バーテンダー論語⑦
19~21巻まで。
金で買える楽しみはある。だが悲しみはその辛さを誤魔化すことは出来ても癒すことは出来ない(佐々倉溜)
一杯にすべてを込める。そうしなければ次の一杯は生まれませんから(佐々倉溜)
時々の初心忘るべからず。老後の初心忘るべからず。…きっと戻るべき初心は色々な段階であるってことですね(佐々倉溜)
人生に起こることはそれがどんなに辛く悲しい不運なことでも必ず意味がある。そう思うこと。そして神様は乗り越えられない試練を人に与えはしない。絶対に乗り越えられる。そう信じること。(村上)
花はなぜ美しいか…ひとすじの気持ちで咲いているからだ(佐々倉溜)
困難に負けず自分と未来を信じるのが忍耐。独りよがりに自分の我に執着するのが我慢…だそうで。我慢してるとそれが顔に出る。言葉では謝ってる。頭も下げてる。でも自分は絶対間違ってない……って顔。だって忍耐力って言葉はありますが我慢力なんて言葉ありませんよね。どうしてか…どんなに我慢しても我慢=自分が正しいと思ってる限り本当の力はつかないからだそうです(佐々倉溜)
ここはバー。年齢も肩書きも忘れる場所ですから(佐々倉溜)
私たちはつい古さより新しさ、弱さより強さ、遅さより速さを誇ります。でも"弱さを誇れ"という言葉もあります。弱さを知る者だけが本当の強さが分かるから(佐々倉溜)
無駄に見えますが自分の頭を打ちつけ必死に考えることでしか壁は破れませんから(佐々倉溜)
バーの一番の仕事はお客様の辛い記憶をカウンターに預けてもらうこと。『人を殺すのは記憶の重み』サマセット・モームもそんな言葉を遺して91歳で自殺しましたから…(佐々倉溜)
必要なのは再出発。忘れるのではなく明日を信じて新しい一歩を踏み出すこと。5年かかるかもしれません。10年以上かかるかもしれません。でも大切なのは自分のペースで歩き出すこと(佐々倉溜)
酒も音楽も同じ意味を持つ。祈りに応えるためにある。人はいつ祈る?自分の無力に涙する時だ。酒も音楽もその時に本当に必要になる(神河)
孤独を知ること。他人は孤独であることを教えられない。自分で求め自分で乗り越えるしかない。バーテンダーは何に向き合うか。酒かサービスか人か。それさえ孤独の中でしか見つけられない(神河)
素人とプロの違いが分かるかい?プロとは自分が何も知らないと気づいた者。素人とは自分が何も知らないことすら知らぬ者(神河)
バーテンダーは思っているのだ
始まりがあって終わりがあるのではない
出会いがあって別れがあるのではない
生があって死が訪れるのではない
始まりの中に終わりが
出会いの中に別れが
生の中に死があるのだ
だから「ありがとう」
心からの愛しさをただ一瞬の出会いの奇跡に
言葉では届かぬ想いを込めて
サヨナラと口に出せばこぼれる
その代わりに言おう「ありがとう」
あなたと出会えたこの時に「ありがとう」