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ありがとう
妊娠してからというもの、今までほとんど悩んだこともなかったのに便秘になった。
腸内環境は普段から気にしている方で、玄米を食べたり、菌活してみたり、ストレッチも取り入れて、妊娠前は特に困ったことはなかった。
妊娠がわかってからは安易に腰をねじることやお腹のマッサージは怖いので、自分ができることとしてこれまでより意識的に食べ物は注意した。
それでもホルモンの影響なのか、子宮の形の変化の影響なのか、色々試しても便秘は解消されず、自力では苦しいばかりで体重管理もうまくいかないので、最近は下剤に頼っていた。
元々マグミットが苦手で、飲むとお腹が激しくグルグルまわりはじめ吐き気を催すため、主治医に相談してラキソベロンが処方された。(本当はモビコールがよかったけど、取り扱いがなかった。)
主治医は5滴から試すように言っていた。
看護師時代、15滴飲んでもビクともしない患者さんもいたり、乱用する人もいたりしたけど、私は5滴でも飲むのが怖かった。
お腹が痛くならないか下痢をしないか、朝起きたら夫を巻き込んでしまっていないか。
不安な中、5滴飲み、翌朝、心配していたお腹のきゅるきゅるを感じることなくもよおすことができた。
そして数日は5滴でなんとか排便できていたが突然パタリと出ない日が訪れた。
それから1滴ずつ増やし、それでもぐるっとも動かなくて私にとっては恐怖の10滴を決意したある日のこと。
その日は昼過ぎから突発的なイベントが重なり、夫婦で夕食がとれずに家の外で20時を迎えそうになっていた。
最近は私の体重管理と健康診断で思わぬ結果が出た夫のためにもシンプル鍋メインで過ごしていたが、その鍋さえ作っても21時前になりそうで「今日はコンビニ様に頼ろう!」ということになった。
コンビニに行き、色々見てみたが、やはりカロリーも塩分も気になって、以前のように好きなものを選べない。
家に帰れば炊飯器に玄米はあるし、冷蔵庫にお豆腐もあるし、食べるものはある。ということで、なんとなく目の前にあったキムチと納豆を選んで帰宅。(夫はしっかり大きなおにぎりと豚ラーメン!)
元々、納豆は大好きだったが、つわりの頃から全く食べられなくなった。なんで食べられなくなったのかは言語化できない。匂いとか味とかそういう単純な理由だけではなく、何故だか避けてしまう食べ物の一つになっていた。
その日は、数ヶ月ぶりの納豆。私は納豆にキムチを混ぜて食べるのが大好きで、納豆キムチ久しぶりに食べたい!と思えて、玄米と一緒に美味しく食べた。美味しくて「明日も食べよう〜!」とニマニマしながら食べた。
その日は疲れていて、毎日測っている血圧のことも、そしてラキソベロンのことも忘れて寝てしまった。
そして翌日。
起きてすぐ、「あ、ラキソベロン飲まなかったな。」と思い出したが、朝から飲むのも怖くて今日は出なくても仕方ない日にしようと諦めた。
しかし起床後1時間して、ありがたいことに自然排便があり、その後も2回、お腹が痛いこともなく、スッキリすることができた。
久しぶりの感覚。お腹が気持ちよくて、その日一日何もかもが上手くいくんじゃないかという感覚。
あぁ、これは納豆キムチのおかげだとピンときた。
その日も、納豆キムチを食べ、連続自然排便を手に入れることができた。
ラキソベロンに頼らなくてもいいのは、とても嬉しい。
でも今回、ラキソベロンを飲んでお腹が痛くなったり吐き気がなかったのも私の中で収穫のある経験だった。下剤は怖いものと思っていたので、私に合う下剤があって良かったと思う。
いきんだり、お腹が苦しくて張るのも怖いので、また便秘になったらよろしくお願いします、と、いつでも手を伸ばせるようにテーブルの隅にラキソベロンは鎮座している。
なんにせよ、便秘が解消されたことが嬉しい。
ありがとう、納豆キムチ、そしてラキソベロンにもありがとう。