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お世話になっている焙煎士さんから「ドリップコーヒーをより美味しくするためのレクチャー」を受けました。学んだことをアウトプットとしてまとめておきます。
コーヒーのフレーバー構成
コーヒーの味わいは、大きく分けて以下の4つの要素で構成されます。
アシディティ(Acidity) - 酸味
スウィートネス(Sweetness) - 甘さ
マウスフィール(Mouthfeel) - 口当たり
ビターネス(Bitterness) - 苦味
ドリップの過程でお湯がコーヒーの成分を抽出すると、まずアシディティが引き出され、その後スウィートネス、最後にビターネスが抽出されます。これは、グラデーションのように進行していくのが特徴です。
未抽出(アンダーエクストラクション)と過抽出(オーバーエクストラクション)
抽出が適切でないと、味わいのバランスが崩れてしまいます。
未抽出(アンダーエクストラクション)
アシディティ(酸味)が強調され、スウィートネスやビターネスが十分に出ない
原因:挽き目が粗すぎる、湯温が低すぎる、抽出時間が短すぎる
過抽出(オーバーエクストラクション)
ビターネス(苦味)が強くなり、アシディティやスウィートネスが弱くなる
原因:挽き目が細かすぎる、湯温が高すぎる、抽出時間が長すぎる
さらに、アンイーブンエクストラクション(Uneven Extraction)という状態もあります。これは、一部の粉からは未抽出、一部の粉からは過抽出になってしまい、結果的に味のバランスが崩れる現象です。
これは主にお湯の注ぎ方や注ぐ位置のムラが原因となります。
美味しいコーヒーの鍵はユニフォーミティ(均一性)
コーヒーの味を安定させるために大切なのが、**ユニフォーミティ(均一性)**です。
粉の粒度を均一にする
お湯の注ぎ方を均一にする
お湯の投数や流量を一定に保つ
これらを意識することで、未抽出・過抽出を防ぎ、バランスの取れた味わいに近づきます。
味の調整手順
ユニフォーミティを意識した上で、味を微調整したい場合は、以下の順番で調整すると良いです。
ブリューレシオ(Brew Ratio) - コーヒー豆とお湯の比率
ブリューナンバー(Brew Number) - お湯を注ぐ回数
湯温(Temperature)
豆の挽き目(Grind Size)
この順番で調整することで、味のバランスを崩さずに最適なポイントを見つけやすくなります。
今回のレシピ
焙煎士さんのアドバイスをもとに試したレシピを記録しておきます。
豆:ブラジル 深煎り 15g
挽き目:FELLOW 6.6
湯温:92℃
抽出プロセス
30ml注ぎ、45秒蒸らし
90ml注ぐ
170ml注ぐ
225ml注ぐ
落とし終わりの目安時間:2分〜2分15秒
このレシピをベースに、ブリューレシオや挽き目を微調整しながら理想の味を探っていきます。