企業アニメのコンテ制作~リサーチについて~
コンテやシナリオを作る際に、企業やサービス・商品のリサーチは欠かせません。
事前に情報収集をしっかりすることで、より良い構成やアイデアを生む事ができます。
今回は、シナリオやコンテを作る際にリサーチしておく項目について、ご紹介したいと思います。
リサーチの目的
まず、情報収集する目的は大きく2つあります。
動画は企業の代理のプレゼンターです。
クライアントと同じくらいサービスや商品について知っておかなければ、言うまでもなく、他者に伝えることはできません。
リサーチの面白いところは深く掘り下げれば掘り下げるほど、ビジュアルやモーションのアイデアが湧き出てくることです。
制作者にとってアイデアは、好奇心を掻き立てるガソリンですよね。
もしリサーチを怠ってしまうと、視聴者の興味を惹きつけることが困難な、ありふれた動画になってします。
どんなに忙してくても、リサーチを欠かさない心がけは必要ですね。
情報収集 12の項目
今回ご紹介する項目については、コピーライターの山口拓郎さんの本をもとに、映像用にまとめたものです。
どんな案件にも対応できるようなヒアリングシートを作ろうと模索していた時、とても良い参考となりました。
この本では、コピーライティングの"型"なども含め、非常に的確にまとめてあります。(ご興味ある方はぜひ。)
1.動画を見た後、視聴者にどう変わってほしいか
まずは、動画制作のゴールについてです。
クライアントによっては、動画を作るゴール(目的)を欲張ってしまいます。
1つに絞らなければいけない、というわけではありませんが、的は小さく絞ることで"何をどう伝えるか"、より良い判断をする事ができます。
※架空の"子供向けプログラミングスクール"を例にとりながら、説明していきます。
2.サービスの特徴(他サービスとの比較)
サービスの「ウリ」になる部分です。
「楽しく学べるプログラミングスクール」では特徴とは言えません。
新規性や他社との差別化を踏まえ、「強みは何か」を念頭にピックアップしていきます。数を限定させず、徹底的に洗い出します。
3.ターゲット(ペルソナ)
サービスを使って欲しい&動画を見てほしいターゲットを洗い出します。
ターゲットのイメージを膨らませておくことで、「ターゲットが刺さる言葉やビジュアル」も同時に浮かび上がってきます。
4.「不」は何か
ほとんどの人は日常的に「不安」「不便」「不自由」…などの「不」を抱えて生活しています。この「不」を探ることで、ニーズを掴むことが出来ます。
5.実際のニーズ
「不」が分かれば、ニーズも浮かび上がります。
仮説も含め、ニーズを明確にします。
6.機能的なベネフィット
ベネフィットとは、サービスから得られる"恩恵や利益"です。
機能的なものと、情緒的なものに分類されます。
「軽い」「早い」など、機能が生む恩恵は機能的なベネフィットです。
7.情緒的なベネフィット
感情面での恩恵を指します。単独であることはなく、ほとんどは機能的なベネフィットとペアで存在しています。
8.キャッチコピー
動画では冒頭や終盤にキャッチコピーを入れることが多々あります。
大抵の場合は、すでにHPなどで使われているので、それを確認します。
※ 稀に作ってほしい、と言われる場合もありますので、その際にもこれまでの情報収集が役に立つはずです。
9.科学的な根拠/実績/お墨付き
「とてもいいアプリなんです!」と言っても視聴者は信用しません。
誰もが共通して信じられるデータが必要です。
10.ユーザーの声
多くの企業は、HPに記載しています。
実際のユーザー体験(レビュー)などには、ストーリーを組み立てたり、ビジュアルに起こす際のアイデアが、豊富に潜んでいます。
11.創業/開発ストーリー
サービスや商品が開発されるまでの経緯です。
開発者の想いや理念、それができるまでの経緯や失敗談などをしることで、コンテ時のストーリー作りに大いに役立てることが出来ます。
特に企業紹介動画の場合、掘り下げていくと想いのこもったシナリオにすることが出来ます。
13.その他
アフターサービス/オプション/料金設定など、映像で伝えられそうなことをリサーチします。
最後に
以上、今回は事前にリサーチしておくべき項目をご紹介しました。
企業やサービス、ターゲットを深く知ることは映像制作に置いても重要ですが、いろいろなビジネスモデルや企業の考え方を知ることができ、知識も深くなるので、とても面白いですね!
参考となれれば幸いです!
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