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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論270」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌(元々はクラブマネジメント誌としてスタート)のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~クラブマネジメント通巻第36号(2001.9.25発行)「米英のフィットネスクラブ産業史」7~※名称等は当時、一部文章省略

1.米国のクラブ産業史

95年にはまた、当時33店舗展開していた24アワーノーチラスが、ニューヨークに本拠を置く投資銀行マコン・デ・リューから34億円の投資を受けてフィットネスホールディングスを組織した年でもある。

同社は、その後さらに95億円の投資を得て、当時72店舗展開していたファミリーフィットネスを買収し、店舗展開と企業買収を加速させていった。

98年になると、バリーエンタテインメントから96年にスピンアウトしていたバリーフィットネスホールディングスが新しい経営陣のもとでニューヨーク証券取引所に上場、経営の再建が着々と進められ、長く続いた赤字決算にも終止符が打たれた。

96年に発表された公衆衛生局長によるレポートは、米国では人々の生活習慣にも大きな影響を持つものとして知られている。

64年に出版された「喫煙が健康に及ぼす危険性に関するレポート」では、多くの関連団体の取り組みを促し、30年間で喫煙率をレポート発表時の50%から現在の25%へと半減させる原動力になった。

海外にも影響を及ぼし、世界各国で同様のレポートが出されたり、キャンペーンが行われることにも繋がった。

また、79年に出された同レポートはその後、米国政府から出された「ヘルシーピープル2000」にも影響を与えるものとなっている。

そうした経緯から、96年の「身体活動と健康に関するレポート」の発表に当たっては、クラブ業界関係者は大きな期待を寄せていた。

IHRSAはレポートの発表に先立ち、フィットネスクラブが利用できるシールやポスター、「クラブアクションマニュアル」と題した冊子をクラブ運営企業に配布して、その効果の最大化を狙った。

98年から始まったとされるクラブビジネスのグローバリゼーションは、24アワーズと英国のフィットネスファーストがリードする形で始まり、国境を越えた店舗展開で企業の成長に新たな機会をもたらした。

年間100店舗のペースで成長するようになる。

またイギリスのフィットネスファーストもドイツを手始めにヨーロッパ、アジア、オセアニアなどに進出、成長を加速させた。

~ここまで~

公衆衛生局長のレポートが、社会に対して影響力を持っていることは、とても羨ましい限りですが、そのレポート発表に合わせて業界団体が受入れ準備をしっかりしているところは見習うべき点だと思います。

国内でも業界団体はあり、随時、情報提供などなされているものの、登録企業を取り纏めて行政へロビー活動をするといったアクションは現在まで乏しい状況です。

前回、行政の業界への無理解に触れましたが、理解して貰う為の働き掛けが足りなかったからそうなったとも言えそうです。

本日もお読みいただきありがとうございます。


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