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チェルノブイリが観光名所に変貌していた

世界最大の原発事故が起きたのは1986年4月26日1時23分。

あれから30年以上が経過し、放射線の影響は薄まり、一時は「死の街」として恐れられたエリアは、今では多くの観光客が訪れる、生きる歴史タウンになっていた。

チェルノブイリツアーは個人では行くことは出来ない事前にツアーに申込、パスポート情報の登録が必要となる。

我々は今回ワンデーツアーに申し込んだ。

スケジュールは下記。

7:30-7:50 集合(パスポート確認あり)
8:00 出発
10:30 検問到着
11:00 ツアー開始
14:00 昼食
15:00 午後のツアー開始
18:30 キエフへもどる
20:00 解散

キエフ旅客駅近くの待ち合わせ場所に7時半に集合した。

パスポート確認を済ませて、現金で2人分:4730UAH20,000円(昼食代、レンタル放射能測定器一台込み)を支払い、バスに乗込む。※現地通貨フリヴニャで支払うので事前準備が必要。

バスに乗込み、英語でガイドさんから説明を受ける。

注意事項はこんな感じだ。

・地べたに座ることは禁止(放射能を含んだ土がつく可能性あり)
・制限区域内のものを持ち帰ることは禁止(植物や動物いかなるものも)
・指定されたエリア以外と警察を写真撮るのは禁止
・制限区域内での飲食は禁止

その後、車内でチェルノブイリについての動画を見せられる。

約2時間半ほどで30キロ圏内にある検問所に到着。

観光客はツアーバスやツアーミニバンから一度出て、警察が身分確認をする。

検問所の付近には小さなショップがあり、コーヒーやお土産を買うことができる。

私は今回droneを持っていたのだが、こちらのショップに預けないと検問を通ることが出来ないので、ガイドの指示に従い、droneを預けた

検問所の近くには、戦車も展示されている。
ガイドさん曰く、現在チェルノブイリツアーは、戦車を観光客用に乗車できるように準備を進めているとのことだ。

今、戦車を運転できる人の面接をしているんだ!」と言っていた。
来年あたりには、オプションで戦車に乗ることが出来るようになるかも。

30キロ圏内の検問所を抜けると、バスに乗込み、ZALISSYAというエリアに向かった。

当時のままの姿で、スーパーが残っていた。衝撃だ。。。

ここからドンドン近づいていく。
10キロ圏内の検問所を通り過ぎて、数分でRED FORESTを見ることができる。

当時、高レベルの放射能物質を取り込んだことにより、枯死し変色したマツが赤色だったため、RED FORESTと呼ばれる。

また、車内からは、事故が起きたチェルノブイリ原子力発電所の4号炉を見ることが出来た。

後ほどこの近くの食堂でランチするとは思ってなかった。

次に向かった場所は、「捨てられた街PRYPIAT」だ。

ここは、かつて原発から5キロ圏内にあり栄えていた街だ。

今では誰も住むことの出来ない捨てられた街となってしまったのだ。

以前は学校や文化ホール、病院や遊園地まであったのだ。

▽3年前に雪の重さに耐えきれなくなり崩壊した学校

▽当時の文化ホール

▽昔の自動販売機

▽開園することのなかった遊園地

他にも廃墟となった幼稚園や湖、街全体をまわった。

ガイドから当時の様子と比較した写真を見せてもらったので、どれだけ変わり果てたのかがよくわかった。

変貌ぶりが激しく、ツアーに参加した30名ほど(私は唯一のアジア人)の観光客はみな絶句した。

14時ごろにチェルノブイリ原子力発電所で働く従業員が使用する食堂でランチをとることに。

▽食堂に入る際はこちらの放射能測定器を通る

▽食堂の様子とランチ

ランチの後は、4号炉の目の前に。

4号炉を覆っている白いシェルターは2016年11月に完成したばかりだ。

最後に訪れたのは、1970年代に建設された旧ソ連の巨大軍用レーダー。

旧ソ連に飛来する航空機や長距離弾道ミサイルを監視していた。

冷戦の遺産は今となっては、チェルノブイリツアーの最後の締めとなっていた。

最後の最後にガイドが一番あつく語っていた場所がこちら。

事故直後に消化作業に従事した消防士、ヘリコプターから砂の投下作業に従事し殉職した英雄たちの記念像だ。

彼らがいなかったら今のヨーロッパはないと語っていたのが凄く印象的だった。

最後に

ガイドは私が日本人だとわかり、4号炉を説明する際にチェルノブイリと同じくレベル7に分類された福島第一原発事故のことを触れていた。

何か福島へのメッセージにも感じられた。

また、当時廃棄物処理作業の際に、日本ロボットが使われたことも私の目を見て語ってくれたのが印象的だった。

今回のガイドは非常に丁寧に当時の原発事故が起こる前の状況と起こってからの状況を比較しながら説明してくれた。

英語がわかる方には超オススメのツアーだ。

帰り際にはこんな証明証もくれた。

世界最大の原発事故の起きたチェルノブイリは過ちを受けとめ、

そして、現代に再発防止というメッセージを伝えるため、観光という形で人々にプレゼンしていた。

チェルノブイリツアー予約(英語)はこちら

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