プロダクト筋トレに参加しました!
11月下旬から1ヶ月間様々なバックグラウンドの方々とプロダクトを開発するという貴重な経験をしたので振り返ります。
12/23に実施した報告会ではリーンキャンバスの作成にフォーカスして話したので、その時に用いたスライドも添付しておきます。
リーンキャンバスだけでなく、1ヶ月間のプロダクト開発でどんなことをしたのか?については以下をご参照ください。
なぜ参加したのか?
今年の3月から8月までの半年間、自分達の中にあったアイデアを元にPM未経験の学生エンジニア2人組が意気投合してプロダクト開発を試みたことがありました。
当初の目的は技術の習得ではなく、プロダクト開発の全体像を理解し、何を実装するのか?を自分たちで定義してそれをプロダクトに落とし込むことでした。そのため、PMやUXの本を参考にしながらユーザーインタビューを実施し、それを元にバリュープロポジションキャンバスとカスタマージャーニーマップを整理して、リーンキャンバスを書き上げていきました。しかし、進めていく中で自分たちが出したアウトプットはどれくらい必要な点をカバーできているのか?次のフローに進むための判断材料は何なのか?など書籍ではカバーできない壁に悩まされることが多々ありました。
基礎的な部分から実践を通してプロダクト開発を学べる機会があったらいいな〜と思っていたところ、小城さんの以下のツイートを見つました。
これならこれまで抱えていた悩みを解決できるだけでなく、実践的な開発を通して体系的な知識を獲得できるのではないか!?と思って参加することにしました。
👉筋トレに参加した理由
①将来PMを目指しているため、PM目線で短期間で実践的なプロダクト作りを経験したい
②エンジニアとしてプロトタイプまでの開発フローに携わりたい
③社外でプロダクト開発に興味がある人々と交流したい
どんな人がいたのか?
応募した時点で僕が8人目で最後でした。参加者はすでにバリバリ現場で活躍しているPM、デザイナー、エンジニアとこれまでなかなか交流することができない方々でした。
こんなチャンスはない!経験豊富な皆さんから色々学ばせてもらうばかりでなく、若いからこそ何か刺激を与えられるようにしよう!と顔合わせの時に思いました。
どこを鍛えたのか?
プロダクト開発において「仮説検証の重要性」の理解は大切と言われていますが、どのように仮説検証を行うのかあまり実感がありませんでした。なので個人的に1ヶ月間、「Core」から「How」における一連のアウトプットの精度と上下の階層を行ったり来たりする際の基準に着目していました。
そこで、WhyとWhatの境目で重要な役割を担うリーンキャンバスを担当させていただき、WhyとWhatにおけるプロダクト概要を整理しました。
今回はその部分にフォーカスして書きます。
このプロダクトを階層化して考える方法は以下を参照ください。
どんなものを作成し、どんなことを議論したのか?
プロダクト概要を決定するために、ユーザーインタビューと並行してユーザーのペインとゲインにあったエレベーターピッチを作成しました。
🎉作成したエレベーターピッチ
[自分のキャリアを見直すし、振り返りを]したい
[目標を明確化できないエンジニアやデザイナー]向けの
[Resumeの裏側]というプロダクトは、
[キャリア構築特化型SNS]である
これは[これまでのキャリアや資格/スキルをみること]ができ、
[LinkedIn, Twitter, note]とは違って、
[キャリア選択や変更、資格取得理由や背景に紐づけてコミュニケーションする機能]が備わっている。
このピッチを参考に人生2度目のリーンキャンバスに挑戦!ということで、自分のキャリア選択の背景を共有する「Resumeの裏側」のリーンキャンバス として出来上がったものはこちらです。
Customer Segmentに課題が書いていたり、Whyで行った議論を反映しきれていなかったり、あまりうまくできませんでした。。。
これまでのWhyの議論を理解してエレベーターピッチを作成したにもかかわらず、リーンキャンバスの作成にとても苦労しました。しかし、リーンキャンバスを作成することによって、これまでの議論を通してユーザータイプの概念の整理が抜けていたことが判明しました。
💡整理できていなかったポイント
①どの人が誰に向けて書くのか?それぞれどういう状態になりたいのか?
②書く側はどうしてこのプロダクトを使用するのか?
同時並行で作成されていたバリュープロポジションキャンバス、カスタマージャーニーマップと行ったり来たりしながらこれらの事項を整理しました。
その結果、ピボットをして書き手のニーズがある価値を再定義して、リーンキャンバスを書き直すことにしました。そこで、もっと書き手に価値を寄せて、「自分の目標を公開し、他の人からフィードバックがもらえる」プロダクトになりました。
これらの議論を反映して最終的に出来上がったリーンキャンバスがこちらです。Refineによって顧客のニーズにフォーカスすることができ、全体的にシンプルにまとめあげることができました。
これらを作成する際に、小城さんのnoteと書籍「Running Lean」を参考にしたので興味がある方は是非ご覧ください。
何を学んだのか?
短期間でユーザーインタビュー、バリュープロポジションキャンバス、リーンキャンバスという一連の流れを体感し、それらの整合性を合わせていく体験はとても密度が濃く、たくさんの学びがありました。
🎓リーンキャンバスの作成で学んだこと
✔︎リーンキャンバスを作成することでプロダクトの全体像と議論の足りない点が把握できる。作成に苦労した部分を関係者で議論する必要がある。
✔︎リーンキャンバスを作成してもなお全員の共通理解を統一することは難しい。単語ベースのリーンキャンバスは解釈が異なってしまうので、ストーリーベースでユーザーの状況とその際に抱える課題感を整理する必要がある。
この1ヶ月間リーンキャンバス以外にも様々なアウトプットに対してメンバーで議論しました。プロダクト開発における仮説検証の難しさを身をもって体感して大変だった部分もありますが、議論を重ねるにつれて仮説をより具体的に説明できるようになり、プロダクトの解像度が上がっていくプロセスは本当に新鮮で楽しかったし学びが多かったです。
これは、1ヶ月間一緒に筋トレしてくれた個性豊かで情熱溢れるメンバーのおかげだと思っています!ありがとうございました!
💪1ヶ月の筋トレで得たもの
・プロダクト開発の全体像と各階層で整理するべきことを把握できた!
・仮説ベースのアウトプットを共有して説明、議論する力が身についた!
・プロダクト開発を楽しんで勉強している素敵な仲間に出会えた!
次に何を学びたいか?
今回実践を通してプロダクト開発の全体像を把握できたことは良かったが、自分なりに落とし込んで理解できている実感はありませんでした。というのも、メンバーのアウトプットや議論している内容を理解できても、それに対して自分の知識・経験から引き出した考えを加えてより良いものにすることはあまりできませんでした。なので、一つ一つの部分の深めるというよりかは、現職のプリセールスエンジニアの経験と紐付けながら、顧客の求める体験・製品とは?についてジョブ理論を題材に深めていこうと思っています。
年末に以下の書籍を読んでみて、ジョブのレンズを通して普段の生活、Salesforce製品やメッセージング、プリセールスエンジニアという職種を改めて見てみると色々な発見がありました。入門書としてとっつきやすく、プロダクトマネージャーだけでなく、エンジニア、デザイナー、マーケター、プリセールス、セールス全ての職種の方に発見があるはずです。
現在、先輩ハヤカワさんが以前noteで紹介していた、Alan Klementがジョブ理論をケーススタディとともに紹介しているレポートを読み進めています。より実践的にジョブ理論を理解して、実務にも活かしていこうと思います!
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
今後もプリセールスでの経験や技術に加えて、プロダクトマネージャーに関する記事を自分のペースで書いていこうと思うので、良かったらnoteのいいね/フォロー、Twitterのフォローをお願いします!