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Fivotが目指すエンジニア組織について

はじめまして。株式会社FivotでCTOをしている岩藤と申します。
Fivotは、いわゆる「チャレンジャーバンク」を目指しているFintechスタートアップです。

現在、

という2つのサービス・プロダクトを開発・運営しており、エンジニア、デザイナーをはじめとする多方面の人材を絶賛募集しています。
この記事では、Fivotはエンジニア組織をどのように考えており、今後どうしていこうとしているのか?ということをお伝えしたいと思います。Fivotに興味を持ってくださった方にご一読いただき、考え方に共感できるか、相性診断にご活用いただけたら幸いです。

エンジニア組織とは

サラッと「エンジニア組織」と書きましたが、話を進めるにあたって、この言葉が何を指しているのか、認識を揃えておきたいと思います。まずは簡単に、言葉の意味を確認していきましょう。

エンジニアとは

Fivotは主にソフトウェアを利用して金融サービスを提供しています。したがってここでの「エンジニア」という言葉は、暗に「ソフトウェアエンジニア」を指しています。「ソフトウェアエンジニア」といっても様々ではありますが、ここではこれ以上踏み込んで分解することはしません。

💡 ソフトウェアの力を駆使して問題解決や価値提供を行う人

というイメージで良しとしておきます。

組織とは

もう一方の「組織」についてですが、日頃から当たり前のように使っている言葉なので、実は意味を調べる機会はあまりないのではないでしょうか。ここでは例としてWikipediaの説明を見ていきます。

組織 (社会科学)
社会科学における組織(そしき、英: organization)は、共通の目標を有し、目標達成のために協働を行う、何らかの手段で統制された複数の人々の行為やコミュニケーションによって構成されるシステムのことである

https://ja.wikipedia.org/wiki/組織_(社会科学) より

また、「組織の特徴」として次のように述べられています。

共通の目標
「成員間で共有される共通目標が存在する」ことが、組織を定義づける要素の1つである。共通の目標がなければ、同じ時刻・同じ場所に居て同じ行動をとる人々の集まり(例えば劇場に集う観客など)も、組織とは言わない。


分業と調整のメカニズム
組織には、複数人で共通の目標を達成するにあたって必要な組織全体の仕事やタスクの分業と調整を行うメカニズムが必要である。共通の目標が人々によって共有されていても、個々人が個別的に仕事を遂行するならば、それは組織とは言わない。

つまり、共通の目標がなければ組織とは呼べず、また共通の目標のために集まったとしても、分業と調整のメカニズムが存在しなければ組織とは呼べない、というわけですね。
いろいろな言い方があると思いますが、ここでは

💡 共通の目標に向かって複数人で協働するための仕組み

というイメージで良しとして、話を先に進めます。

「エンジニア組織」とは

「エンジニア」、「組織」、それぞれの言葉のイメージを掴むことができたところで、それではこの二つを合成した「エンジニア組織」という言葉がどんな意味になるのかというと、以下のようになると思います。

💡 共通の目標に向かって複数のソフトウェアエンジニアが協働するための仕組み

言ってみると当たり前のことのようですね。。。ただ、組織について考える上で、以下の点には注意が必要であると考えています。

手段であること

組織はあくまでも「共通の目標」を達成するための手段のひとつです。つまり組織を構築すること自体は目的ではありません。たまに「○○な組織を目指す」といった言い方を目にすることがありますが、これは話をわかりやすくするために問題領域(スコープ)を限定して話をしているだけです。つまり、

  1. 目標達成のためには○○な組織が必要不可欠である

  2. ○○な組織とは。。。

  3. ○○な組織を構築するには。。。

上記の 1. が共通認識として存在している前提で、話を端折っているわけです。逆に言えば、この前提が成立していない状態で 2. 以降の議論に進んでしまうと、肝心の目標の達成に繋がらない、不毛な議論になってしまう可能性があります。また、目標自体が移り変わっていく可能性もあるので、たまに立ち止まって「目標に照らして最適な組織になっているか?」ということを点検する必要もあります。

仕組みであること

エンジニア組織は、1人のエンジニアでは成し得ない大きな仕事を遂行するために設置されます。その実体はあくまでも分業と調整のためのルールや手続き、ツール等の仕組みであり、エンジニア組織の構成員とは別のものです。
ある組織を思い浮かべるとき、特定の個人の顔を連想する、ということは日常生活の中でも比較的よくあると思います。けれどもこれは一種の認知バイアスで、冷静に考えてみればある組織が特定の個人と同一ということはあり得ません。
この現象が問題になることは普段はあまりないと思います。が、組織の問題を議論する上では大問題になる可能性があります。組織をその構成員と混同した状態で話を進めても、議論の対象が人によってバラバラなわけですから、話が噛み合わず、問題意識を揃えることが難しくなりそうです。問題の解決に至る可能性が低いだけでなく、最悪の場合、感情的な対立という新たな問題を生み出しかねません。
組織に関する議論を建設的なものにし、改善を重ねていくためには、人間には認知バイアスがあるということを受け入れた上で、意識的に組織と個人を切り離し、仕組み構造にフォーカスした方が効率的です。組織で仕事をする上では、ミスやトラブル、その他の問題が発生した時ほど、このことを思い出す必要があります。

Fivotのエンジニア組織の目標

ここまで一般論としてのエンジニア組織について述べてきました。
私たちFivotのエンジニア組織も、この例に漏れません。重視しているのは、目標に照らして適切な仕組みになっているか?ということです。そのためにまずは目標を明確にしておく必要があります。Fivotのエンジニア組織が掲げる目標は以下のとおりです。

目標①:Fivotの目標達成にソフトウェアの力で貢献する

Fivotという会社自体も組織として共通の目標(ビジョン・ミッション)を掲げており、エンジニア組織はその達成のために作られました。ソフトウェアプロダクトの開発・運用を通じて、会社が目標を達成するための手段を提供することが第一の目標となります。

目標②:Fivotの会社組織をソフトウェアの力で支援する

Fivotという会社組織も目標達成のための手段であり仕組みであるわけですが、あらゆるリソースに限りがある中で生き残っていくために、より適した仕組みをより簡単に実現できることが重要になります。そのため、業務効率化のためのツールの選定・作成、管理、運用方法の確立など、ソフトウェアの力が活かせる場面で積極的に参与・支援していくことも、エンジニア組織の重要なミッションとなります。

目標③:Fivotのエンジニアの自己実現に寄与する

Fivotという会社組織の目標には「Fivotのメンバーの幸福に寄与する」ということも含まれています。より具体的にはFivotでの仕事を通じてスキルやノウハウ、仲間、人脈、誇りを獲得し、人として成長し、それぞれの自己実現を達成していってもらう、ということを目指しています。エンジニア組織としても、メンバーであるエンジニアの自己実現に寄与することを重視しています。
これは目標であると同時に手段でもあります。各メンバーがそれぞれの志向に合わせて成長していくことで、組織としての目標達成により近づいていくと考えられるためです。

Fivotのエンジニア組織が目標を達成するための仕組み

さて、目標を高らかに掲げましたが、それを達成するための仕組みはどうなっているのでしょうか?
ここで正直に告白しますと、Fivotのエンジニア組織はその必要性をようやく意識し始め、構築の端緒についたところです。これはエンジニア組織だけの話ではなく、会社としてそのようなフェーズにあります。
少人数で効率的にプロダクト開発を行うための仕組みづくりについては創業間もない頃から進めてきており、現時点でも比較的うまく機能していると感じています。具体的には、IDE、GitHubなどのツール類や開発環境、コードレビュー、CI/CDのパイプライン、モニタリングやアラートなどです。直近ではChat GPTの活用やGitHub Copilotの導入なども行っています。ただ、上に掲げた3つの目標に繋がる仕組みとしては、まだまだ不足しています。
また、『IDARE』と『Flex Capital』をそれぞれ思い描いたイメージ通りに成長させていくためには、正直まったく人が足りていません。エンジニアも新たに迎え入れたいのですが、人数が増えるにつれて分業をうまく成り立たせる仕組みの重要性も増していくはずで、その整備は急務となっています。しかし、やはり人手は足りていないわけで、仕組みや制度を整えるのに専念するのも難しい…というジレンマと向き合う日々が続いています。多くのベンチャー企業が通ってきた道なんだろうな、と感じています。一歩ずつ前進していくしかありません。

最後に

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。組織に対する私たちの考え方や、Fivotではこれからエンジニア組織をどういうふうにしていきたいか、ということが伝わり、少しでも興味を持っていただけたなら嬉しいです。
私たちは人数も少なく、仕組みづくりもこれから、にも関わらず、性質が大きく異なる2つのサービス・プロダクトを抱えて走り続けています。実際のところ、毎日が挑戦の連続といっても過言ではありません。
ただその分、プロダクト開発においても、組織づくりにおいても、メンバーひとりひとりの存在感や影響力、裁量はとても大きいです。そんな仕事に少しでも興味のある方は、ぜひこちらから、カジュアル面談の申込みをお願いします!


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