「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論822」
皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。
~Fitness Business通巻第37号(2008.7.25発行)「きずなを育てる(商業アドバイザー・小柳剛照)」2~※名称等は当時、一部文章省略
MDSの世界
ここで教習生たちは運転技術や法規を教わるだけでなく、もっと素晴らしいいものを身に付けていきます。
それは人として素敵に生きる方法を学べる、ということです。
教習生は合宿期間中、宿泊費も飲食費も最初の費用に含まれているため、余分な経費は必要ありません。
しかしMランドには、この中だけで使えるMマネーという一種の地域通貨があります。
教習や検定の成績がいいと、Mマネーがプレゼントされ施設内で自由に使うことができます。
そしてMマネーは成績以外に、他の方法でもゲットできます。
それは、掃除に自主的に参加することです。
もちろん掃除は強制ではありません。
でも、教習所の職員が笑顔で掃除に精を出し、気さくに挨拶をしてくれる雰囲気に接すると、ほとんどの教習生は抵抗なく掃除に取り組み、Mマネーの獲得が楽しみになってきます。
Mランドの唯一のルールは、しっかり挨拶すること。
最初は見ず知らずの教習生同士が挨拶し合い、一緒に掃除をすると、次第に打ち解けあうことができます。
そこからコミュニケーションが生まれ、お互い自然に優しくなれるのでしょう。
だからMDSは、運転技術を教えるだけではなく、一生安全運転を心掛けられる優しい人間性を育てる場、というのが大きな特徴なのです。
MランドのO会長はその理念を「やわらぎの経営」という言葉で語ります。
インストラクターや事務職員など、MDSの従業員は、お客様である教習生たちに、単なる顧客サービスを実施しているのではなく、MDSを利用する人たちの優しさや長所が自然と育つ場を作っているもの。
そこから、教習生同士、そして教習生とMDSとのきずなが育つものなのでしょう。
サンキューレター
卒業生からは、多数のサンキューレターが寄せられます。
卒業から無事故・無違反を一年達成した報告、一緒に合宿した仲間たちと、ずっとメールでの交友が続いているとの報告、インストラクターたちへの感謝の言葉など。
彼らは卒業後もずっと、挨拶や掃除を通じて学んだことを、ハンドルを握る時や人と接する時の大切な心得として、忘れずに実行しているようです。
「もう1回行きたいなあ。これからも安全運転で譲り合いの精神を忘れず頑張ります」
こういう心で安全運転をしている人なら、これから免許を取ろうと考える人に相談されやすいでしょう。
そしてその際、MDSを推奨することは確実です。
つまり、口コミによる新規客は絶えないということ。
だからきずなを育てることは、安定経営にとっては実に大切な要因です。
MDSはそれを実感させてくれる事例です。
~ここまで~
コミュニティを大切にし、それに伴って口コミによる安定経営を図るという考え方は、まさに当社が目指している姿勢であり、大変ためになる記事でした。
また、きずなを育てる仕組みに加えて、自動車教習所の本質的価値である優良ドライバーを生み出す仕組みも秀逸であり、ハンドルを握る際にその教訓を思い出すことを習慣化させているのが本当に凄いと感じました。
当社は、健康に関する良い習慣を身に付けて頂くことを本質的価値にしておりますので、業種は違いますが、大いに見習う点があると思います。
お読みいただきありがとうございました。