見出し画像

榎本博明 『「さみしさ」の力 孤独と自立の心理学』ちくまプリマー文庫〔2021年中学入試出題部分の紹介と速読のヒント/急いで内容を確かめたい受験生向け/無料〕


この作品は2021年に

・市川中学校
・鎌倉女学院中学校
・湘南白百合学園中学校

で出題されています。各々の学校がどの部分を出題していたかを見てみましょう。

 まず市川中学校は第一章第二節「もう言いなりではいられない」〔19ページ~25ページ〕を出題しています。


 鎌倉女学院中学校は第二章大八節「間柄の文化だからこその切実な孤独感」から第十一節「胎内回帰願望」〔63~72ページ〕の部分。


 湘南白百合学園中学校は第五章、つまり最終章の第六節「ときには退屈な時間を過ごすのもよい」から第七節「一人でいられるのは成熟の証」〔149~157ページ〕を出題しています。

 三校とも用いている部分は異なりますが、共通しているのは、著者が書いている以外の引用部分を省略しているということ。ですから、今後の試験に備えてこの本を急いで読みたいときには引用の部分はそれほど熱心に読まなくても大丈夫かもしれません。

            

 とはいえ、ところどころに引用されている詩や短歌の作者の名前は、もしかしたら文学史の知識として問われるかもしれません。念のためいっしょに見ておきましょう。

第一章

 石川啄木〔いしかわ たくぼく〕 歌人

第二章

 立原道造〔たちはら みちぞう〕 詩人
 萩原朔太郎〔はぎわら さくたろう〕 詩人
 中原中也〔なかはら ちゅうや〕 詩人

 知っている名前があったかな? 石川啄木と中原中也は特によく覚えておくといいでしょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?