9月4日(日):スポーツ型電動アシスト自転車の販路拡大に
先日の日経産業新聞にはパナソニックHDグループで電動アシスト自転車などを手掛けるパナソニックサイクルテックがスポーツ型の電動アシスト自転車の普及に向け、専門の営業部門を設けて販売を強化していく旨の記事がありました。
電動アシスト自転車の国内市場は直近の21年度こそ微減したものの、それ以前の17年度から20年度にかけては増加を続けており、電動アシスト自転車の総需要は年間81万台と堅調に推移しているそうです。
実際に日常生活で周囲を見渡しても、電動アシスト自転車に乗っている方を見かける割合が増えてきたようにも感じていて、市場が着実に広がっている点ともつながります。
そうした日常使いの電動アシスト自転車が徐々に普及する一方で、スポーツタイプの電動アシスト自転車は欧州に比べると日本での浸透度は低く、ここに新たな活路を見出していこうとの意図があるようです。
スポーツタイプの普及、販売強化にあたっては自社企画での試乗イベントを秋から行う予定で、片道10~20キロを電動アシスト自転車で走ってもらい、行き先で釣りやバーベキューを楽しんでもらうような企画だといいます。
実際の乗り心地の快適さにあわせ、スポーティー&アウトドアなライフスタイルもセットで体感してもらう狙いですね。
こうしたスポーツタイプの電動アシスト自転車の販路で、顧客対象として開拓の余地があるなと感じるのはリゾート地の宿泊施設などです。
この夏には長野県の飯綱高原に行った折りには、宿泊施設にレンタサイクルのマウンテンバイクが複数台ありました。
涼しい緑のなかや湖の周辺を自転車で疾走するのは非常に楽しそうでしたが、唯一のネックは高原ゆえに勾配がキツイことです。
下りは気持ち良くても、帰りに上り坂が何キロも続くようだと、これは小さな子どもから祖父母までの3世代で楽しむアクティビティとしては、ちょっと難しくなります。
でも、そこにあるマウンテンバイクが電動アシスト付の自転車であったなら、そのネックは解消されて存分に楽しむことができたはずです。
宿泊施設側としては投資になるかもしれませんが、宿泊者にとってのコト体験を拡大できるし、エリアの魅力を直に感じてもらう意味でも意義があると思いますね。
自分が実体験で感じたネックとあわせて考えてみたら、販路としてひとつの選択肢になりえるだろうなと感じた次第です。