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ある総合型地域スポーツクラブの2020年度決算!!

(総合型クラブ立ち上げを考えている方々へご参考まで。。。)

さて、2020年度の『恐怖?!の決算』がついに終わりました!顧問税理士のNくん、今年度もお疲れ様&ありがとう!!

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①収入は例年比2/3強に減少😖💦

新型コロナによる活動自粛や施設利用制限により大きな影響がでるのは分かっていたものの、改めて数字をみると、やっぱりイタイもんです。支出のなかで固定費はカットするにも限度があり、どうしても赤字になるわけで。。。

②(修正)予算案の赤字(160万円ほど)で収まった 😌

2回の緊急事態宣言、更に現在も、まん延防止等重点措置が続いており、昨年度は数カ月間、室内種目を屋外でやったり、いまだ活動に制限があるような状況が続いていることを考えれば、よく収まったというべき!現場のコーチとスタッフに感謝です。

1年前の修正予算をつくった際には(2回目の緊急事態宣言や、まん延防止等重点措置についてがあるとことが分からないなかで)150万の赤字としましたが、その範囲での決算。そのぶん、ほんと現場は、がんばりました。合言葉は「子ども達の場づくり」でした。

③利益率が大幅に改善😊✨

総合型クラブにとっては謝金の設定が利益率に直結します。指導者の理解を頂き、謝金率を45%から40%(今年度以降は融資返済もあり35%の方向です)したこと、また特にモデル種目のバスケ関連では自分も現場育成に直接関わり、パパコーチの協力で運営するやり方で、ワークアウト等の新たな手法もいれたこともあり、利益率は大幅に’改善。今回の状況を通じて、コロナ禍かどうかは関係なく謝金率は37~38%が、自分達のクラブ収支がとんとんになるラインでもあるということも分かりました。

もちろん、ただ指導者謝金を減らすだけでは、モチベーションが低下するだけです。マネジャーと指導者との信頼関係からコミュニケーションを重ねて、クラブ理念・ビジョンのもと、ともに納得できる場づくりを一緒にしていくのは必須です。

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④新規事業(屋外定期活動)の試み😊✨

今回の決算ではまだ小さい数ですが、『テニス関連』と『かけっこ』の2つは、バスケ関連(約150~200名)に次ぐ、チアダンス(40~50名)の規模に近く並び、2~3年でそれ以上に広がる可能性を感じます。

またコーラスや再開調整中のアート(自由創作)などの文化系活動を改修工事が終わったステラ・イースト(旧上福岡公民館)でを拠点変更し開催していくことになりました!体験会も定員を越える参加がありました!今後も期待大です。

さらにKDDIさんの研究所が近くにあることもあり、ICT関連やプログラミングの連携事業が何かできないかも模索していき、ステライーストが地域にとっても、クラブにとっても、文化芸術・科学の活動拠点になっていくことも考えていきたいと思います!出入りが増えて、そのうちステラおばさんもとい、ステラおじさんと言われる日が来るかも!😊

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⑤決算からの振り返り(雑感)

①、②のネガティブな点はやむなしですが、考えによっては③と④に繋がり、クラブの体質改善が進みました!また④はテニスの専門性を持っているサブマネジャーが新たに合流したことで期待大です。バスケ、バドミントン、新体操と同様に、地域のテニスと陸上の裾野を広げることにクラブが貢献できることにもなります。さらにテニス・かけっこ事業のマネタイズにより、クラブとしてはマネジメントや事務局のスタッフも1~2名増やしていけます!

因みに総合型クラブはスポーツによる社会的意義がある活動だと思います。コミュニティの活性化は大前提とし、どのようなテーマがあるかでいえば、僕らの場合は、地域の未来づくり(子ども達の環境づくり)に向けた課題解決を掲げていきたいと思います。また総合型クラブならでは言うと、国や自治体のスポーツ振興施策ビジョンも共有し、連携できる事業活動でもあります。

一般的な見られ方としていえば、総合型クラブの良さは、参加者(特に子ども達)にとって、多くのスポーツに触れる選択肢をつくれることです。子ども達が自分にあったスポーツに出会うことができるかは、その子どもの将来に影響します。さらに、そのような場づくり自体がどれだけされるかによって、この先のスポーツ・文化の未来を左右するくらい、大きなものになるかと思います。

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また大会勝利を目的とする既存スポーツ環境(そういう場はあった方がいいと思います)の一歩手前の遊びスポーツの段階をつくれることです。その子どものペースで、極端な話、種目は問わず、スポーツ本来の楽しさを知ることができ、さらに居場所にもなりえます(かつてミニバスチームにいた所属していた子どもの例でいえば学校は不登校になっていた時期にミニバスは楽しいと来ていたケースも)。

残念ながら、経済格差と少子高齢化は一段と進み、子どもの環境も二極化と多様化は、もはや進み続けると思いますが、そんななか総合型クラブならではの前述した良さを活かしていけたらと思っています。総合型クラブがハブ的な役割にもなれば、既存の地域の競技団体関係者と連携し、普及部分に貢献でき、結果的に既存団体にとっても、その種目の裾野を広げる意味でも課題解決になります!

ちなみに自分たちの総合型クラブの場合は、1stミッションは地域内でスポーツ・文化の(環境・選択肢など)格差をなくすこと、次に2ndは小中一貫サポートで放課後づくり(部活連携支援含む)、さらに3rdは半径数メートルからの課題解決というアプローチスタンスです。

ただその活動を継続的に、かつ自立して行うには、ある程度の資金をマネタイズできる事業の仕組みが必要です。自分たちは、典型的な東京のベッドタウン地域のふじみ野市で、学区でいうと6中学校区を拠点とし近隣の方々を主な対象としており、8種目(文化活動2種目)約20定期活動に400~500名が参加、それを現在の職員・パート3名、指導者35名(ボランティアパパコーチ含む)、ボランティア現場サポートママパパスタッフ10名で主に支えています。

これは全国的な総合型クラブでみると中規模の総合型クラブです。また活動予算規模は1500~1800万円くらいです(専従でマネジメントも指導も地域づくりアプローチもできる職員を2名かかえる組織にするには2500万円くらいは必要なのですが、地域の中で他団体とも共存共栄をはかり、また公共施設独特の理由たとえば学校行事で利用できないなどを考えれば、やみくもには増やせず、悩ましいどころ)。なお、自分達の場合はモデル種目のバスケットボールが会費収入の約7割で、次に会員が多いチアダンスとあわせると全体の8割になり、それらの活動が戦略的マネジメントが行え、経営の基盤となるような事業モデルです。もちろん他の種目活動も増えているものもあります。かけっこ(陸上)とテニスには可能性を感じています。

3rdミッション『半径数メートルからの課題解決』については、社会性が高いスポーツ課題解決を、イベントとして開催することをしており、パラスポーツを通じた健常者・障がい者問わない場づくり、スポーツを通じた地域内の国際交流、スポーツ自体の課題としても補欠をなくすジュニアBチームのリーグなどにも取り組んでいます(コロナ禍でしばらくイベント開催できてませんが(^o^;))。スポーツ・文化を通じ半径数メートルからの課題解決をはかり、その先には『スポーツ×SDGs』のアクションにも繋がっていきます!そうなってくると企業との連携や新たなスポーツ価値への協賛もみえてきたり、より社会性が高い課題(貧困など)には、クラウドファンディングの活用も考えたいと思います!

余談ですが、総合型クラブは、多種目、多世代、多志向で、地域密着型のスポーツクラブのことを言いますが、創設当初はあまり気にしていなかったものの、おそらく多世代と多志向が、より大切で、それを可能とする種目が複数あるかという考え方(子ども達にとって多くの選択肢はあったほうがいいものの、総合型クラブで完結する必要はなく、種目については特定種目に依存しすぎなのは問題ですが、かといって多ければいいというわけでもないという考え方)になるではないかと個人的には思います。とにかく、地域の未来づくりは、子ども達の場づくりだということはぶれずにいきたいと思います!もちろん、自分自身もいよいよ50代に突入することから、親の介護や自身の健康づくりなどに直面しており、ど真ん中にいます。中高年・シニアの場づくりは必要です。それでもまず子ども達の未来づくりへの投資が優先で、そのうえで多世代・多志向で楽しめ、支えあえるを実現していくのが、地域スポーツ・文化によって、地域が元気になる在り方だと感じています!!!


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