認知機能低下予防に効果的な脳トレと脂肪酸摂取の組み合わせ ─ 最新研究からわかった相乗効果
はじめに
私たちの多くが気にかけている認知機能の低下。特に高齢化が進む現代では、いかに認知機能を維持するかが重要なテーマとなっています。
最新の研究で、日常的な「パズル活動」と特定の「脂肪酸摂取」を組み合わせることで、認知機能低下のリスクを大きく減らせる可能性が明らかになりました。国立長寿医療研究センターなどの研究チームによる最新の研究結果をご紹介します。
研究のポイント
1. 2年間の追跡調査で明らかになったこと
対象:認知症のない60-88歳の日本人906名
調査項目:
認知機能刺激活動(パズルやクイズなど)の頻度
長鎖多価不飽和脂肪酸の摂取量
認知機能の変化
2. 重要な発見
パズル活動を週1回以上行う
アラキドン酸(ARA)を十分に摂取する
この2つを組み合わせることで、認知機能低下のリスクが約59%減少
実践的なアドバイス
1. 効果的なパズル活動
クロスワードパズル
ナンバーパズル(数独など)
脳トレゲーム
クイズ
→週1回以上の実施を目標に
2. 推奨される食事の摂り方
ARAを含む食品:
卵類
魚類
肉類
→バランスよく毎日の食事に取り入れる
具体的な取り入れ方
1. 日常生活への組み込み方
朝食時に新聞のパズルコーナーに挑戦
通勤・通学時にスマートフォンの脳トレアプリを活用
週末にじっくりとパズル本に取り組む
2. 食事プランの例
朝食:卵料理
昼食:魚を使った定食
夕食:適度な量の肉料理
→1日を通じて必要な栄養素をバランスよく摂取
まとめ
認知機能の維持には、知的な活動と適切な栄養摂取の組み合わせが重要です。特に、週1回以上のパズル活動と十分な脂肪酸摂取を組み合わせることで、より効果的に認知機能低下を予防できる可能性があります。
今回の研究結果は、比較的取り組みやすい方法で認知機能を維持できる可能性を示しています。ご自身やご家族の健康のために、まずは無理のない範囲でこれらの習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。
【参考文献】
Frontiers in Aging Neuroscience(2024年8月発表)
国立長寿医療研究センター研究報告
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?