セルフ・メンタルコーチング(その17) 自己効力感の高め方:想像的体験
今回は、自己効力感を高めるための7つの方法の5つめ、「想像的体験」について紹介します。
想像的体験とは、未来の成長・成功した自分の姿をありありと想像することです。それにより、達成意欲が沸き、そこに至る道筋が見えてきます。
想像する未来の姿は、なるべく具体的なほうが望ましいです。
「オリンピックに出場したい」という漠然とした未来よりも、実際にオリンピックに出場して、他国のライバルとしのぎを削り合い、観客の声援を浴びて、表彰台に立つ自分の姿を想像したほうが、ワクワクの度合いが高まって効果的です。
英語学習に取り組む場合、「英語を話せるようになる」というだけでは漠然としすぎていて、もっと具体的な場面を想定したほうが効果があります。何年後に、どこで、誰と、どんな会話を交わしているのか、妄想で構わないのでリアルに想像します。すると、ワクワク感が湧いてきます。
「ワクワクする」がキーワードです。
私の場合、2017年に英語の勉強を再開したとき、こんなことをイメージしました。
「2019年のラグビーワールドカップ。世界中から集まったラグビーファンと一緒にスタジアムで試合を楽しみ、喜びを分かち合う。試合後はバーでビールを飲みかわし、ラグビーのことや互いの国のことを語り合う。」
そんなワクワクする状態を想像しました。
そう思うと、英語の勉強が楽しくなり、毎日ではないにしろ少しずつ勉強が進むようになりました。
そして、それは完全な形で実現しました。
2019年の9月から11月にかけ、いろいろなスタジアムで試合を観戦し、ビールを飲み交わしました。大勢の外国人と英語でコミュニケーションを取ることができ、楽しい時間を過ごすことができました。
未来を想像し、その未来に至る道筋も想像しましょう。
道筋は何万通りもあります。
その中で、自分に合った、自分らしい道筋を想像することで、未来は達成可能に思えてきます。
これは、誰にでもできるセルフ・メンタルコーチングなのです。
次回は「成長実感」について解説します。
どうぞお楽しみに!
株式会社F&Lアソシエイツ
代表取締役 大竹哲郎
https://www.fl-a.co.jp/