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対話する読書

本の読み方が変わった

「活字離れ」と言われて随分と経ちますね。
最近では「ファスト教養」「タイパ」といった言葉もよく聞かれます。
時間をかけてじっくりと楽しむ読書や映画といったコンテンツよりも、短時間で楽しみたいところだけ楽しむことができるショート動画などが楽しまれていますね。

そんな流れもある中、最近は「読書」を以前よりもよくするようになりました。といっても、以前とは異なる読書スタイルで楽しんでいます。現代風の流れを取り入れて必要な栄養素だけを取り入れる本、著者と対話するようにじっくりと楽しむ本、それをハッキリと分けて読むようになりました。

対話する読書

読書というと1人でじっくりと本と向き合い、内容を理解していくといった「1人称」の行動だと考えていました。一方で、読書が好きな方の記事やつぶやきの中で「自分自身と対話するように本を読む」とか「著者と対話した気分だ」といったコメントを目にすることが増えました。

対話する読書?

朗読でもない、自分との対話。
読書会でもない、誰かとの対話。
目の前にいるわけでもない、著者との対話。

最初はなかなかイメージがつきませんでしたが、とにかく試してみることに。

まずは「自分との対話」から。
過去に影響を受けた本を再読することで、自分が今感じたこと、過去の感情との比較 を「自分に問いかけながら」読んでみることにしました。

結論からいうと、これが、結構よかったのです。
最初に読んだのは10年程前ですが、その時と今では感じ方も随分と違い、今の自分に語りかけてくるような気持ちになりました。

次に、著者との対話を試してみることに。
自分の本業でもある「キャリア」について書かれた本なので比較的意見を持ちやすいと考え、読み進めていく中で感じたことを書き留めながら、ときに「たしかにそうだな」「こういうアプローチがあるのか」「こう考えると迷いが晴れそうだけど、それうまくいくのかな?」とかブツブツ言いながら、著者にコメントをするような形で読み進めてみました。

対話を意識すると、意見を考えますし、その意見を伝えるということが当然ながら発生します。感覚としては「理解が深まること」、「自分の価値観やバイアスに気がつくこと」が効用として感じられました。


子供の頃はあまり本を読まず、特に「読書感想文」みたいな課題はあまり好きではありませんでした。やらされ感というか、子供ながらに「こういうことを書いておけばいいんでしょ」といった形で「置きにいっていた」感覚。

ミドル期になった今、読書を通じて自己発見ができたり、他者と対話している感覚になったり、読書の面白さに気がついたような気がします。週末は雨模様ですが、読書にとっては雨も味方のようなもの。

静かで、でも、対話を通じて感情が動く。

そんな読書時間を楽しみたいと思います。

週末のお供たち。



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