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腰部捻挫〜当院の施術紹介〜

接骨院にくる患者さんで多い症状とといえば腰部の症状。症状といえば、
•組織の炎症性疼痛
•筋組織の攣縮や筋バランスが引き起こす動作時痛
•腰部やその関連周囲で引き起こす多岐にわたる神経症状
ざっくりとある。これらが単体でなく複数に折り重なり複数の症状を発症させている。世に言う「ギックリ腰」もこの中に存在する。当院で腰部捻挫に対する施術紹介をしたいと思う。
当院は負傷状況の仮説を立てて施術をしています

〜当院の臨床例〜
負傷原因:50代一般男性。重い荷物を持ち上げた時に腰部右側を痛めた。
症状など:負傷後2〜3日経過。主訴は腰部右側全般から臀部にかけて。症状は日を追って悪化。動作時痛、前屈み姿勢、自発痛。触診にて腰椎中央右側に強い圧痛と熱感。

〜仮説〜
右足を前にして踏ん張った際になんらかの理由で右脚力が低下しているところを腰部が庇って踏ん張った時に腰椎中央右側圧痛近辺に過度な負担がかかり耐えきれずに筋組織の炎症をひき起こしたと思われる。その後、この患部を守るため損傷近辺の筋攣縮が発生して腰部の動きが悪くなり腰部の動作時痛が増悪。この時点ではまだ活動可能な状況だったと思われる。この間、患部には振動や動作など不安定な劣悪な環境晒されて、炎症を刺激し続けるため、症状を増悪させているような状況である。
翌朝、起き上がろうとしても腰痛で起き上がれない状況で初めて患者さんは日常生活の支障を感じ始める。起床時は
①昨日の患部への刺激による症状増悪
②患部を庇っていた筋攣縮悪化
③起床時で他の骨格筋による動作的に庇うことが出来ず、患部に荷重方向への動作時(起き上がるなど)の負担ダイレクトに刺激による症状増悪
などが考えられる。それでも日常生活続くため、患者さんは活動するし、仕事にも行くわけです。その結果、患部周辺の筋攣縮様な状況を広がり、神経を触れ始めると神経症状をで出始める。その結果、症状の範囲は拡大して、自発痛と強い動作時痛のなってくる。
この症状がピークになって来院されてきます。

当院のベッドにて

〜症状を引き起こしている原因と可能性〜
●患部は脊椎起立筋群(腰部)右側の筋炎と思われる。(この部分はいくつかの骨格筋が重なるためあえて個々の筋を断定せず)

●症状の広がった範囲と症状の訴え方からして、上殿皮神経を併発したかと。これは、腰椎椎間関節裂隙、脊柱起立筋群や腰方形筋の攣縮が引き起こす

●動作的に患部を庇うために前屈み姿勢を余儀なくされるため、股関節屈曲筋群の筋短縮が強くなり、より身体を起こせない状況になる

●患部に負担をかけた原因。「荷物を持ち上げる」と言う動作を鑑みると
①膝伸展力と股関節伸展力。特に床に足をつけて踏ん張り立ち上がる動作で筋機能不全:大腿四頭筋(特に内側広筋)、大臀筋
②重い荷物を持った際に上体を支える力。特に腰椎のカーブを動作時に保つ筋機能不全:腹筋群(腹圧を高めるための腹横筋)、腸腰筋(特に腰椎に付着している大腰筋)

臨床はこれほど大雑把ではないですが、ざっくりと仮説を書いてみました。仮説の立て方は患者さんによって絞り方がかわる。例えば、線の細い女性だったら上体の筋機能不全の優先度をあげたり、円背姿勢が強そうであれば、胸郭拘縮を疑ったり。可能性が高いところからターゲットを絞って施術していく。そして、これらの仮説を患者さんの症状と向き合いながら、一つずつ検証し、施術をしていきます。

〜施術編〜
大まかに4つに分けて施術を行います。
①患部の回復促進
→炎症の回復を主になり、物理療法と必要に応じて固定、自己管理の指導を実施します。
物理療法はLIPUS、電気療法、冷温罨法、低出力レーザーを症状の状況にあわせて組み合わせていきます。施術初期は熱感があるので冷罨法(アイシング)は実施します。手技療法は軽檫程度、患部に強い手技は症状増悪につながるためしません。

②患部に伴う症状の回復促進
→症状が【神経性•筋性•関節性】【急性•慢性】など状況によって、電気療法の周波数やパルス、手技療法の使う手技が変わります。

③動作的に庇っている動きの回復促進
電気療法は状況に応じて使うだけで、基本は運動療法が主になります。
今回であれば、大臀筋機能不全が可能性があります。電気療法(EMS)をインターバルで利用しながらの自動筋収縮運動を実施します。患者さん自身の筋トレですね。

④患部に負荷をかけている動きの回復促進
電気療法は状況に応じて使うだけで、基本は運動療法が主になります。
今回であれば、大腰筋の強い筋短縮を引き起こしていることが多いです。電気療法(EMS)のインターバルを利用しながら、自動筋伸展運動を実施します。患者さん自身でのストレッチですね。

〜経過と治癒〜
症状は経過に合わせて変化していきます。
患部の回復にとも主訴も変化します。もしかすると、違う患部の症状が出てくるかもしれません。腰部症状とひとくくりでも患部は一つとは限りません。複数の組織が損傷してしまっていることだってありますから。
日常生活の変化や仕事復帰する事で患部へのかかる負荷が変わると庇い方が変わって主訴も変わることがあります。
筋機能不全が多岐に渡ることがあります。今回なら簡易で3つの筋ですが、患者さんの生活スタイルによって思いもよらない筋機能不全が患部に負荷を与えていることがありますから。強い筋短縮も同じように多岐にわたることがあります。
患者さんの経過や当日の主訴を確認しながら、施術を変化させていきます。
それと、回復度合いが進んでくると下記のことを実施していき元の生活を目指します。
●固定の解除(固定時間を減らしたり、外したり)
●通院の間隔をあける(施術の影響力を減らす)
もちろんですが、患部の症状が回復し元の生活しても主訴がなくなれば治癒となり施術が終わります。

経過まで書き上げると複雑すぎるので、今回は省略させていただきました。

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