勝手にヌンチャック05

忍偵ヌンチャック二次創作「炎の家出娘!」

※これはニンジャスレイヤーの2016年エイプリルフール企画「忍偵ヌンチャック」の二次創作小説です。公式とは一切関係ありませんが、事前にニンジャスレイヤーやダイハードテイルズの公式で公開されているヌンチャックのエピソード及び詳細記事をご覧になった後だとより楽しめるかと思います。



テレッテテレッテッテテー……NinjaSlayer NinjaSlayer NinjaSlayer NinjaSlayer NinjaSlayer Ninja…Slayerrrrrrrr!(オープニングテーマ原曲)
ネオサイタマシティに正義の探偵事務所あり。忍偵ヌンチャック!



【第XXX話:炎の家出娘!】


ここはご存知ネオサイタマ!

探偵事務所では、フジキドとシルバーボーイが一緒に昼御飯を食べているぞ!

「ネギトロ丼がうまい」

「最近大きな事件もなくて退屈だよねエ、ヌンチャック=サン」

「おいおいシルバーボーイ。お前までナンシー=サンみたいなことを言うんじゃないよ。平和が一番だ」

「チエー。ヌンチャックおじさんってば、キビシーんだから!」

シルバーボーイはいきなり怒られてションボリ!

おっとお二人さん、言ってる側からナンシー=サンが来ましたよ!

「大変よヌンチャック=サン!」

「どうしたナンシー=サン、そんな血相変えて」

「もしかしてヤックザー絡みの事件かい?」

「そうなんだけど……今回はなんだか道端で女の子と揉めているみたいなの」

「ハー、ヤックザーの連中もなーにやってんだかね」

「よし、とにかく行ってみようじゃないか」

話も決まったところで、みんなで現場に急行だ!


「ついたわ!あそこよ!」

そこにいたのはヤックザーのリーゼントとアイスシュリケン!

何やら奇抜なファッションの女の子とケンカをしているみたいだ!

「さっきから何度も言っとるやろがイ!オンドレのせいで、ワシの一張羅が大ナシやっちゅうねん!」

「そーだィそーだィ!」

「この服百万もするんやでェー、嬢ちゃん。弁償じゃ弁償!!」

「ざッけんなコンニャロー!ちょっと肩が当たっただけで何が弁償だ!」

女の子もリーゼントに負けずに言い返す!

「待てお前たち!」

そこにヌンチャックとシルバーボーイが割って入る!

「大の大人二人でインネンつけるなんて、見苦しいったらあーりゃしないぜ!」

「ゲーッ、ヌンチャック!」

「全くどこにでも現れる連中やのオ!」

「あいつらはヤックザーというとても悪い奴らだ。そこのキミは危ないから下がっていなさい」

「そーそー、ケガするぜ!」

二人は女の子に声をかけた。

「ヘッ、ナメんじゃねェや!そんな悪党どもが相手なら、なおさら逃げるわけにはいかねーゼッ!」

「威勢だけはいい嬢ちゃんやで!アイスシュリケン、まとめていてもうたれ!」

「合点承知の助ーッ!」

アイスシュリケンが何かを投げた!これはお得意の氷手裏剣だ!当たると痛くて冷たいぞ!

「ヘーンだそんなモン、屁でもねぇや!ファイヤー!」

なんと女の子の手から炎が吹き出して、たちまち全ての氷手裏剣を溶かしてしまった!

「ナニィー!?」

「なンじゃあこの嬢ちゃん!?」

「アタシは嬢ちゃんじゃねェ、ファイヤーガールっていう立派な名前があるんだ覚えとけーッ!」

「ヒュー、やるじゃんか!」

「どうやら三対二のようだな、リーゼントにアイスシュリケン」

「ど、どうしますアニキィ!?」

「けッたくそ悪いのおホンマ……この場はズラかるでェ!覚えとれ!」

「待ってくだせぇアニキーッ!」

二人は慌てて退散!すごいぞファイヤーガール!

「おととい来やがれ!」

「さて、ファイヤーガールだったね。大丈夫かい」

「フン、お前らはナンにもしてないけどな!」

「アーララ、かわいくないことで」

「なんだとテッメー!」

「ホーラ二人共ケンカしないの」

「しかしヤックザーはしつこい連中だからな。よかったらみんなで家まで送っていくよ」

ヌンチャックがそう言うと、何やらファイヤーガールの表情が変わる。

「アタシはウチになんて帰らねぇ!」

「エッ!?」

「もしかして家出かしら?」

「ルッセーなァ!どうでもいいだろそんなこと!」

「何やら事情がありそうだな、立ち話も何だし事務所に行こう」


再びヌンチャック探偵事務所!

ファイヤーガールは出されたネギトロ丼を食べながら話しているぞ!

「ってワケで、オヤジとケンカして飛び出してきたんだよ」

「なるほど、でもきっとお父さんも心配していることだろう」

「フンだ!いくらでも心配すりゃいいンだよ!」

「全く素直じゃないんだから」

と、シルバーボーイ。

「なんだとォ!」

おやおや、また始まったよお二人さん!

「ヌンチャック=サン、私は市警に連絡してこの子の家出届が出てないか確認してみるわ」

「ああ、その方がいいだろう」

「どいつもこいつも大きなお世話だッつーの!あばよ!」

事務所の外に飛び出すファイヤーガール!

「ヌンチャック=サン、俺ちょっと見てくるよ」

「よし、そっちも頼んだぞ、シルバーボーイ」

空を飛んでファイヤーガールに追いつくシルバーボーイ!素早いぞ!

「邪魔すンなよ!」

「しょーがないだろ、みんなお節介だからさ。君みたいな子はほっとけないんだってば」

「ハン、なんでェ!」

その時、空中に01ノイズ!

現れたのは……コママワシーとブーンブンだ!

「なんだコイツら!?」

彼らは次元パイレーツ!

ヌンチャックたちのみならず、ヤックザーとも敵対している謎の海賊集団だ!

「お前らまーた来やがったのか!このいッそがしい時にサ!」

「ぶ~ん、女の子のニオイがする方に来たら、ヌンチャックの仲間を見つけちゃったぶ~ん」

ブンブンというSEとともにブーンブンが飛び回る!

「お前にしてはお手柄だぞブーンブン!オカシラへの手土産にしてくれる!」

「ちょっとボクちゃんのタイプじゃないけど、せっかくだしデートしようよぶ~ん」

「よくよく変な連中と縁がある日だぜ、ファイヤー!」

ファイヤーガールの炎攻撃だ!

「熱い熱い、ボクちゃんこんがりキツネ色になっちゃうぶ~ん!」

シルバーボーイもコママワシーに脳波攻撃を試みる!

「おっとそうはさせるか、俺のコマ爆弾を喰らえ!」

そこにコママワシーの必殺攻撃が炸裂だ!

KABOOM!KABOOM!

「ウワーッ!」

「フハハハハ!……おっと、テレビの前の良い子は、人に向けてコマを投げてはいけないぞ!コママワシーとの約束だ!

そこに突如地面から現れるヤックザーのモータードリル!

「なんだなんだ!?」

リーゼントとアイスシュリケンがマジュツーシーを連れて仕返しにやってきた!

「なんや今日は珍しくジゲパイ(注・次元パイレーツのこと)連中の方が先に来とるやんか。かなんなー」

「好都合じゃい!あの生意気な小娘共々、まとめてシバき倒したるわ!アイスシュリケン!」

「ヘイ!ポチッとな」

アイスシュリケンは操縦席の見るからに怪しげなボタンを押した!

するとモータードリルのドリル先端がパカっと割れ、二発の捕縛ネットが発射!

瞬く間にシルバーボーイ達も次元パイレーツも動けなくなっちゃったぞ!

「畜生、なんだコレ!?」

「うわ~ん、ボクちゃん動けないぶ~ん。どうせ捕まえられるなら女の子と一緒がよかったぶ~ん」

みーんな大慌てで、もうシッチャカメッチャカね!

「ええい黙れブーンブン!奴らの目的はどうやらあの娘……ここは撤退だ!」

「全国の女子高生の皆さ~ん、さようならぶ~ん」

01ノイズと共に消える次元パイレーツ!

「こんなモンがなんだッてんだ!ファイヤー!」

ファイヤーガールがネットに向けて炎攻撃!でも全然効かないぞ!

「ムダやムダやー、ヤックザー特製耐火ネットの前ではそんなんマッチの火ィとおんなじやで!」

「おとなしゅう往生せいやァ!」

「Wasshoi!」

その時、颯爽とヌンチャックの乱入だ!待ーってました!

外からネットを破り二人を救出!

「もう大丈夫だ!」

「ンモーいっつもいいところに来てくれるんだからヌンチャック=サンは!」

「よくもやってくれやがったなァ!」

「ヌンチャックが来たからって勝った気になるんやないでェ!ワシが直々に相手したルルルゥゥゥア!!!」

「俺もお供しますぜーッ!」

モータードリルから飛び出すリーゼントとアイスシュリケン!

「せやせや!ラオやんの見てないとこでヌンチャックを倒せば、ワイがヤックザーのニューリーダーや!」

モータードリルから顔を出すマジュツーシー!

「スイスイスーダララッタのスラスラスイスイスーイ!ってなもんやでホレ!」

虹色光線の雨あられ!こりゃあまずいぞ!

怯むヌンチャック達に襲いかかるリーゼントとアイスシュリケン!

リーゼントのカラテは、ヌンチャックといい勝負だ!

アイスシュリケンもファイヤーガールに迫る!

「今度はさっきみたいには行かねぇぞ嬢ちゃん、お尻ペンペンしてやらーッ!」

「おーっと、俺もいるんだぜ!」

シルバーボーイの脳波攻撃!

「グワーッ!」

だがマジュツーシーの撃つ光線の雨の中で、集中し続けられない!

「わっ、チックショー!」

「シルバーボーイ、お前たちは何とかマジュツーシーのビームを止めるんだ!」

ヌンチャックはリーゼントと戦いながら、なんとかアイスシュリケンを食い止めている二人に言った!

「んなこと言ったって……そうだ!」

シルバーボーイは突然、ファイヤーガールの身体を抱えて空に飛んだ!

「ヒャッ、いきなり何すんだよォ!?」

驚くファイヤーガール!

「ここならあいつらの攻撃も怖くないぜ!」

「そうか!よーし、ファイヤー!!」

アイスシュリケンめがけて空中からの炎攻撃!

「アーッ、そんなの卑怯だぞーッ!」

苦し紛れに投げた氷手裏剣は炎に全て溶かされ、アイスシュリケンの尻に火が点いた!

「アチーッ!水、水ーッ!」

たまらずモータードリルに一直線のアイスシュリケン!

その乗り込み口にいるのはもちろんマジュツーシーだ!

「ド、ドアホー!お前がこっち来てどないすんねん!?」

アイスシュリケンと押し合いになり、光線が止まった!

「あンのダボどもが……まあええ、ワシ一人で全員片付ければ済むことじゃあ!」

リーゼントの攻撃の勢いが増す!

だがヌンチャックはこの瞬間を待っていた!行けヌンチャック!やれヌンチャック!!

「ホワォーッ!」

ヌンチャックの片目がギョロリと変形し、リーゼントのカラテをものともしないパンチを繰り出した!

「ホォーウワッ!」

Mighty Ninja Pooooweeeeer!Ninja!Ninja!Ninja Slayer!(BGM)

「グワーッ!」

さらに渾身のヌンチャク攻撃が炸裂だ!!

「ウウウゥゥゥアチャーッ!!」

「グワーッ!!」

豪快にふっ飛ばされたリーゼントはモータードリルに激突!

そのまま装甲を突き抜け操縦席の中で跳ね回り、中の二人とドッタンバッタンだ!

「よーし、トドメだぜファイヤーガール!」

「まかせとけ!ファイヤー!!」

シルバーボーイとファイヤーガールは、空からモータードリルの内部めがけて炎の全力攻撃!

たちまちモータードリルは爆発!KABOOOOOM!!!

「オンドレら、覚えとれよぉぉぉぉ……」

空の彼方へと吹っ飛び、お星様になるヤックザー!やったぜ!

「「ゴーウ・ランガー!!」」

地上に下りたシルバーボーイとファイヤーガールがハイタッチ!

「全くしつこい連中だったな。よくやってくれた、二人とも」

勝利に沸く三人!

そこにやってきたのは……ナンシー=サンだ!

「みんな、こんなところにいたのね!」

「おおナンシー=サン、おやその男性は?」

「アッ!」

驚くファイヤーガール!

「こちらはファイヤードッグ=サン。その子のお父さんよ」

「この度は娘が世話になったみたいでして……さあ、帰るぞ」

「ヘン!誰が帰るもんか!」

「どこまでわからずやなんだお前は!大体その格好もだな…」

突然の親子ゲンカ勃発だ!

「アーララ、どうしましょうヌンチャック=サン」

「そうだな……シルバーボーイ、お前さんのテレパシーを使ったらどうだろう?」

「ナルホドね、さすがヌンチャックおじさんサエてるぜ!」

そういうとシルバーボーイは親子の肩に手を置きテレパシー発動!

お互いの考えていることを、頭の中に直接伝えたんだ!

「「……!」」

「どうかしら……?」

「……そうか、お前がそんな風に思っていたとはな」

「……アタシも、今日のところは帰ってやってもいいかな」

どうやらうまくいったみたいだ!やったねシルバーボーイ!

二人を見送り、事務所に戻った三人。

「全く、世話の焼ける女の子だったよなァ、ヌンチャック=サン」

「そんなこと言って……いなくなって寂しいんじゃないの、シルバーボーイ」

「何言い出すんだよナンシー=サン、せいせいしてるぜ」

「ハイハイ、そういうことにしておきましょ」

「なぁに、また会えるさ。彼女もまた、悪に屈しない正義の心を持っているんだから」

今日も忍偵ヌンチャックとシルバーボーイの活躍で街の平和が、そして親子の絆が戻ってきた!

戦えヌンチャック!にっくきヤックザーをやっつけるその日まで!!


タタタターワワワオーテレッテッテテーNINJA…NINJA…NINJASLAYER……NINJASLAYER!!!!(エンディングテーマ)



あとがき:というわけでいかがでしたでしょうか。世の中にそうはないと思われる忍偵ヌンチャックの二次創作小説です。原作でのシルバーキーとイグナイトの二人が好きなもので、もしヌンチャックにイグナイトが出たら…という妄想を全力で形にしてみました。少しでも皆さんのニューロンを焼ければ何よりですが、あの狂ったスピード感はまさにほんやくチームの所業ですね。とは言えツイッターにあるようなヘッズ諸氏によるヌンチャック名鑑などを見てみても非常に面白い題材であることは間違いないので、これからヌンチャックの二次創作が増えればいいなぁとか思っています。



◆ファイヤーガール(Ignite)
イグナイト。炎を操る少女ということで日本語版ではファイヤーガールとなった。
元々ザイバツ・シャドーギルド(日本語版では次元パイレーツ)のニンジャで、組織を裏切り味方になるというキャラクターだったが、日本語版ではザイバツ周りの設定が大幅に変更・省略されたこともあり、ザイバツ(次元パイレーツ)とは何の関係もない、炎を操れる(この部分についての説明も特にない)だけの家出娘となってしまった。
彼女がメインのエピソードも無理矢理一話分に圧縮され、子供っぽい性格になっているシルバーボーイとは特にドラマティックな展開にもならず、ただのケンカ友達のような当たり障りのない関係に落ち着いた。
マジュツーシーによってシルバーボーイの精神が彼女の身体の中に入ってしまい、原作小説で言うところのエーリアス及びブレイズになるという一連のエピソードも存在していたが、日本語版ではそのあたりのややこしい話はやはり全てオミットされている。
ファイヤーガール自身はその後もゲスト的に出演しており、原語版のエーリアス・ブレイズのカットを流用するなどして、髪型の変化を「イメチェンした」という名目で強引に登場している回も多く存在する。
設定こそ大幅な変更を受けているものの、性格自体は概ね原作に近い。
ただしキャラクターとしてのエーリアスの存在が抹消されたことを嘆くコアなファンも多い。

◆リーゼント(Sonicboom)
ソニックブーム。髪型がそのまま名前になった。
吹き替えの際に関西弁キャラになったが、同じ関西弁キャラであるマジュツーシーとの差別化を図るためにかなりどぎついものとなっている。
たまにどう考えてもアドリブとしか思えないレベルの凶悪な巻き舌が入り、何を言っているかほとんど聞き取れないことも。
カラテは中々に強くヌンチャックとも互角に戦えるほどだが、他のメンバーと大きな作戦に参加することは少なく、セコい悪事をやっていることが多い。

◆アイスシュリケン(Frostbite)
フロストバイト。氷の手裏剣を投げるキャラということでアイスシュリケンになった。
もちろん、ビッグシュリケンとは同じヤックザーであるということ以外は何の関係もない。
基本的に強そうなキャラと一緒に出てくることが多く、吹き替えにおいてはその腰巾着的キャラがさらに強化され、原作小説とは似ても似つかないキャラクターとなっている。
氷キャラという理由だけで劇中のシーズンが冬になると妙にテンションが高くなるという設定があり、クリスマス回では話のメインを務めたこともある。

◆コママワシー(Wildhunt)
ワイルドハント。コマ爆弾を使うからコマ回しという非常に安直な名前となっている。
原作小説では実力者ながら苦労人というポジションであったが、子供向けカトゥーンということでそういったしがらみが描かれることが薄い本作では比較的生き生きとしている。
次元パイレーツはヤックザーに負けず劣らずアホなキャラが多いため、その中にあって割と真面目でそこそこ強いキャラのため密かな人気があった。
彼の使うタイプのコマがより身近な日本に合わせて「テレビの前の良い子は、人に向けてコマを投げてはいけないぞ!」という第四の壁をぶち破る教育的な台詞が追加され、そのことも日本語版での彼のキャラクター構築に一役買っている。
誤解されがちだが上記の台詞自体はアドリブではなく脚本段階で存在するものである。
しかし後半になるにつれどんどん声優のアドリブによる演技の暴走が止まらなくなり、中にはオネエ口調でテレビの前の良い子に語りかけるキャラ崩壊が甚だしい回も存在する。

◆ブーンブン(Mosquito)
モスキート。飛行時に虫のようなSEがすることからこのような擬音ネームとなった。
原語版では甲高い声でテンションも高い原作小説に近い攻撃性も持ち合わせたキャラクターだったが、日本語版では完全にただのマイペースな女の子好きのキャラとなった。
しかし担当声優の独特の声質や「ぶ~ん」という気の抜けるフレーズを多用した演技から、ファンから親しまれているキャラでもある。
女子高生の中でも特にサクラ(ヤモト)のことが大好きで、遭う度にちょっかいを出しては怒られている。

◆ファイヤードッグ(Ranchhand)
ランチハンド。炎の犬を生み出すことからこの名前になった……のだが、彼もまたザイバツ周りの諸々の省略の煽りを受けややこしいことになった一人。
原語版ではザイバツ時代のファイヤーガール(イグナイト)の先生であり、彼女が裏切った後も因縁浅からぬ相手としてドラマが展開されたりもしていたのだが、ファイヤーガールがただの家出娘になったことにより当然そのあたりの話は全てオミット。
「ファイヤーガールと一緒に映っているカットが多い」という理由だけで彼女の父親役となった。
そのため日本語版では戦闘シーンが一切存在せず、せっかく原語版から名前を変えたにも関わらず、その名前が意味するところが何なのかよくわからないという事態に。
また流用されたカットではニンジャ装束姿のままであるため、家出娘の父親という一般人ポジションとビジュアルが深刻な齟齬を起こしており、一話限りのゲストキャラではあるが妙に印象に残るキャラとなってしまった。

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