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韓国でレコードをディグる楽しみ

 昨年11月ソウルレコードフェア(서울레코드페어、以下SRF)に参加した模様をnoteに書きました。

 こちらはなんとnoteマガジン【今日の注目記事】に選んでいただきました。読んでくださった方本当にありがとうございました!

 それから約1年経った今年の9月、再びSRFに足を運んできました!


今回の渡韓の目的

 当初9月21日・22日に行われた音楽フェスRAPBEATの初日に参加したいと思い、渡韓を検討し始めていたところ、まさかの同じタイミングでSRFが開催されることが発表されたので、RAPBEATとSRFをメインで訪れる日程で渡韓することを決めました。実は直前でチケットを確保できたONFのアンコールコンサートや、P1Harmony、 TOMORROW X TOGETHER・ヨンジュンのカムバックに関連したポップアップ、カフェイベントなど、好きなアーティストに関連したイベントがいくつか重なっていたのでそれらに参加したりもして、最終的には大変盛りだくさんで充実した渡韓となりました。(RAPBEAT、ONFのコンサートの模様についてはまた別の機会に書きたいと思います!)


今回のSRFの見どころ

 今年のSRFは文化備蓄基地(문화비축기지)という会場で行われました。今回もここでしか買えないスペシャルなラインナップが事前にいくつか公開されましたが、その中でも特に人気バンドADOYの過去作は、2019年の第9回の時に販売された『CATNIP』『LOVE』に加え、『Vivid』『her』そして豪華アーティストが参加したリメイク盤『us』まで勢揃いするとあって、一際注目を集めていました。


いざ会場に向かう

 今回の会場は、同時期に行われていたIUのワールドツアーアンコール公演の会場(ソウル・ワールドカップ競技場)の向かい側に位置しています。初日は少し天気が不安定でしたが、私が足を運んだ2日目は天気に恵まれ、気持ちの良い秋晴れでした。開始時刻の少し前に着きましたが、会場限定盤を求めて事前にウェイティング(電話番号を登録して整理番号を受け取るシステム)を済ませた来場者が長蛇の列を作って待っていました。

会場付近の様子
限定盤を求める来場者の列

 今回の会場である文化備蓄基地は、もともと石油を貯蓄していたタンクを今回のようなイベントを行う文化施設に生まれ変わらせた空間で、開放的な野外公園に5つのタンクが点在しています。今回のSRFはそのうちのいくつかのタンクを会場として利用していたので、それぞれの会場を徒歩で移動しながら回るのも非常に楽しかったです。

 会場を回って様々なブースに立ち寄りましたが、その中でも今年はタイのレコードショップや、インディーレーベルPOCLANOSのブースなどが昨年とは異なるラインナップとして特に印象に残っています。また今回の会場を生かした、野外で演奏やトークショーを楽しめる空間もありました。

ピアノの演奏を楽しむ来場者の様子

 何よりも私はこのSRFに足を踏み入れて、それぞれのブースに並べられたレコードやカセット、CDがたくさん入った箱の中身を、会場に集った名前も顔も知らない人々と肩を並べて黙々と「ディグる」のがとにかく楽しく、かけがえのない時間です。現在検索エンジンに自分が欲しいもののタイトルを入力するだけで簡単に探すことができる時代ですが、そのように最初から見当をつけて探すのではなく、たくさんの商品の中から一枚一枚を手に取りながらジャケットが気になるレコードや、これまで好きでよく聴いていた作品のレコードなどに、自分の手を動かしながら出会う経験は非常に刺激的です。また、SRFだけにとどまらず、渡韓のたびにSRFに出店していたブースの実店舗に足を運んでみたり、出店者のSNSをフォローして日本にいる間も情報収集したり、そしてもちろん日本のレコードショップにも定期的に足を運んだりなど、SRFを通して私自身のレコードとの関わりも一層充実したものとなった気がします。

 今年は先述の通りスケジュールを色々と詰め込んでしまったため、昨年ほどSRFで十分な時間を取ることはできなかったのですが、それでもまた足を運ぶことができ、思う存分「ディグる」ことができて満足しています。SRFを契機としてこれからも韓国音楽と同じくらい、韓国の「レコード」とも良い関係を築いていけたら良いなと思います。最後まで読んでくださりありがとうございました!

写真:全て筆者撮影

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