11月1日(火):まずは大人から
このところは私が住んでいる神奈川県茅ケ崎市の任期満了に伴う茅ケ崎市長選挙の投開票日と関連して、自治体の選挙と同時に市内在住の全ての子供を対象にした全国初の模擬選挙「ちがさきこども選挙」について触れています。
本日もこれに付随した話を少しばかり。
今回のこども選挙にあたっては、こども選挙委員の公募、民主主義等についての勉強会、こども選挙委員から候補者への質問、それに対する候補者の回答、リアルとネット投票の実施、こどもから立候補者へのメッセージなど、非常に有意義な取り組みが盛り込まれています。
それだけに多くの子供たちがそれを知り、選挙や投票に興味を持つきっかけになればと思っていました。
しかしながら、選挙当日に我が家の子供が投票所へ行った際に、こども選挙のボランティアスタッフの方に少し話を伺ってみたところ、実際に投票へ足を運んだ子供は少数のようで少し残念ではあります。
やはりネックは認知度の低さでしょうか。
私たちは地域誌のタウンニュースの誌面で、こども選挙のことを知りましたが、情報が十分には行き届いていないようですね。
こども選挙だから、対象者の子供たちに一番確実に伝えられるのは小学校や中学校の学校を通じて案内をしていくことだと思います。
ボランティアスタッフの方に聞いたところでは、プロジェクトの委員会でも当然そのような話になり、学校サイドに打診をしたけれども受け入れてもらえなかったそうです。
察するに「前例のないことは~」との判断なのかもしれません。
学校の授業でも小学校の高学年になれば政治に関連した国会や選挙のことは教科書にも出てくるし、授業でそれを直接的に教えています。
だから自治体の選挙と絡んだ子供向けの模擬選挙なら、このうえない実体験の学びになるはずなのに、それを遠ざけてしまうのは不可解だし、学校という場が本当に閉鎖的で柔軟性のない場所だなと感じますね。
こども選挙を通じて子供への有権者教育も大事ですが、まず変わるべきは大人の世界が先でしょう。
前述した学校の対応然り、今回の投票率を見ても34.69%に留まり約3分の1しか投票していませんから、こどもへの意識づけや教育以前に大人が範を示していくのが筋だろうと思います。