noteの2018年のデザイン戦略について
みなさま、新年あけましておめでとうございます。noteのお手伝いを始めてから3ヶ月が経ちました。
2018年、今年どんなことをやろうと考えているか、ユーザーの皆さんと情報共有したいと思います。
去年の活動のご報告
まずは、スタートアップらしく去年の活動のご報告から。2017年の10月以降、チームで様々なカイゼンを行って来ました。noteチームが持っていたポテンシャルが、徐々に発揮されるようになりました。
DAUが増加トレンドになりました
あわせて12月は、DAUで最大記録となりました。(薄いグラフの方が30日DAUです。Google Trendの30日継続読みにくいですね)。
継続率が1.75倍になりました
1週〜4週の継続率が、8月時と比べておよそ1.75倍となりました。現状は安定して維持されています。
投稿数が1.5倍になりました
noteのデイリー投稿数が、以前と比べて平均1.5倍程度に増加しました。現状は少し落ち着きましたが、引き続き増加傾向にあります。
最大流通額を達成しました
12月のnoteの流通額が最大記録を達成したようです。
Twitterトレンドに1日、2記事がピックアップされました
11月のシェアブースター実装から、Twitterでのシェア率が増加をしております。たまにnoteの記事がTwitterトレンドに出るようになって来ました。ソーシャル流入の推移。
はてブホットエントリ掲載率がアップしました
肌感覚ではデイリーで平均1〜2記事が、ホットエントリーにランクインしているようです。また複数のエントリーが同時にホットエントリー入りすることが増えました。
2018年の基本方針
noteが健全にグロースするための基本方針として、以下の3つの柱を考えています。
「コンテンツパワー」とは、その名の通りコンテンツの量と品質。「発見性」は作品が世に届くこと。「継続性」は読み続けてもらえることと、書き続けてもらえることの施策です。
この3要素をバランスよく成長させることで、noteは短期的な売り上げに寄らない、持続性のある発展が可能だと考えています。2018年上半期は、この3つに関する施策を、重点的に行う予定です。
コンテンツパワーについて
note全体のコンテンツの品質向上です。良いクリエイターさんの誘致だけでなく、既存ユーザーのスキルアップやラーニングなども視野に入れています。noteで書くことそのものがクリエイターの成長に繋がることを目指します。施策の例としては、以下のようなものが考えられます。
・良いコンテンツの誘致
・良いクリエイターの誘致
・クリエイターのスキルアップ支援
・イベント、コンテスト等の推進
発見性について
クリエイターの作品が、それを必要とする読者に届くようにする施策です。現在、最も優先度が高いと考えています。シェア数、読了率、開封率、読了本数などを見ながらカイゼンを行います。発見性の例としては、以下のようなものが考えられます。
・よりソーシャルにシェアされるようにする
・パーソナライズされたオススメコンテンツ
・まとめ記事、マガジンの推奨
・ランキングなど
継続性について
ユーザーが読み続けてくれる、クリエイターが投稿し続けてくれるようにする施策です。ユーザビリティ関連を中心に、満足度や継続率、DAU、読了率、投稿率などを見ながらカイゼンを行います。以下のような施策が考えられます。
・エディタのカイゼン
・アプリシフトの推進
・フォローの奨励
・ユーザーフィードバックの強化
・各種ユーザビリティ向上による、フリクションの解消
・PUSH通知やメールの最適化
2018年の課題
全体としては順調な成長ブーストをしているnoteですが、いくつか解決すべき課題もあります。
一つは「発見性」に関する課題です。note全体でのグロースは順調な一方、個別の指標を見ると、投稿数の増加率に対して、閲覧率の伸びが多少鈍くなっています。結果、1コンテンツあたりの換算のPVは微減しています。このため3施策のバランスを取る意味で、「発見性」の優先度を高く考えています。
第二の課題は、リソース問題です。noteチームのリソースは限られているため、経営資源の分配が常に課題となります。あらゆるユーザビリティ上の課題は解決可能ですが、解決すべきかどうかにトリアージが発生するわけです。ユーザーの意見を聞く限り、ユーザーは「作品が届くこと」と「フィードバックが得られること」を最も重要視しており、この2つが達成されれば、細かい不具合や機能不足はそこまで気にならないようです。全体として数字を見ながら、ユーザーにとって実感のあるカイゼンから実行していきたいと思います。
またエディタに関しては、同リソース問題のため、PC, スマホWEB、iOS、Androidの同時開発が大きなネックとなっております。しかしながら執筆体験は、コンテンツパワーや継続性に大きく影響をするため、こちらはできるだけ早くリソースを確保し、根源的なカイゼンをしていきたいと考えています。
以上、もろもろ2018年上半期のグランドデザインのプランです。諸々の課題、チャレンジをチームで一丸となり、ドンドンと解決していきたいと思います! 不具合、バグもいっぱいありますが、優先度をつけて地道に頑張ります。
本年も引き続き、よろしくお願いいたします。
いただいたサポートは、コロナでオフィスいけてないので、コロナあけにnoteチームにピザおごったり、サービス設計の参考書籍代にします。