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4月5日(金):「商売人」×「任せる」でエンゲージメントも業績も向上

昨日は日経MJの記事からドンキ流の経営で業績が回復したユニーのことを取り上げましたが、本日もその続きをもう少しばかり。

GMS業態が曲がり角に差し掛かるなか、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスの完全子会社化前後で1店舗あたりの営業利益がほぼ倍増しているのは大きな変革に他なりません。

昨日も記しましたが、たまたま私の母がユニーでパートをしていることもあって職場の少し話を聞いてみたところ、子会社化前後での違いは明確にあるようでした。

売場づくり、発注などの権限移譲、POPの活用などは記事の通りだといいます。

とりわけ一人ひとりが商売人の意識を持つ価値観が深く浸透しており、個店経営が実践されているのがわかりました。

こうした取り組みは前述した業績の好転もさることながら、働き手の個々にとっても前向きな変化だと思います。

以前に日経ビジネスのエンゲージメントに関する特集で、エンゲージメントが高い企業の取り組みと絡めながら、社員の力を引き出す3原則として整理していたのが次の3つになります。

・「任せる」 ⇒ 権限移譲
・「伝える」 ⇒ フィードバック
・「認め合う」 ⇒ 心理的安全性

ドン・キホーテの創業者である安田氏は現場への権限移譲について、「部下は『育成されたい』などと思っていない。『信頼されたい』と思っている」と明言しており、その考えが積極的に任せるスタンスの土台になっているのでしょう。

商売人の意識を植え付けながら権限移譲を行い、それが働き手のエンゲージメントを高めながら、さらなる創意工夫を生んで業績も好転していく、そんな好循環が生まれているように感じます。

ドラッカーの著書「明日を支配するもの」で、「管理の力や賃金の魅力、能力競争によって社員を働かせる企業の時代はすでに終わった」といった見解を今から25年ほど前に示しています。

そして、「これからは社員が自らの自由な意志で喜びをもって働いていこうとする、より文化的な企業環境を生み出せる企業が伸びていく時代」である旨に触れていました。

25年前に語られた「これからの企業」や「これからの働き方」の一端を表現しているのがドン・キホーテなのかもしれないなと思った次第です。

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