4月10日(日):節電×ゲーミフィケーション
先週の日経産業新聞には節電にゲーミフィケーションの要素を取り入れた事例が紹介されていました。
記事で取り上げていたのは東邦ガスが中部3県で実施しているデマンドレスポンスの実証実験です。
デマンドレスポンスは発電量に応じて使う側が消費量を減らしたり増やしたりして対価を得る仕組みで、一方的な節電要請とは異なります。
それだけに利用者が前向きに、時には楽しみながら参加をしてもらうような仕組みをはじめ、企画力や運営力がポイントになってきます。
先に触れた東邦電力では発電量の増減に応じて利用者へ呼びかけをするなか、それに応じてくれた方にはガス料金の支払いに使えるポイントを付与しているそうです。
またポイント以外の仕掛けでは名古屋市内の再開発街区と連携したイベントを開催するなど、利用者へのアプローチを多面的に展開しています。
東邦ガスによればデマンドレスポンスを実施した際の節電効果は何もしていない家庭に比べて通年ベースで5~6%ほどあり、手応えを感じている旨の記載もありました。
こうした取り組みは非常に良いと思っていて、以前にはブログで「マンホール聖戦」のことを紹介したようにソーシャルな課題へのゲーミフィケーションの紐づけは、これからどんどん進めていってほしいですね。
とくに節電に関して先月下旬に東日本では地震による火力発電の一部停止と寒波が重なり、電力需給逼迫警報が出されたばかりだったからタイムリーでしょう。
これからは寒さも和らいで夏場までは電力の使用量がいったん落ち着いてい来る時期ではあるものの、現在の社会情勢を受けて各種エネルギーコストが高止まりするだけに、そのような観点からも楽しみながら節電につなげていく意義は各家庭においても大きいはずです。
今後は各地でそういった取り組みが広がっていけば面白いだろうと思います。