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制作で『社内の調整が難しい』とか『運用が入るから』とかで事業者自らクオリティを下げることは、もはや悪である。

どうも、ふくだです。

事業者側にいてコンテンツ作りやプロモーションをするときに痛感するのは、

1.とにかく他部署への確認が多くて時間がかかる。そして確認に回せば回すほど言いたいことが平均化される
2.運用タスクが多くて増えるのを極端に嫌うので、これまた言いたいことが平均化される
3.そもそも内容がわからず平均的な事しか書けない

という問題があること。つまり、どんどん平均化されてつまらなくなる事業者のコンテンツたち。

そして時が経つにつれて、担当者は『上記3つの手間を無くすために、そもそも平均化されたものしか作らないようにしてしまう』という問題もあること。

ここでいう平均化というのは、【言っても当たり障りがない内容になる】、という意味です。波風を立てず、気持ちも揺さぶらずに表現する。つまり、なんてことない内容になりつまらなくなってしまうのです。

これは、事業者として悪に等しい行為です。今回は、この事業者が抱えるコンテンツの平均化について書いてみます。

なぜ悪なのか?

言いすぎやろ、と思う方もいるかもしれませんが、僕は本当に駄目なことだと思っています。

事業者は、ユーザーにとって便利だったりお得になる内容は、お金を頂いている以上伝える義務があり、それを伝える努力をしないのは義務履行違反になると思うのです。

僕は上記のよくないスパイラルに入らないために、以下のような対策を練っています。

対策(1):確認してもらわない。自分で確認、責任を取る

上記1つ目の問題に対するアンサーですが、確認が多くて、確認すればするほど平均化されるのであれば、そもそも確認なんかしてもらわなければいいのです。

もちろん、法律、業法に当たる部分だとか、嘘が入っていてはいけませんから、最低限の確認は必要なので然るべきメンバーに確認してもらいましょう。

しかし他人が作ったものの確認という行為自体、大抵『グレーな表現は極力失くす』という発想になりますから、それ以外のことはコンテンツの制作者(つまり自分)が責任もって監修し、なるべく確認する機会を減らすようにしないと記事の平均化は防げません。

違反にならない最低限の線引きはしつつ、できる範囲の最大限使える自己の裁量で確認を実施し、コンテンツ制作やプロモーションを実施するようにしなければこの問題は解決できません。

こうすると、
・自分や自分の上司の確認が多くなる
・誰のせいにも出来なくなる(責任を取らなければいけなくなる)
というデメリットはあるのですが、ユーザー視点にかなり近い表現ができるようになり、スピード感も早まって結果も出すことができていると思います。何より、誰も責任は取りたくないものですから、覚悟の総量は確実に多くなりそれを嫌がる人は多いでしょう。

対策(2):運用タスクを増やしたら、自分で巻きとる

次に、2つ目の運用タスクを増やさないようにしがちという問題に対するアンサーですが、これは自分で巻きとる他ないです。

どこの会社も定常の運用タスクは常にいっぱいです。そこにコンテンツの運用や新たなコンテンツの制作など、新しいことを追加しようとしたら当然反発は起こります。僕が運用担当だったら絶対嫌がりますし。笑

しかし、運用が増えるからといってお客さんが最も欲しがる鮮度の高い・有益な内容を載せないのは絶対に良くないです。

だから、自分で制作する分の運用は別出しで見込んでおく、つまりコンテンツ制作の決裁を取る段階で運用の分も含めておくということです。こうすることで、何人にも邪魔されることなく運用できます。

自分の責任範囲と仕事が単純に増える、ということではない

上記の解決策はあたかも『結局自分で全部やればいいってこと』と言ってるように感じるかもしれませんが、そんなことはありません。

もちろん、初動はかなり負担があります。コンテンツで表現したいことの知識を自分でつけないといけませんし、それを制作者にもしっかり伝えないといけません。

しかし、コンテンツを作る際、そのコンテンツの中身が正しいのかどうかの判断が自分でできるようになれば、結果、コンテンツのクオリティがあがります。そして、わざわざ確認をとり、それを待つという手間も時間も無くなります。

運用タスクの網の目をかいくぐり公開までの時間を無駄に待つ必要もなく、施策のスピードが早まります。

結果的に、コンテンツやプロモーションで言いたいことも言えるし、制作やPDCAのスピードもあがるという、ポジティブなループが生まれるのです。

社内外で粘り強く伝えていく

とはいえ、理想とは裏腹にまだまだコンテンツを作る際は確認をしなければならないケースは多いです。

最近も担当と折衝する機会は多いですが、その時は『本当にそれでいいのか、ユーザーに一生懸命伝えなくていいのか』ということをしつこいくらい伝えます。はっきり言ってウザイやつと思われているかもしれませんし、よく喧嘩の手前くらいになります。そして、結論「そちらの判断で決めてください」となるので結局元の内容で行くことが多いです。結局そうなんです。

最後に、ベンダーの方にお願いしたいのは、もっとユーザー側の気持ちを事業者に積極的に伝えてほしい、ということ。

『ユーザーはこういう情報を求めているのに、御社都合で端折っていいんですか!!!』

ということを、本気で伝えてください。ユーザーが求める内容がないコンテンツをリリースすることは、繰り返しになりますが悪だと思います。

それでは、んちゃ。

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