9月21日(水):ここが変だよ、決められない学校
本日は独り言のような話を少しばかり。
以前には子供たちが通う小学校でのコロナ対応から「ここが変だよ チャレンジしない学校」という記事を書きましたが、今回は台風への対応に疑問を感じたあれこれです。
先日の台風14号でいえば関東地方は19日(月)夕方~20日(火)朝方までが台風の最接近する時間帯で、懸念になっていたのは20日(火)の朝の登校でした。
通常通りの登校か、登校時間を遅らせるのか、あるいは休校になるのか、幾つかの選択肢があるなかで学校からは朝の6時38分に、詳細については「7時30分~8時」の間にメールで連絡をする旨の通知がありました。
7時40分を過ぎた頃にはそろそろかなと思っても確認をするも連絡はなく、7時50分になっても同様で、ついには8時を過ぎても音沙汰なし・・・
一体、どうするつもりなのかと訝しく思っていたら8時3分になって結局は「警報が出ているから臨時休校」との結論でした。
こうした一連の流れを受けて申し訳ないけれども学校という組織は本当に判断を先延ばしにしたり、決断ができない重たい組織体なんだなと再確認した次第です。
まず通常の登校なら8時25分には校門に入らないといけないのに、その判断を8時過ぎまで引っ張っている時点で宜しくないですね。
家が遠い低学年の児童が風雨が強いなかで傘を差しながら登校するには、もうタイムリミットは過ぎているでしょうから。
また臨時休校に際して我が家は妻が専業主婦だから通常の登校になろうと休校になろうと、どちらでも問題なく対応できますが、仮に共働きをしている家庭であれば休校によってどちらか一方が会社を半休したり、なんらかの対応が必要になるケースもあるはずです。
どんな結論であるにせよ、もし前夜の時点で方向性が明示されていれば、それによって準備する時間が得られますが、今回のようにギリギリまで判断を引っ張ることで、それ以後に対応しなければならない方々を振り回すことになります。
台風は自然災害のなかでも地震や津波と違って「予測と準備ができる」ものだと言われています。
実際に今回の台風14号にしても規模、コースなどは先週末から頻繁にニュースでも報道されていて、危険を避けるような呼びかけが再三再四されていた通りです。
だから直前まで判断を引っ張るのではなく、どこかの時点でそれまでにある情報、状況から見て、何らかの決断を下していくべきだと思います。
民間企業で仕事をしている人であれば「正確よりも明確に」といった観点は常に持ち合わせているはずです。
実際に私たち民間の企業はそうやって臨時休館や短縮営業、あるいは通常営業などの判断をしているわけで、学校組織だけがそれをできない理由はないはずです。
私たち民間企業であれば守るべきものにスタッフの安全、お客様の安全があるし、反対に休業することで売上などが減少することでの損失は避けられず、そうしたものをふまえて決断をしていますからね。
学校であれば最優先なのはおそらく児童の安全だろうからそこを念頭において考えれば良いし、仮に前夜に休校を決めて翌日に台風のコースが変わったり、速度が増して早く通過して晴れてしまっても、それはそれで仕方がない話です。
その時点で最善だと思える判断をしたのならそれで構わないし、誰もケガをすることなく終わったことをプラスに捉えれば良いと思います。
学校は民間企業のように休業したから売上が減少することはない代わりに、休校によってネックになるのは学習が予定通りに進まなくなることかもしれません。
もし、それが天秤になっているのであれば、代替手段としてオンラインでの自宅学習にすれば、そこはケアできる話です。
実際に子どもが通う小学校では1人1台のタブレット端末が付与されて授業で日常的に使っているし、以前には学校側からの依頼で各家庭でネットの接続確認までやって完了報告までしていて、それができる環境はあるわけです。
もっとも、そうした環境設定があるのにコロナの臨時休校や感染拡大による学級閉鎖でも、オンラインの授業にすらチャレンジしない実情は「ここが変だよ チャレンジしない学校」の時にぼやいた通りですが・・・
昨日はちょうど企業組織における経営資源に触れ、ヒト、モノ、カネ、情報、時間、知的財産のうち、カネ以外の要素は現場にあり、なおかつヒト、情報、知的財産に関しては現場のチャレンジによって経営資源を増やすことが可能で、経営資源が増えることで出来ることの幅が広がる旨を記しました。
仮に学校がこれまでのコロナでの臨時休校や学級閉鎖の時にオンラインの授業にチャレンジをしていて、有事の際にはそれで対応・運用できる目処がついていれば、これは知的財産としてのノウハウをひとつ積み上げたことになります。
もし、今回の台風がくる時点でそれを有していたのであれば、「登校なし」で子どもの安全を守りながら、「オンライン授業」で学習の場も確保する、という双方をセット考え、どちらも守ることができたはずです。
でも「チャレンジしない」「決断しない」ままでは、残念ながら現場力が引き上がっていく望みは薄くて、教育の現場が異質な組織であるイメージはさらに強まりましたね。
そんなこんなで「ぼやき」のように書き連ねてしまいましたが、私たち民間企業で、かつ小さな組織としてはこれを反面教師にして、機動力のある現場にできればと思っています。