5月29日(日):広がる「シャレン!」
先日の日経新聞には「社会課題、Jリーグが解決『シャレン!』、地域や企業と連携」と題した記事がありました。
最近はJリーグの「シャレン!」がこうしたメディアに取り上げられる機会が増えたように思います。
「シャレン!」とは社会連携活動のことで社会課題や共通のテーマ ( 教育、ダイバーシティ、まちづくり、健康、世代間交流など ) に、地域住民・企業や団体(営利・非営利問わず)・自治体・学校などとJリーグ・Jクラブが連携して、取り組む活動です。
Jリーグでは当初から「百年構想」を掲げ、地域密着を意図して各Jリーグクラブのホームタウン活動を推進してきましたが、シャレン!はその延長線上での発展形で協働者との共創で地域社会の持続可能性の確保、関係性の構築と学びの獲得、ステークホルダーの価値の再発見につなげようとするものです。
ちょうど今月には「2022Jリーグシャレン!アウォーズ」として、Jリーグ全58クラブのホームタウン・シャレン活動の中から、特に社会に幅広く共有したい活動の表彰なども行われています。
Jリーグ、ならびに各クラブがシャレン!の活動に取り組んできたなかで、それが各地域で着実に広がりを見せ、その取り組み内容も幅が広がってきたように思います。
冒頭に触れた記事では、あるJリーグクラブのホームタウン担当のコメントとして、以下のようなコメントもありました。
「一つひとつ別々に動いていたプロジェクトの小さな輪が、(鉄道模型の)プラレールのように連結して大きな輪になった」
「(日ごろから)スポンサー企業、自治体、消防、地元店舗などと連携関係にある我々が、ハブになれた。一つのきっかけでプロジェクトが連結する。多くの団体を巻き込めるのはサッカークラブの強みであり、モデルにもなれるのでは」
やはりプロスポーツチームであるJリーグクラブは地域での認知度は圧倒的だし、地域にとっての公益性も高いシンボリックな存在ですからね。
こうやってJリーグクラブが起点になって旗振り役をしたり、様々な地域や団体を結びつける役割を果たしてくれると、できることの輪が広がっていくように思います。
サッカーファンなら良く知るところだと思いますが、スペインのFCバルセロナでは「クラブ以上の存在」というスローガンを50年以上前から掲げています。
単なるプロサッカーチームの枠に留まることなく、それ以上に魅力的であり、影響力のある存在であろうとすることを標榜してきたことが、現在のバルセロナ形成につながっている面も多分にあるはずです。
Jリーグがスタートしてから約30年、そしてシャレンなどをはじめて数年が経ちましたが、こうした活動を連綿と続けていくなかでこそ形作られていくものもあるので息の長い活動になっていけばと思います。
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