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これは来年出るかもしれない! 2022年新刊紹介 榎本博明『イクメンの罠』新潮社2022年1月〔内容紹介/これからこの本を読んでみたい中学受験生向け/今の五年生だね/無料〕

この新書〔本のサイズの名前です。文庫よりちょっと大きい〕と同じ人の書いた本は2021年の中学入試でよく出題されました。たとえば、

『「さみしさ」の力』は

市川中学校、鎌倉女学院中学校、湘南白百合中学校で、

『〈自分らしさ〉って何だろう?』は大妻嵐山中学校で、

『教育現場は困っている』は広尾学園中学校で出題されています。

 この三冊うち、『〈自分らしさ〉って何だろう?』だけは2015年の本ですが、他の二冊は2020年に出版されました。つまり、この著者のその年の新刊はよく試験に出ているということです。ぜひ読んでみましょう。

 来年の受験生たちだったらまだまだ時間がありますから、ゆっくり自分で読んでみるのが何よりですが、なにしろ大人用の本です。中身がなかなか難しいので、試験によく出そうな部分を選んで少し説明しておきます。この文章を読むにあたって大切なのは「対比」です。対比とは二つ以上の事柄を比べてそれぞれの特徴を伝えること。「比較」も大体同じ意味です。


!ここは出るかもしれない部分!


103~128ページ〔第四章〕

 この部分を読むときまず注目する点は103ページ後ろから二行目のクエスチョン〔たずねること〕。クエスチョンはQと書きます。

 Q では、日本の父親は子育てをしてこなかったのか。

 「?」マークが無くても、「~か」という文末のときはたずねている場合があります。手許に本がある人はここに線を引いてしっかり頭に入れ、読みながら答えを探していきましょう。じつは答えはすぐ一行先です。

 答え  じつはそうではない。

 つまり、「日本の父親は子育てをしてきた」ということですね。
 この部分で比べられているのは現在の日本の父親と昔の日本の父親です。この後で128ページまで、子育てをよくしていた昔の父親の具体例がいくつも挙げられていきます。そして最後にまとめの部分になります。まとめは具体例より重要ですから、127~128ページをていねいに読んでおきましょう。


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