6月3日(金):「地域課題&社会奉仕」×「スポーツ」
先月末の日経MJには北欧発の「プロギング」に関する記事がありました。
プロギングはスウェーデン語の「拾う」と英語のジョギングを組み合わせた造語で、ゴミ拾いをしながらジョギングをする北欧発祥のスポーツだといいます。
4月に名古屋で実施されたプロギングでは3コースに分かれて行った約1時間で合わせて45キロのゴミが集まったというから、街の美化への寄与も小さくなさそうですね。
ゴミ拾いとスポーツの掛け合わせでいえば、日本には「スポGOMI」があります。
こちらは企業や団体が取り組む従来型のごみ拾いに「スポーツ」のエッセンスを加えたもので活動自体は2008年から始まっており、既に10年以上にわたって全国各地で実施をされてきました。
今までのゴミ拾いという社会奉仕活動を「競技」へと変換させたニュースポーツの一種で、ルールとしては予め定められたエリアで、制限時間内に、チームワークでごみを拾い、ごみの量と質でポイントを競い合うスポーツになっています。
「ゴミ拾い」は必要なことだし、各種団体が取り組む意義も大きいですが、それ自体は単調なもので普通にそれをやる分には面白がるような要素は持ち合わせていません。
でも、そこに「チーム制」や「ポイント」といった要素を組み合わせて「ゲーム性」を持たせることで、街の美化とコミュニティづくりを一挙両得で同時に進めることができる点は非常に意義がありますね。
スポーツの良いところはその枠組みのなかで自然とゲーム性を帯びることと、それを通じたコミュニティへの発展です。
地域課題の解決や社会奉仕の活動を真正面からやろうとすると、どこか肩肘張ったものになってしまいがちですが、「プロギング」や「スポGOMI」のようにスポーツと掛け合わせてみることで、それが一気にカジュアルで楽しいものへとハードルが引き下げられる感があります。
それによって心理的なもの、そして関係性の垣根を飛び越えやすくなるので、そうしたアプローチは有効でしょう。
私たちフィットネスクラブは根底にスポーツやトレーニングといったアクティブな要素を含んでいるから、それを上手く活かしながら地域と結合できる部分を探していくのはひとつだろうと感じますね。
「地域課題&社会奉仕」×「スポーツ」、そんな掛け合わせをもっと増やし、楽しみながらアクティブに取り組める形にできれば良いんじゃないかと思っています。