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7月20日(木):組織のカルチャーが劣化した末路は・・・
中古車販売のビッグモーターによる自動車保険の不正請求に関連して昨日は組織のカルチャーに触れました。
特別調査委員会が明らかにした修理を担当する人の4分の1相当が不正に関与していた点や保険金不正請求が5年以上前から行われていたことからすれば、不正が組織的に行われて常態化していたことを示しています。
こうなってしまった要因のひとつは組織の土台をなすカルチャーに問題の根を見出すことができます。
組織の風土や文化は、それが良いものであれ悪しきものであれ、好むと好まざるとにかかわらず、そこに属する人に影響を及ぼします。
遠藤功さんの著書「『カルチャー』を経営のど真ん中に据える」では現場力は二層構造で、土台を成しているのがカルチャーとしての現場力であり、そのうえに乗っかるのが組織能力たるケイパビリティとしての現場力だとの定義です。
そして「カルチャーとしての現場力=組織風土(心理的基盤)+組織文化(心理的エンジン)」として関係性が示されています。
このうち組織風土については良い風土と悪い風土があり、良い組織風土と悪い組織風土の特徴は表裏一体で次のような形で示されています。
●良い組織風土の特徴
「風通しの良さ、前向き、主体的、挑戦的、楽観的、協力的、開放的」
●悪い組織風土の特徴
「風通しの悪さ、後ろ向き、受動的、消極的、悲観的、非協力的、閉鎖的」
組織風土は目に見えない定性的な部分であるがゆえに、掴みどころがなかったり軽く考えられがちであるけれども、組織風土の劣化は知らないうちに組織を蝕み、気付いた時には取り返しのつかない事態になるとの警鐘で、同書での「組織風土の病は『死に至る病』である」との表現が印象的です。
なお組織風土の劣化にいたるメカニズムの一例として、以下の流れが示されています。
「上司による高圧的な態度・言動」⇒「組織内に忖度が広がる」⇒「ミドルが疲弊する」⇒「部下に対するケア不足」⇒「部下のやる気の喪失」⇒「退職や不正リスクの高まり」
ここまでメディアで報じられている内容を確認するとビッグモーターでもこれと類似したような点が見受けられます。
組織風土の劣化は決して一夜にして起こるものではないので、あるべき姿を再確認しながら適切に修正、揺り戻しができていれば、どこかで歯止めも効いたはずです。
それだけに折に触れて土台となるカルチャーに目を向けることが大事だと思っています。
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