![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/158668530/rectangle_large_type_2_6ff7c8586b53e2e3060ff8d151284437.jpeg?width=1200)
365日色の話 ちょっと一休み宮部みゆきさんの大好きな「きたきた捕物帖」です。
宮部みゆきの江戸の下町ものは、面白過ぎます。
そこにいるような臨場感が読み手を虜にし、江戸の下町に誘います。
宮部みゆきさんも「きたきた捕物帖」は
ずーっと書き続けたいとおっしゃっていました。
登場人物のキャラクターがどの人物も素晴らしく、
よくぞ描いてくれたと、大感謝の1冊です。
舞台は江戸深川。
主人公の一人北一が住んでいるのは、
「桜ほうさら」の主人公・笙之介が住んでいた富勘長屋です。
冒頭は、仙吉親分がふぐに当たって倒れたところから
始まりました。
仙吉親分の下っ端で、岡っ引きの見習いでしかない、
文庫売りをしている16才の北一は、
その日も、買ってくれそうな深川の外れ、
旗本屋敷や大名屋敷がいくつか集まっているところを売り歩いていました。
小柄で瘦せっぽちですが、
良い声で、時に、鳥や犬猫の鳴き真似が得意なので、
その日は鶯の音を挟みながら、ゆっくり歩いていたのです。
そこに、現れた、椿屋敷の侍・青海新兵衛が、
仙吉親分がふぐに当たり、危ないことを教えてくれ。。。
そこからすべてが始まります。
一つ一つが縁になっていきます。
仙吉親分は洒落物で、
本業の文庫屋の商売にもアイディアを加え、
きれいな季節の花や縁起物の絵を貼ったものを作り始めたら
大当たり。
仙吉親分は、女好きで、
自分でさばいたふぐを馴染みの芸者と一緒に食べて、
たくさん食べた親分だけが死ぬなんて、最後まで粋だ。
気弱な北一は
仙吉親分の本業だった文庫売りで生計を立てています。
自前文庫を作りたいという夢があるのですが、
ひょんなことからその夢が。。。
相棒となる喜多次は、
髪がぼさぼさで顔がはっきり見えないけれど、
北一は色白できれいな顔をしていることを知っています。
潰れそうな風呂屋の風呂焚き、
いろいろなところから風呂焚きに使えるものを探してきて、
焚いていますが、
きっと、ワケアリだと感じていました。
岡っ引きの仕事で、北一は偶然、喜多次と知り合うことに。
驚くことに、喜多次は聡明で、腕っぷしがめっぽう強いのです。
その訳は。。。
北一は、相棒の喜多次、
仙吉親分の色白で美人画のような、
目が見えない全てお見通しのおかみさんや
周りの人たちの協力を得て、
事件や不思議な出来事を解き明かしていきます。
きたきた捕物帖の始まりです。
さまざまな事件、不思議な出来事には
1つ1つ物語があり、
人情があり。。。
読み手をこれだけ楽しませてくれるものは
なかなかありません。
ぜひ、読んでみてください。
江戸深川の世界が好きになると思います。
きたきたコンビ最高です!