を探せる強ぇ奴(山口)
バーの4つ目の宝物「古い物」=眼 「新しい物」=信用 「借りた物」=信念 そして「青い物」=高き志