こどもの肥満への効果的なアプローチ
小児肥満の治療って?
選択肢はいくつかあります。
・行動介入(食事運動を含めたライフスタイル見直し)
・厳格な食事療法
・薬物療法
・日本ではほとんどないが、外科的手術
成長期を控える子どもたちにとって、厳格な食事制限は正常発育の機会を失うリスクとなり推奨されません。
また薬物療法も糖尿病発症後に使われることが通常のため、
小児期は「行動介入(食事運動療法)」が最もよく行われる治療手段です。
今回は実際にどのような行動介入が効果的なのか、見ていきたいと思います。
行動介入(運動食事療法)の重要性
これまでの研究では、行動介入によって得られる効果はばらつきが大きいということがわかっています。
また、全体的にみると介入後の体重変化はそれほど大きくありません。
しかし、コクランレビューなどの研究では、行動介入がBMIのわずかな減少や体重、LDLコレステロール、トリグリセリド、血圧の改善につながることが示されています。
小さな改善ですが、健康的な生活習慣の維持と肥満の予防において極めて重要な意味を持ちます。
家族に基づく行動介入
家族全体に対する行動介入は小児・思春期肥満治療で推奨されています。
これは、
・食事の改善
・身体活動の増加
・座りっぱなしの解消
などを実現するための行動変容を、家族全員にチャレンジしてもらうようなアプローチの方法です。
家族の食環境を改善するためのミールサービスなどを組み込んだダイエットプログラムなども海外では組まれています。
ただし、この家族まるごとアプローチ法は、専門家による複数時間にわたるトレーニングや、長期間(通常は6~12か月)の参加継続が必須です。
そのため、費用やリソースの問題が存在します。
FitFamではこれを小さい規模で行ってみることにしました。来週あたりに、実際のダイエットプログラム(家族向けの行動介入プログラム)を発信できたらいいなと思っています!!
心理学的アプローチの有効性
心理学的アプローチもまた、肥満治療の有効な手段の一つです。
特にモチベーションを高める面接は、若者や親が変化への意欲を高め、自分を見つめなおす作業と専門知識に基づいて行動変容の計画を立てるのを支援します。
BMI低下とも結びつくアプローチと一般的に認識されており、長期間にわたる介入や、食事運動の両方介入する場合には、特に効果が期待できます。
まとめ
肥満治療と予防は多面的なアプローチと生活の中の小さな努力を続けることが必要です。
これは医療専門家だけでなく、家族や社会全体の関与が成功のカギです。
FitFamの夏休みチャレンジ
FitFamでは小児肥満の方むけの肥満解消プログラムをたくさん発信して行きたいと思います。
次回の肥満外来が憂鬱な子、この夏こそはとやる気まんまんのお父さん・お母さん、みんなで新しいライフスタイルを始めましょう!
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