3月30日(土):あこがれを生むデジタル教材へ
2025年度から中学校で使う教科書の大半に音声や動画などのデジタル教材を再生する2次元コード(QRコード)が掲載される旨の報道を受けて、一昨日と昨日はそれに付随したことを記しました。
デジタルコンテンツだからこそできることがあるので、それを活かして子供にとっての学びの環境が拡充されていけば良いと思っています。
また、できることならばデジタルコンテンツは教科書の内容を補足するだけに留まらず、その世界への興味関心を掻き立てるものでもあってほしいですね。
少し話が飛びますがNHKのテレビ番組「100分de名著」では、3月が「forティーン」の企画のもと、ティーンエイジャー向けに毎週1冊ずつ名著をピックアップしての解説がなされています。
その3月1週目で教育学者の齋藤孝さんが取り上げていた1冊がシュリーマンの「古代への情熱」です。
シュリーマンはトロイア遺跡を発掘した方ですが、本人を突き動かしたホメロスの「イーリアス」ことを引き合いに(この事実関係の有無は脇に置いて)、そこで触れていたことのひとつが「あこがれに対するあこがれ」でした。
感動したり、衝撃を受けたり、そうした何らかのスゴイと思えることへのあこがれの連鎖から広がる想像力、そこから育まれる夢がある旨に言及し、ティーンエイジャーの時にそうしたものとの出会いを持つことの大切さを示唆しています。
従来の紙の教科書のなかで前述したきっかけをつくるのは難しかったけれども、デジタルコンテンツと組み合わせることで表現できる事柄の可能性は無限に広がります。
だから、あこがれや感動、衝撃をうけるようなインパクトのあるものと出会う機会、そのきっかけを担えるような教科書のデジタル化になっていけば良いなと思っています。
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