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365日色の話 今回は映画「ブルーピリオド」。息子に薦められて。観てきました!あの頃を思い出し。。。

ブルーピリオドとは、ピカソの20代前半の画風を指し、そこから転じて、孤独で不安な青年期を表す言葉だそうです。

人気漫画の実写映画。
空虚な毎日を送っていた男子高校生が
情熱だけを武器に美術の世界に挑む姿を描いた青春ドラマです。

あらすじは
主人公の矢口八虎は成績優秀で
周囲からの人望も厚いが、
空気を読んで生きる毎日に物足りなさを感じていた時。
苦手な美術の授業で、
「私の好きな風景」という課題を出された彼は、
「明け方の青い渋谷」を描いてみる。

絵を通じて
初めて本当の自分をさらけ出した気がした八虎は、
美術に興味を抱くようになり、のめり込み、
国内最難関の藝大への受験を決意することに。。。

「ブルーピリオド」を観ていると、
息子の人生と重なり合い、大変なあの頃がよみがえったきました。

息子は美術に向かう一本道しかありませんでしたが、
その道は、自分との戦いでした。

大学受験の2月に血気胸になり、受験できず、
高校を卒業してから、初めて美大予備校に通い、
東京藝大を目指すことになりました。

1年目はまったく未来が見えませんでした。
小さな頃、絵がすごくうまいと思っていたのですが、
不安になるほどの状態でした。
長い時間、椅子に座り続けるのも、修行のような息子でした。

でも、他の選択肢はもうないのです。

「今年受からなくても、10年でも受かるまで頑張ればいいから」と夫。
息子も受かるまで挑戦する決意をしているようでした。

毎日、最後にその日の全員の絵の講評が行われ、
上位の常連になっていき、
その頃は、早く行って、後輩に教えたり・・・

息子の生活も、考え方も、
そして、自分に対する自信も変わっていったようでした。

いよいよ、藝大の受験が始まりました。

主人公の矢口八虎を真栄田郷敦さんが演じていました。
ドラマ「エルピス」では、
「新たな真栄田卿敦」を見た気がし、
強い印象を受けました。
今回も矢口八虎の青春の葛藤、絵を描くシーンを全力で演じていました。

矢口八虎
勉強ができ、受験に苦労のない、
周りからは自由で羨ましい存在なのだと思います。

なぜ、何でも目指せるのに、物足りないと感じるのか。。。
あまりにも、努力しないでも、結果が手に入ってしまうからか。。。

空気を読んでいる日々って。。。
自分らしくないということなのか。。。
何が違うのか。

家庭が裕福でなく、成績優秀。
道は見えてしまいそうなところに、

本当の自分をさらけ出せる、格好付けず、
自分のすべてをかけて、燃焼させられる美術と出会い、
初めて、すべての時間をかけて、真摯に取り組みたくなります。

両親の不安や戸惑い、葛藤。そして、応援。
本当に大変だと思います。

行き詰まって、いっぱいいっぱいの時に、
高校の友だちに、「ここのお店のスイーツ美味いんだ。」と誘われ、
渋々行くことに。
「お前が美大目指すの知って、すごい!
俺もパティシエ目指そうって思った。」

八虎「うめ~」

青春!期待!絶望!葛藤!
そして、達成!

どんなことも、目指すことは難しく、
チャレンジが成功するかもわかりませんが、
全力でやり続けていると、
人生が変わって行くことを
息子の人生を見て実感しています。

「ブルーピリオド」は
そんな感動を疑似体験できる、充実感を味わえる映画だと思います。

あの息子の激動の日々から
そろそろ20年になります。


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