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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論279」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌(元々はクラブマネジメント誌としてスタート)のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~クラブマネジメント通巻第38号(2002.1.25発行)「パーソナルトレーニング」4~※名称等は当時、一部文章省略

■資料1

5.専任のディレクターを置くか、兼務してもらうか?

6.料金設定はどうするか?トレーナーの指導の価値は?顧客にとっての値頃感は?

7.ディレクターに報酬を支払うとすれば、収入の何%を支払うか?


5についてはMACでは私がパーソナルトレーニングのディレクターをしていますが、私はこの職の他にも3つの部門のディレクターを兼任しています。

他のクラブでよく専任のディレクターを置いているところを見ますけれど、その場合にはその人自身もパーソナルトレーナーとして働いていることが多いようです。

これはケースバイケースですが、私の場合では、クラブが私自身のことを現場でパーソナルトレーナーをするより、ディレクターとしていくつかの部門を見る方がいいと判断しているからです。

6については、もし高い価格をつけたらメンバーの方が買わないだろうと思うようでしたら、最初から高い価格を付ける必要はないでしょう。

アメリカでもビジネスとしてパーソナルトレーニングサービスの提供が始まった頃、1セッションあたりは25ドルくらいの設定でした。

その後12年間くらいでパーソナルトレーニングのビジネスは大きくなってきました。

最近は1セッションあたり50~60ドルというのが平均的となっています。

というのも、アメリカのマーケットというのは追加料金を払うことに慣れてきたからです。

日本では月会費が高いので、あまり高く設定してしまうと売ること自体が難しくなってしまう気がします。

私なら低めに設定するでしょう。

7については、例えばこんな方法があります。

ディレクターには300~400万円の固定給に加えて、パーソナルトレーニング収入の10%を支払うといった方法です。

このような成功報酬的な体系を取ることによって、ディレクターは動機付けられてより良い仕事をするようになるでしょう。

~ここまで~

日本でも、当時より遥かにパーソナルトレーニングの認知度は広がり、専門ジムが続々と出店する中、価格設定については、いまだ曖昧な状況であると考えております。

手に取って性能などを知覚しやすい商品については、比較的、価値と価格が連動しやすいですが、パーソナルトレーニングについては、価格に見合う価値が本当に提供されているのだろうかと感じるクラブがいくつもあるからです。

当社小型クラブでは、通常会費内でのレッスンをしっかり受講していれば、ダイエットや筋力アップ、健康維持などの一般的ニーズにはお応えできるし、痛みや不具合などへの対処も一般的なパーソナルトレーニング費用より安価で提供していることから、なおさら疑問に思うのかもしれません。

米国と違い、今はまだパーソナルトレーニング需要と供給のバランスがポジティブだから経営できているのかもしれないという健全な危機感は持っておいた方が良いと思われます。

本日もお読みいただきありがとうございます。


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