【2022】#今年の9枚(グループ編)
2022年を振り返って印象に残っている韓国音楽の作品(アルバム、EP)を9枚選びました。今回はグループ編です。リリース順にご紹介します!
①P1Harmony / DISHARMONY : FIND OUT
高いパフォーマンス、ラップ、歌唱スキルで世界中から注目を集めているP1Harmonyは、今年なんと3枚もの充実したEP、更にはPink Sweat$とのコラボ楽曲までリリースしてくれました。その中でもデビュー作から続いた「DISHARMONYシリーズ」の最後を飾るこのアルバムには、彼らの持つエネルギー、そして聴き手を鼓舞するパワーが存分に込められており、リリースされてから何度も耳で聴いて、そしてパフォーマンスを目で見て元気をもらいました。ヒップホップを単なる「コンセプト」としてこなすのではなく、心から楽しんで表現していることが伝わってくる彼らはまさに「信じて聴くP1Harmony」です!
②fromis_9 / Midnight Guest
退屈な夜を過ごす私たちのためのプレゼントであるこのミニアルバムでは、ビジュアル面、そして楽曲面において、fromis_9の持つ爽やかで可愛らしい要素は残しつつも、ぐっと大人びた新鮮な姿を私たちに見せてくれました。もはやfromis_9定番ともいえるディスコファンクなタイトル曲②「DM」で聴き手を引きつけたかと思いきや、スーツでのパフォーマンスも新鮮だったR&Bナンバー①「Escape Room」や、4:5に分かれてのユニット曲など、これまでの作品とは一味違う仕上がりになっており、彼女たちがたくさんの引き出しを持った、成長を続けるグループだということをこれまで以上に感じることのできた1枚です。2022年はまさに「プロミ飛躍の年」になりました!
③STAYC / YOUNG-LUV.COM
当時まだデビューして1年と少ししか経っていないグループが出した作品にしてはあまりにも完成度の高いミニアルバムだと思いました。今回のアルバムではなんと言ってもSTAYCのプロデューサー、ブラック・アイド・ピルスン以外も制作に関わった③「247」や⑤「BUTTERFLY」が収録されていることで、これまでの楽曲では見たことのなかった彼女たちの新たな表情を発見することが出来ました。今年は日本デビューや「KCON Rookies」としてアメリカでツアーをするなど、彼女たちの最大の魅力である生のステージパフォーマンスを活かす場が多くありました。これからもフレッシュさは残しつつ、ハイレベルな楽曲を届けてくれることを楽しみにしています!
④(G)I-DLE / I NEVER DIE
昨年リーダー・ソヨンの『Windy』をnoteで紹介した際に、ソヨンはもちろん彼女が所属するグループ(G)I-DLEの活躍を陰ながら祈願させていただきましたが、まさか『I NEVER DIE』という強烈なタイトルと共に、これほどまでにパワーのある作品を世に出してくれるとは思いませんでした。タイトル曲①「TOMBOY」の中にある、まるで人が人であることを肯定してくれるかのような「It’s neither man nor woman (Just me I-DLE)」を聴いた時の衝撃とスッと肩の荷が下りた感覚は今でも忘れません。ファンだけでなく大衆リスナーにも評価されてチャートや音楽番組での1位などの記録も樹立しましたが、何よりこのアルバムは記録以上に一人一人の記憶に残るアルバムだと思います。
⑤TOMORROW X TOGETHER / minisode 2: Thursday's Child
人生の中で誰しも一度は経験する「別れ」を様々なアプローチで描いた5曲が収録されたミニアルバムです。若者が使用するスラングや、TikTokで流行したハッシュタグなど彼らの世代のワードを散りばめたり、全曲の制作にメンバーの誰かしらが関わることで最初から最後まで見事に「彼ら自身の物語」が展開されています。この楽曲制作における「TXTスタイル」がより一層確固たるものになったのが今作ではないでしょうか。人間の成長の物語を丁寧に描きながら、同時にアーティストとしての成長も見せてくれるTXT、早速来年1月のカムバックが非常に楽しみです。
⑥NewJeans / NewJeans 1st EP 'New Jeans'
4曲と決して多くはありませんが、2022年はやはりこのEPを入れない訳にはいきません。突然の①「Attention」MV公開を始め、とにかくファンの度肝を抜いたデビュー作ではありますが、まるで彼女たちの名刺代わりのような、これからの活動に対するスタンスがぎっしりと詰め込まれている作品だと感じました。高いスキルを持つ彼女達だからこそ表現できる、耳触りの良い楽曲達はプレイリストから流れてきたらついついスキップせずに最後まで聴いてしまいます。現在新曲の「Ditto」も話題になっている彼女達が来年はどんな新しい世界を見せてくれるのか今からワクワクしています。
⑦少女時代 / FOREVER 1 - The 7th Album
デビュー15周年を記念し完全体でカムバックした少女時代。お祭りのようなタイトル曲①「FOREVER 1」も華やかで素晴らしい作品ですが、このアルバムの魅力はなんと言っても収録曲を通して芳醇な「今」の少女時代を楽しめるところではないでしょうか。特に⑦「Mood Lamp」での八人十色のアドリブを聴いていると、少女時代が戻ってきたんだ、という感動と同時に、SMエンターテインメントのガールズグループに受け継がれる高い歌唱力の凄さを改めて実感しました。
⑧Billlie / the Billage of perception: chapter two
昨年衝撃的なデビュー作で一気に独自の世界観を構築したBilllieですが、まさか1年間でこんなに多くの楽曲をリリースするとは思いませんでした。これほどカムバックの回数が多いのも、彼女たちが楽曲を通して伝えたいメッセージが明確に決まっているからだと思います。ロックテイスト全開のタイトル曲①「RING ma Bell(what a wonderful world)」はもちろんチェックしていただきたいですが、なんと言ってもBilllieはその名の通りB面(収録曲)まで掘り下げることでより引き込まれるグループではないでしょうか。毎回完成度の高い楽曲揃いですが、今回は児童書『マチルダは小さな大天才』を題材にした楽曲②「B’rave ~ a song for Matilda」やアップテンポのラテンナンバー⑤「Mcguffins ~ who’s the Joker?」が特に注目ポイントです。
⑨tripleS / Acid Angel from Asia <ACCESS>
24名で構成される予定のアイドルグループ・tripleSから誕生した最初のユニット、Acid Angel from Asiaのデビューアルバムは何よりもまず軽快なイントロ①「Access」から、次のユニット+(KR)ystal Eyesへと続くアウトロ⑥「+(82)」までの一連の構成が素晴らしいです。そしてキャッチーなタイトル曲②「Generation」の中の「ぎこちない感じそのままに 当たっても砕けてもこの夢で私たちはGeneration」といった彼女達の活動に対する覚悟までもが反映されたような歌詞も印象的でした。tripleS、なかなか実験的なことをたくさんしているグループですので来年も要チェックです!
最後まで読んでくださりありがとうございました。次回(ソロ編)もお楽しみに!