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12月1日(木):脳の情報伝達に関するあれこれ

先般の日経産業新聞では東北大学による脳の神経細胞に関する研究が取り上げられていました。

研究内容は脳内の神経細胞同士がつながるシナプスをグリア細胞が貪食することで記憶の定着が進む、との報告です。

これはグリア細胞がシナプスを含む神経細胞の一部を貪食することで、不要な情報伝達としてのノイズが抑えられるからではないか、との見立てがなされています。

これまで記憶の定着というと神経細胞間のシナプスの強化や、そこでの信号伝達を活発化する観点での研究事例が大半だったと思います。

それだけに今回のグリア細胞による貪食によってシナプスのトゲ(突起)状の構造が小さくなることで記憶・学習が促進される、との示唆は新たな観点で「なるほど」という感じですね。

農作物でも生育段階に間引きをすることで残された果実に十分に栄養が行き届いて甘みが増すように、シナプスでも貪食による適度な間引きで大事な回路が強化されて記憶の定着に結びつく、とすれば理解ができます。

グリア細胞による貪食をどうすれば誘発できるのか、そのあたりはこれからの更なる研究に委ねる形でしょうか。

オートファジーなどと同様に空腹がそのスイッチになるのであれば分かりやすくていいんですが・・・

脳に関連したところでいえば、先日に参加した勉強会では神経の情報伝達にはオメガ3が不可欠で、特にシナプスの部分ではオメガ3がたっぷり含まれているほど情報の伝達がスムーズに行われるといいます。

具体的にはシナプスにオメガ3が20%以上含まれて初めて信号が伝達されるとのことで、反対にアルツハイマー、認知症、ADHDの方ではオメガ3が非常に少ない(7.9%)ことがわかっているそうです。

ほかにも別件で脳の神経伝達と関連して自分の中で紐づく情報があって、いろいろと理解が進んだ1週間でした。

脳に関しては時間経過とともに新たな知見が出てくるので、こうやって自分の理解もアップデートさせていくのが大事だなと再確認した次第です。


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