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NewBalance MD-X v3 スプリンター目線レビュー


はじめに

 はじめまして。ふかしんと申します。普段はX(旧Twitter)で投稿していますが、140字で収まらない内容の時はこれからはnoteを活用していきます。

あまり輝かしい成績はありませんがどうぞよろしくお願いします。

 では本題に移ります。
 海外やnewbalance契約選手の足元でちらほら見られた「MD-X v3」。
 海外で一般販売されたので、この度個人輸入という形で手に入れました。ファーストレビューをしていきたいと思います。

海外サイトより個人輸入。2週間ほどかかりました。

仕様説明

・ターゲットは中長距離(800m-5000m)
・ミッドソールのfuelcellは前作からアップデート(100%Pebax®のFuelCell)
  ▷反発弾性🆙エネルギーリターン🆙
・カーボンファイバープレート搭載
・取り外し式ピン

 中長距離用なのになぜスプリンターの私がこれを買ったかというと、
①すでにnewbalanceのSD-Xを愛用しており、newbalanceの新しいスパイクに興味があったから
②自分の走り方的にもう少しフラットな接地ができるスパイクが欲しかったから
③スプリンターでもMD-Xを履いて成果を出している選手がいるから

この三つの理由です。

SD-Xはすでに2個持ちです。個人的には傾斜がもう少し弱いと良いと感じていました。

 ちなみにMD-Xを履いて成果を出している短距離選手というのは、女子400mHのマクロフリン選手やボル選手、早稲田大学の100m関口裕太選手(新潟出身!)が挙げられます。また、v3でなく旧作になりますが、あのブロメル選手(一時期)や、100mHの田中佑美選手もMD-Xを履いていました。

外観・特徴(SD-Xと比較)

 本来なら旧作のMD-Xと比較するべきところですが、スプリンター目線ということで、私が持っているSD-Xと比較していきます🙇‍♂️

ミッドソールの厚さが割と均一で踵までしっかりついています。
SD-X 145.5g
MD-X v3 169g

 SD-Xより20g以上重い結果でしたが、これはミッドソールの厚みとピン取り替え式に変えたことによるものでしょう。ちなみに他社の厚底短距離スパイクの重さは大体160〜180gくらいなので、MD-X v3の重さは平均的と言えそうです。SD-Xが軽すぎる!

MD-Xv3、意外と前足部の反り上がりが大きい!
なんと、傾斜はSD-Xと同じ?!
プレート比較。SD-X固定ピン8本(5mm)MD-X v3取替式6本(付属は6mmニードル)。SD-Xの方がピンが細く、プレートの突起部分の数が多い。
踵側。SD-Xはそのままプレートが続いて接地部分となっている。MD-Xはプレートが細くなり、だんだんミッドソールに埋もれていく感じ。踵側で接地する場合はfuelcellで直に接地する形になる。

ちなみにnewbalanceのプレート構成は他社と比べて特殊で、足裏▷ミッドソール▷カーボンプレート(ソール)となっています。他社は足裏▷カーボンプレート▷ミッドソール▷別素材のプレート(ソール)となっています。

試走編

履いてみた!サイズ合って良かった。

◎サイズ感


サイズ感は基本的にSD-Xと同じで良さそうです。私はSD-Xが27.0、MD-X v3も27.0です。ただ、SD-Xの方がつま先が細長く少し余裕があるので、SD-Xの足先がかなりパツパツな方は0.5上げがよいかもしれません。

◎その場でアンクルホップ

 SD-Xとの大きな違いがやはりミッドソールの厚さです。ミッドソールを潰して反発を得ている感覚がかなり大きくなりました。

◎実走

レッツゴー!!

120mを数本走ってみました。
 ※追い風2〜3mで13"4

ざっと箇条書きでまとめてみます!

・見た目の傾斜はSD-Xと同じだが、走ってみるとフラット足裏全体で押していく感覚がある。

・SD-Xは良くも悪くも自然と前へ転がる感覚がするが、MD-Xはそこまでではない。あまり走らされている感覚はない。

SD-Xは薄底スパイクと近い感覚プレートのしなりで進む感覚が大きいが、MD-X v3は完全に厚底スパイク。プレートのしなりよりもミッドソールを潰して進む感覚のほうが大きい。

・反発の種類がちょっと違う気がするが、反発力はSD-Xと同等くらいか。

スタートの出やすさはSD-Xに軍配が上がるが、MD-Xv3は、フラット目のスプリントスパイクや中長距離用スパイク(メタスピードMDなど)に比べると加速しやすいと感じた。おそらく前足部の反り上がり&硬すぎないカーボンプレートによる効果かと思われる。

・ミッドソールが厚くなった分、接地時のタイムラグはSD-Xより感じるようになったがマックスフライや400ニトロⅡほどではない。

・コーナー走がとても走りやすく驚いた。安定感がすごい。

こんな感じでした。もう少し時間があれば…また来週試します。

総評

 newbalanceスパイクの特徴は「薄底と感覚が近い」ですが、今回は完全に厚底スパイクとなりました。その分ミッドソールからの反発が大きくなっています。短距離で全然使えると思いましたが、傾斜はフラット気味なので、スプリンターの中では得意不得意が分かれるところです。バリバリフォアフットで接地したい方にはおすすめしません。逆にかかとが付くかつかないかくらいの接地をしたい方はぜひ試して欲しいです。コーナーの安定感が抜群なので400m選手にはお勧めしたいです。カーボンプレートの硬さは硬すぎず適度なので反発力はほどほどです。
newbalanceのスパイクの「クセのなさ」は変わらず。よりフラットで誰でも扱いやすい「万能スパイク」

ということで…
私が作っている厚底スパイクレビューまとめ表に当てはめてみるとこのようになります!

このようにまとめました!!

今回はファーストレビューなのでまだまだ履きこなせてませんが、さらに履き試してまた内容を追加できたらと思います!!

それでは。

おまけ

 付属ピン6mmとspikesさんのスーパーニードルピン5mmを両方試しました。付属ピンでも全然よいですが、スーパーニードルの方がピン感がなくて私は好きでした。ちなみにスーパーニードルピン5mmにするとSD-Xと同じようなピンになります。写真を見ていただくのが早いです。

スーパーニードルピン5mm
右がSD-X
右のSD-Xと同じ雰囲気になりました。

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