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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論398」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第7号(2003.7.25発行)「スピニング/インドアサイクリング」2~※名称等は当時、一部文章省略

当時、米国はハイインパクトエアロビクスの下肢への過度な負担が問題視されており、その中で登場した「スピニング」は「ノンインパクト(無衝撃)」プログラムとして一気に注目を浴びた。

45分で下腿の衝撃なしに500~600キロカロリーが消費できるという打出しは、短時間で安全に高い効果を求める合理的な米国人に広く受け入れられることになった。

同プログラムが大ブームとなった背景には、クラブ側の事情もあった。

米国のクラブの多くはラケットボールクラブからスタートしているが、1990年に入った頃には、ラケットボールブームは影を潜め、利用率が低くなったコートの有効活用に頭を悩ませるクラブ経営者が多くいた。

そこに登場したスピニングは、このラケットボールコートに空調と音楽、ライティングの設備を設置するだけで「スピニングスタジオ」という新アイテムに生まれ変わらせることができた。

このようにユーザー側とクラブ経営者側のニーズに合致したスピニングは、瞬く間に全米に広がり、類似のインドアサイクリングプログラムも数多く創出されることになった。

欧州やアジアのクラブでは、当時特に米国からの影響を強く受けながら、業界が成長していたため、クラブが新設される際には必ずスピニング/インドアサイクリングスタジオが設置されるようになった。

こうしてスピニング/インドアサイクリングは世界的ブームとなり、専用スタジオも、もはやジム、スタジオに続くアイテムとも言えるほど定着したものとなったのである。

~ここまで~

プログラムがユニバーサル化(一般化)する条件として、①身体的な負荷が少ない(安全性)、②技術的な負荷が少ない(簡易性)、③時間的な負荷が少ない(効率性)などが挙げられますが、その一方で身体的な充実度(運動した感)や精神的な充実度(達成感)も得たいという贅沢な要件をも満たす必要があると言えます。

その意味でヨガは、各要件を満たしているため、拡大したことの説明がわかりやすく付くと思います。

そしてこのスピニング/インドアサイクリングも、各要件を満たしており、記事のような米国クラブ事情があったものの、十分に広がるポテンシャルを有していたと言えるでしょう。

明日は日本の事情に触れていきますが、そこまでユニバーサル化(一般化)しているとは皆さん思っていないと思います。

それは何故か?記事を紹介する前にひとつ考えてみて下さい。

本日もお読みいただきありがとうございました。


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