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時代を超えて大切なものを残すために──サッカー元日本代表・武田修宏さんとの対談から

3年ぶりの阿波踊り開催。ゲストは武田修宏さん


2022年8月12日~15日にかけて、徳島市では3年ぶりに阿波踊りが開催されました。富士通グループとしては4年ぶりに「富士通Japan連」として(前回の2019年8月は台風の影響で出場できず)、有名連「さゝ連」様と一緒に最終日の8月15日に出演させていただきました。ゲストとして元サッカー日本代表の武田修宏さんにもご参加いただき、大いに盛り上がることができました。

翌8月16日には武田さんに当社オフィスにお越しいただき、約2時間にわたって対談させていただきました。阿波踊りの感想、サッカーへの挑戦の日々、これまで大切にしてきたことなど、たくさんのお話をお伺いすることができたのですが、今回は、その対談の一部をご紹介いたします。

武田修宏さん:サッカー元日本代表。現在は少年サッカーの指導や、Jリーグチームのアドバイザーなどをしながら、テレビでのコメンテーターなど、マルチに活動。1967年生まれ。静岡県出身。(https://takeda9.com/)

濱上:昨日の阿波踊りでは、「富士通Japan連」でご参加いただき、ありがとうございました。

武田:こちらこそ、ありがとうございました。前回、「富士通連」の一員として参加したのが6年前ですから、久しぶりでした。企業連やタレントさんなどの参加が少ない中でしたが、子供たちが喜んで私に近寄ってきてくれたり、いろんな人から声をかけていただいたり、一緒に写真をとってほしいといっていただいたりもして、来てよかったなと心から思いました。みんな笑顔で楽しそうだったし、3年ぶりにやっと阿波踊りが実施できて本当によかったですね。

武田修宏さんご自身6年ぶりとなった阿波踊り。富士通Japan連として参加。
(Photo by Shigeharu Maeda)

「伝統を守り継続していくことの大切さ」

濱上今朝のニュース記事の中では、武田さんは、「サッカーも阿波踊りも伝統を守り、継続していく大切さ、そして心と心の大切なつながりを感じた」とお話しされていました。

武田:今のように人と人とのコミュニケーションがとりづらい中では、心のつながりが大事です。だからこそ、現場が大切だし、サッカーの指導をしたり、Jリーグのチームのアドバイザーをしたりしているときも、必ず現場を大切にしています。スポーツも、企業も、地域も、そこは同じではないでしょうか。

濱上:同感です。とても大切なことだと思います。ところで、武田さんは18歳でプロの世界に入られてから、様々な記録を残されたり、日本代表になられたりと数々の目覚ましいご活躍をされてきた一方で、大変なご苦労をされたとも伺っています。ここまで乗り越えて来ることができたのは、どうしてだと思われますか?

武田:若いころからリスクを承知で挑戦してきたこともあって、確かに苦労は絶えなかったのですが、それでも負けずに乗り越えて来れたのは、動じないビジョン、「軸」があったからだと思います。JFLの鈴鹿ポイントゲッターズでプレーされている三浦知良さんがブレないのも、しっかりとした「軸」があるからですよね。だからこそ(三浦知良さんは)今なお現役でプレーできているのではないかと思います。

濱上:「軸」を持って、じっくりと向きあっていくことが大切だということですね。私たち富士通Japan徳島支社でも、2年前から地域課題を解決することを行動起点にプロジェクトを実践してきているのですが、ビジョンや軸を持つこと、そしてじっくりと対話をすることの大切さを痛感しています。

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時代を超え伝統を残し続けて3年ぶりに開催された阿波踊り。藍場浜演舞場にて。
 (Photo by Ryuya Shirasaki)

「改革には我慢が必要です」

武田:サッカーのチーム改革をする場面を見ていても思うのですが、改革には我慢が必要です。結果が出ないからと言って、直ぐにトップを解任したり、「軸」を変えたりするのではなく、じっくりと取り組むことが大切です。先ほどお話をうかがった徳島支社さんのBIZAN PROJECTもそうですよね。売り上げをたくさん上げようという発想ではなく、地域に根差した活動をしようとされているところが本当に素晴らしいと思いました。サッカーの勝利至上主義からの変革とも似ています。「軸」をもって、地域と関係づくりをしながら、チームを作っていきますから。ぜひこれからも「軸」を大切にして、地域の活動に取り組んでいってください。

濱上:ありがとうございます。期待に応えられるよう、じっくりと取り組んで参ります。最後に、この記事を読まれている、徳島の方へのメッセージをお願いします。

武田:サッカーには哲学が必要だとお話ししましたが、中でも大切なのは「質」を大事にすることだと私は思っています。変化がはげしい世の中ですが、「品性」や「質」を大事にするからこそ、時代を超えて大切なものを残すことができるのだし、徳島でも、高い「質」にこだわったからこそ、これだけ魅力のある阿波踊りという伝統を守ってこられたのだと思います。今回の阿波踊りでは、改めて徳島の方々の暖かさを感じました。本当に感謝しています。

対談後に富士通Japan徳島支社メンバーと。(Photo by Ryuya shirasaki)
※感染対策をして参加し、撮影時だけマスクを外しています。

(文:富士通Japan 徳島支社 濱上隆道)